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本の棚 #137 『劣化するオッサン社会の処方箋』

『劣化するオッサン社会の処方箋』
なぜ一流は三流に牛耳られるのか
山口周

オッサン…

これは「お年を召した男性のこと」と

思っていたが、30歳を越えたあたりから

ん?これは自分のことか?と感じる。

40歳、50歳となるにつれて

この「自分オッサン感」は強まるのだろうか。

しかし山口さん曰く、人は年齢に関係なく

ゾンビ化のごとく、オッサン化するものだ。

自分はオッサンではない、

そう考えている人ほど実は危ない。


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本書におけるオッサン定義

1.古い価値観に凝り固まり、新しい価値観を否定する

2.過去の成功体験に執着し、既得権益を手放さない

3.階層序列の意識が強く、目上の者に媚び、目下の者を軽く見る

4.よそ者や異質なものに不寛容で、排他的

これだけきれいに「オッサン感」を言語化できる

山口周さんの能力に脱帽です。

青春と同じくオッサンもある期間のことを

言うのではなく、心のありさまをいうのだ。


オピニオンとエグジットでオッサンに圧力を

量産型劣化オッサンに対して

どう対応していけばいいのか。

それはフィードバックだ。

おかしい、間違っていると思ったときに

声に出して意見する=オピニオン

オピニオンによって状況が改善しない

そんなときはエグジットでその場から去る。

無投票は「支持している」と同義なのだ。

支持を得ていると勘違いしたオッサンは

様々な不祥事に手を染めることになり

部下もその一員となってしまう。


セカンドステージの過ごし方が悪ければ、サードステージでは「劣化したオッサン」の仲間入り

4ステージモデルをご存知だろうか?

人生100年の時代においては

人生のピークは後半にシフトするそうだ。

20代〜40代をセカンドステージ

50代〜70代前半をサードステージ

70代後半〜をフォースステージ

としたときに以前であれば

晩年とされた50代〜70代が

まだまだ働ける、むしろここで

実り豊かな生活を送ろうよ、となる。

そのためにはセカンドステージで

「学びの密度をあげる」ことが重要だ。

従来であればセカンドステージにおいては

バリバリ働いて成果を出しまくって

輝かしい時期を過ごす絵が描かれたが

山口周さんはこういう。

必ずしもセカンドステージで輝く必要はない

実在のピアニストを例にあげて

このステージの生き方を説いている。

そしていろんなことにチャレンジすること

これが結局大事で、

そのために「なにかを止めること」を恐れず 

「逃げてはいけない」という信条を捨てる。

それがチャレンジの一歩ではないか。

不安なこともあるだろうが

適度な不安定のほうが、安定よりも安定している。

安定している、あぐらをかいて座っていると

足は痺れ、むくみ、まともに歩けない。

オッサンよ、輝け

よし、オッサン処方箋もらいました。

では劣化したオッサンはどうすれば?

「もう、遅すぎる」という言い訳はやめて

学び直しましょう!

50歳だとしたらまだ半分。

学びながら働いてもいいし

むしろそれがスタンダードになるはず。

サミュエル・ウルマン『青春』

青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心のありさまを言う。
優れた想像力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯えをしりぞける勇気、安易を振り捨てる冒険心、これを青春と言う。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて人は老いる。


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