【二次創作】書店に卸す部数どうする?【副業で同人活動】
「新しいジャンルで初めて本出したけど書店に何部入れたらいいのかわからない」
「完売しました!って言いたい。少なめに卸した方がいいの?」
「追加納品を繰り返した方が新着順で上に出やすいけど、これは大丈夫なことなの…?」
このnoteを読んで下さっている皆さまならば、書店(とら○○○)に自分の同人誌を委託して展開している方が多いと思います。
委託部数や卸すタイミング等の話題は金銭と直結するため、なかなかサークル同士だと相談しにくい内容だと思います。
今回はそんな「書店に本を卸す時の数の見極め/卸す際のコツ」に関して記事にしていきます。
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①書店配布数は書店側の意見を参考に
書店に新刊登録をする際、納品予定の数を先にこちらから入力する場所があると思います。
そして翌日あたりには書店から返信があり、そこで書店が希望する部数が返答されてきます。
基本、そのやりとりを経て納品を行うはず。
私YAYA個人的には、その書店希望部数を信じており、もちろん中には
「書店のいう通りに入れたら大幅に余ったよ!」
「あっちは適当に言うから信用ならない!」
といった意見も今まで見聞きしました。
確かに書店側が返答してくれる数は体感的に半年~1年位在庫がもつ部数を言ってくる場合が多いです。
(旬ジャンルや新興ジャンルの場合は書店側も予想がつかないのか、言われた部数を卸したら3日でなくなったといった経験もありました。)
けれども相手は完全にビジネス運用なので、ある程度確実に売れるであろう数を言うと思うのです。
たくさん在庫が余ってしまえば、書店側も倉庫での保管費用がかかるはずですし、メリットなどありません。
また、サークル個人からはわからない「同じジャンルでの他のサークルの通販売れ行き」も把握しているはずです。そこも考慮されてると予測します。
この理由から、書店が言う部数はある程度妥当だと考えられます。
もちろん過去には「1000部」とこちらは入力したのに「600部で」との返信が来てしまったこともあります(笑)
けれど、結果それは的を得た数でした。
在庫を半年~1年もたせたいのであれば、書店側が希望する部数をそのまま納品して問題はないと考えます。
②「完売しました!」は宣伝になるのか
「半年とか1年とか在庫あるなんか嫌だなぁ。パッと完売させて、ツイッターで完売しました!って言いたいなぁ…」
通販展開をしているサークルならば、1度は思ったことがあるのではないでしょうか。
正直なところ完売はとても気持ちが良いです。
それはイベント会場での完売でも書店在庫の完売でも。気持ちはわかります。
巷ではよく承認欲求が満たされたいから完売したって言いたいだけでしょ、との少々意地悪な意見も見られますが、承認欲求は赤子から老人まで人間ならば全員が持ち合わせている業。
そこまで目くじら立てる必要もないだろうと感じています。
また、承認欲求を満たしたいという感情だけではないはずです。
私YAYAも早期完売を経験したことが過去数回だけあります。
その時感じた快感を分析すると、承認欲求の他にも「部屋を掃除した後の爽快感」「大盛定食を食べきった後の達成感」にも似た不思議なスッキリ感を抱きました。
イベント会場ならば在庫を自宅発送しなくてもよく、手で持ち帰らなくてもよい軽やかさ。
書店ならば納品した数×卸値の金額が確実に翌月末日に振り込まれる、在庫数をもう気にしなくても良いという安心感。
承認欲求と同時にこのスッキリ感が癖になってしまう人も多いのかもしれません。
ただし、当たり前のことですが「もっと刷っていればもっと配布できた」という機会損失でもあるのは事実です。
機会損失は商売であれば大敵です。
売上だけを考えるのであれば、やや多めに持ち込み(書店に卸し)配布数を最大限にすることが正義です。
承認欲求とスッキリ感、配布数の最大化、どちらを優先するのかは個人によって判断が異なります。
その時々、自分の欲求に応じて選択をして問題ないでしょう。
③完売が早く再版をしない人とは?
