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本の棚 #190 『メタ思考トレーニング』

メタ認知

メタ言語

メタバース

メタモン…ん?メタモン?

「メタ」というワードを耳にすることが

増えているような気がしないだろうか。

調べてみると

ある事象に対しての異なる観点、のような

そんなニュアンスのことが書かれていた。

「メタモン=メタなるモノ」は

他のポケモンの姿、技をコピーすることで

コピーされた側に、自分を客観視する機会を

与えるという稀有な存在と言えるのか。

思考停止が広がる世の中で

メタ思考は何をもたらしてくれるのか。

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「自分自身を『離れた上から』見ている人」

ぼくはこの感覚を居酒屋のアルバイトで

身につけて始めた。

居酒屋のアルバイトでは店が混みだすと

テンパる人とテンパらない人

この2種類の人種に分かれる。

当時テンパらない人の代表だったケンちゃん
(年齢的には5つくらい上の院生)

なぜテンパらないのかを聞くと

「おれはファミコンのマリオやけんが〜」

と訳のわからないことを

ふつうのトーンで、長崎弁で放った。

しかし、数秒後にぼくは理解した。

な、なるほど。

プレイヤーとしての視点ではなく

コントロールする側の視点から眺める。

いわゆる「神視点」を持つということか。

神視点のもとでは

自分自身もいちプレイヤーとして

マリオに迫りくるクリボー、ノコノコ、

大砲みたいなやつ(たしかキラー)に対して

冷静に対処できる。

ケンちゃんは、そう言いたかったのだ。

しかし料理をつくっている店長が最もテンパり

しまいには機嫌が悪くなるという、

そんな事態はしばしば見受けられたことは

いまとなっては良い思い出。


依頼主の「心の声」は何だったのか?

飲み会の幹事をしたとしよう。

先輩に「この前の飲み会、時間短かったね」

こう言われたときに

幹事としてどう受け止めるだろうか?

じゃあ次からは時間を長くしよう?

それじゃあ失敗する確率が高い。

ここで大切にしたいのは相手の「心の声」だ。

そこには「短く感じるほど楽しかった」

そんな声があるかもしれない。

表面上だけで捉えて打ち返すだけでは

相手の期待を超えるこは難しい。


人間は他人のことは一般化するのが得意なくせに、自分のことはいちいち特殊であると思いたがる思考の癖がある

「具体」を抽象化する。

これがメタの視点ということか。

他人に対してはこれができるのに

自分に対してはできない人が多い。

著者のいう「思考の癖」について考えると

口癖、よく発言する表現から

自分の思考の癖に気づくことがある。

これを客観的にキャッチするのは難易度が高いため

信頼できる他人にフィードバックを求めてもいいかもしれない。

「自分は褒められて伸びるタイプなんで」

「私は〇〇が苦手なので」

といった表現はあまりしないほうがいい。

思考停止状態にあることが予想される。


「ロジック」というのは、一貫性や連続性、つまり「飛躍がない」ことを目的としたものですが、アナロジーはむしろ「飛躍を起こす」ためのもの

ロジックを求められることのほうが

身の回りのビジネスのなかでは多いように感じる。(狭い世界で生きているから?)

TOC(制約理論)においては

ロジックであるが、アナロジー的要素も感じる。

むしろこれらが融合された思考プロセスか。

アナロジー思考によって飛躍したあとに

具現化する、ロジックをつくるためには

ロジカルな思考が必要なわけで

アナロジーだけでは、ただの変人で終わる可能性もある。

「常識の打破」とは簡単に言えば「人に笑われる」ことである

と著者が言うように、笑われる提案には

何かしらの光るものがあるかもしれない。

ならば笑ってなんかいないで、

メタ思考を駆使して提案者が見ている世界を

一緒にみにいきたいものだ。

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