見出し画像

草むしりでぎっくり腰その関係性2/60代 女性 専業主婦


経過後気になるところ(受傷5日目)

1)アイシングをとにかく継続して頂く、経過観察時は痛みはほぼ無いNRS10→3(痛みの10段階評価)

2)但し仰向け時と長い間(30分程度)同じ体位だと動作時に違和感と若干の痛み、更には動作における不安感がある、その体位も特に仰向けとなる

3)受傷当日は痛みの余り正確な位置が不明、直径30cm程度の範囲しか明示出来なくとにかく痛みがある表現しか出来なかった。

しかし今回は右臀部ーハムストリングまでの圧迫痛が顕著、動作制限の要因である事も考えられる。

4)後述で触れるが、抗重力伸展活動に於いての着座動作が変化(多裂筋+腸腰筋同時収縮作用の欠落)があり、痛みの余り動作パターンが代償動作を起こし、その動作時の筋作用がまた痛みを起こしてしまう可能性がある。

5)4の姿勢の崩れは低い椅子に座っての草むしりだろうと認識、以前も書いたがこれが最終的な決定打と、日頃からの動作パターンの問題が見え隠れした。




コンディショニング

1)アイシング継続→完全に痛みと不安感が拭えるまで継続、但し20分で冷たさを感じ違和感へと変化するようなら15分に短縮する。

2)動作パターの切り替え着座時に多裂筋+腸腰筋の同時収縮(対側運動性リズム)を行い、動作パターンを正常化させる介助運動

3)2から自宅でも行えるエクササイズへ転化できるようにアドバイスする、恒久的対策を行うようにした。

4)2の動作パターン修正を行いつつ、軽い歩行などの運動を再開して頂く(漸進的にLSD:ロングスローディスタンス)



備考

毎回ながらここでも姿勢の問題が目立ちます、ヒトは地球の重力下で生活をしています、更に他動物とは大きく異なる「2足歩行」をし日常を過ごしています。

そんな事を言いますと「猿でも2足歩行するじゃん」など言われます、しかしながら距離が歩けない筈です、何故なら重心位置が前に寄る股関節の完全伸展不足、骨盤後傾や腰椎・頸椎の前彎も無いなどヒトと大きく変わった姿勢だからです。

もちろん年配者になるとヒトも猿の姿勢になり、また赤ちゃんも出産時は猿と同じ筈ですがそれを成長と共に「ハイハイや起き上がり」などで学習します。

加齢と成長は真逆といつもクライアント様にはお話します、なので「出来る事・動作を減らさない」事が痛みを作らない第一歩かもしれないといつも考えています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?