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#3 KASABIAN『The Alchemist's Euphoria』


KASABIAN『The Alchemist's Euphoria』
リリース日:2022年8月5日
レーベル:Sony

前作の『For Crying Out Loud』から5年のインターバルを経て、7枚目のアルバムになります。
今年の8月にもソニックマニア・サマーソニックで来日していましたね。

Gt/Voのサージがリードヴォーカルを務めるようになっていからの初めてのアルバムで、リリース前はどういった方向性になるのか予想がつきませんでしたが、私個人の感想としては、大傑作!とまでは言えないとは思いますが、良い作品だと思いました。
ビートも力強く、サウンド・音色面でもいろんな工夫が凝らしてあり、カサビアンの持ち味であった、聞いたときに「なにこれ?」と思ってしまうような、「かっこいいのか、ダサいのか、古いのか、新しいのか分からない」けど面白い!最高!というような感触がすごく感じられました。
 彼らは大きな会場が似合うようなライブバンドとしても知られていますが、今作にもメロディや歌メロは情感があるような感じで、ライブ会場で観客と歌えて盛り上がるような曲があったり、音色やサウンド的にも攻めつつ、バランスが取れている作品だと感じました。特にシングル曲の「SCRIPTVRE」では、力強くもミニマムなギター、跳ねるようなドラムのサウンド(後半のストリングスも特徴的ですが)、そしてサージがラップするかのようにまくしたてるフロウ、歌詞の面でも気迫が感じられて、すごく好きな曲です。
 フロントマンとしても非常に頼もしく、堂々とした歌声や歌い回しで会場を盛り上げる脱退したトム・ミーガンの存在は大きいとは感じますが、ライブ映像をみるとサージも頑張っていて、今後の活動も非常に楽しみですし、応援したい気持ちになりました。(バッキング・ヴォーカルでザ・ミュージックのロブが参加してるみたいですね)

これまでの作品が出るたびに個人的に感じていたことですが、彼らの楽曲は音源では様々な加工をしたり、ギターやベース、ドラム以外のサウンドの要素が強い曲もありますが、アコースティック音源を聞いてみると、基本的にシンプルな弾き語りでも全然しっかりしているというか、歌ものとして情感があって聞けてしまうというか…そういったことを個人的には思ってました。
今作のアコースティックセッションの映像が上がるのが楽しみです…。

お読みいただきありがとうございました。



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