大手サークルでも再版をしないサークルはたまに見られますね。
本が欲しかった側からすると「なんでもっと刷ってくれないんだ」「もっと早く買っていれば…」と思うでしょう。
ライバル視してるサークルが再版をしてないならば「あれは完売アピール承認欲求だ」「再版しないの?総部数は自分の方が多くなるかもな~」など邪な感情が芽生えてしまうことがあるかもしれません。
人間なので、その辺りの愛憎感情は持ってしまうこともあるでしょう。
ただ「他人の数字は他人の数字であり、自分の利益とは別次元である」ことは忘れずにいましょう。
これを頭に置いたまま、じゃあなぜもっと売れる見込みがあるのに再版をしないサークルがいるのか、を少しだけ考察します。
1.副業禁止の会社(公務員含)で働いており、確定申告が必要にならない範囲で本を配布している。
2.扶養の立場におり、扶養控除の範囲内で本を配布している。
3.再版しても再版した部数全部が完売する保証はないので思い留まっている。
1.と2.は説明するまでもありませんね。
けれど、私YAYAにも身に覚えがあるのが3.です。
再版希望が例えば100くらい来たとしましょう(書店マイページ内の再版希望数字に来たと仮定します)、そしてそれを信じて100再版をし追納をしました。
結果、30も売れなかったことがあり、再販貧乏になったことがあります。
こうなるのが怖いのではないでしょうか。
この事象はpixivの部数アンケートにも同じことが言えます。
部数アンケートでは500部となっていたのに、実際は300部しか売れなかった…という経験をした方もいるはずです。
再版をしてもそれが全部売れるとは限りません。その辺りはもう考え方がギャンブルと同じで「売れそうかそうでないのか空気を読む」力が必要となります。
体感的には、3日以内に書店納品した在庫が空になれば初版の8割~10割くらいの再版をしても大丈夫、3ヶ月で書店在庫が空になった場合は初版の1/2~1/3くらい再版をしても大丈夫、という感覚があります。
けれどもこれはジャンルの盛り上がり状況などにもかなり左右されますので確実なものではありません。
こういった心理状態から、3.タイプの「再版思い留まり」が起きていると感じます。
そして、最初にも記載したことですが他人の再版するしないの考えは第三者には真実などわかりません。
1~3以外にももっと多様な理由は存在することでしょう。
それよりもまずは自分の既刊を再版するのかしないのか、その空気を必死に掴むことこそ自分のためであり自分が今考えるべきギャンブル案件なのです。
④書店への追加納品に関してのコツとタブー
書店サイト自ジャンルを検索し「新着順」表示にした際、当たり前ですが上部には新着の本が表示されます。
追納した時もこれは適応されるようです。
「なんだ、それじゃ小刻みにたくさん追納すれば書店サイトで人目に触れる機会が増えて有利ってこと?」
と、この書店システムに気がついた人は考えると思います。
こまめに納品することは良いことか?
ここからは私YAYAの個人的な追納に関しての見解/作戦です。
結論、この「こまめな追納作戦」が効果をもたらすのは「初めて書く/描くジャンルやCPで初めて本を出す時のみ1度だけ有効」と考えます。
その理由を述べていきます。
初めてのジャンルやCPで初めて本を出す場合、部数は読めません。
書店からの希望数よりも少なめに入れ、いったん様子見をするのが消極的ではありますが懸命です。
「初めて書く/描くジャンルCPで初めて本を出す時」は、刷る部数はやや多めにしておき、一番最初の書店への納品部数をあえて少なめに入れます(在庫は自宅保管か印刷所保管等にします。)
この最初に納品した本が確実に売り切れたら、書店に追加納品申請(2度目の納品)をします。
その際自動的に「新着順」に再度自分の本が表示され、購入側の目を再び引くことができます。
この工程をすることにより、最初に納品した部数が売り切れるまでどのくらい日数がかかったのか、どのくらいの勢いでなくなったのかを自分自身で把握することができます。
「このジャンル/CPはだいたいこれ位売れるんだな」と自分で自分の部数を予見できるようになるわけです。
「初めて出した本の2度目の納品」は、ある程度多めに入れ長期スパンで売れるようにします。
3度も4度もは追加納品はしません。
その後もジャンル/CPで「2冊目の本」を出す際は、むやみやたらに追納せず前回の売れる数のことを考慮した上で納品を行います。
「え?なんで?あらかじめ500部とか刷って、毎回本を出す度に50ずつ追納を繰り返せば人目にもたくさんつくし良いんじゃない?」
と思う人もいるでしょうし、実行してしまっているサークルさんも過去見たことがあります。
この「追納すれば新着に出るなら何度もそれを繰り返す」サークル、どう思われるでしょうか。
本を出す側のサークルでも、特定ジャンルが好きな買う側の人間でも、書店サイトはある程度頻繁に見に行きますので「あぁ、このサークルさん追納してるな」と気が付きます。
それが何度も何度も新着上部に繰り返しあれば、それを見てる側がうんざりしてしまうことは想像に難しくありません。
例えるなら、ツイッターでセルフRTを何度も繰り返してる状態と酷似しているわけです。
書店側業務のことも考えれば毎回追納処理をしてるはずなので手間をかけてしまっています。(仕事なんだからそれはしょうがないという意見もあることは理解できますが)
要は「あまりにも追納をやりすぎると周りから反感を買うよ」ということです。
初回本を出した時にのみに1度だけ追納をするのであれば「初めてだしこの人部数読めなかったんだな~」とみんな寛容な視点をもってくれるでしょう。
けれども、2冊目3冊目でもその細かな追納を繰り返せば「こいつわざと追納やってるな」と反感を買います。
悲しいことに女性向け同人の世界、同士からの反感ほど怖いものはありません。
追納を狙ってやるのは初回1冊目の1度目のみ。
言い訳の効く範囲で「新着順の露出」を狙うのが賢いやり方だと考えています。
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いかがだったでしょうか。
今回の記事は書店通販をしていないサークルにはなんのことやらわからない内容だったかもしれませんが、しているサークルには「わかる」ことも多かったのではないでしょうか。
「こんなこと考えて納品するのは違う!」という意見もあるかもしれません。
納品部数や追納に関しては、各自自分の持つ正義がある人も多いと思います。
あくまでも今回のnoteは私YAYAの個人的な見解ということをご理解いただけたら嬉しいです。
改めて、書店に卸す部数はどうしてもナイーブな話題。
なかなか同人活動をしている者同士、話せる内容ではないですよね。
そんな表向き話にくい内容の記事を、これからもゆっくりではありますが更新していけたらと思います。
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