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本の棚 #159 『スターバックス〜豆と、人と、心と。〜』

「サードプレイス」

そのコンセプトに相応しい空間と時間を

世界のどこに行っても提供してくれる。

決してコーヒーが飲みたいからいくんじゃない

スタバに行きたいからスタバに行くんだ。

…冒頭からよくわからないスタートを切ったが

なぜ広告もなしに、ここまで世界的に拡がり

愛され続けるブランドとなったのか。

その物語、ストーリーから

ぼくらが学ぶべきものはなんなのか。

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どの企業も、その企業がアピールできる何かがなければならない

あなたの企業のアピールポイントは

なんですか?

そう聞かれたときにパッと答えられるか。

そしてその答えにゆるぎない自信があるか。

それは商品のデザインなのか?

働いているヒトなのか?

提供しているサービスそのものなのか?

スタバは高品質のコーヒー豆を提供するところから始まる。

あくまでコーヒー豆の販売だった。

そこからコーヒーの淹れ方を広め

お店でコーヒーを飲めるようにして

空間の価値へとつなげていく。

アピールポイントも企業の成長や

環境の変化に応じて、変わるものなのだ。

しかしアピールできる何かが、もしも

ないのだとしたら、思いつかないのだとしたら

自信がないのだとしたら

ブランドとしての道は険しいだろう。

顧客が要求することだけを、あるいは、顧客がほしいと思っているものだけを、ただ提供するだけではいけない

期待を越える。

簡単なようで簡単ではない。

顧客の要求は絶えず変化する。

変化するし、エスカレートしていく。

もう昔のようなネット速度には戻れない。

ケータイがなければ

人々は電車の中で何をするのだろう。

サービスにおいても、

世の中に普及すればするほどに

「当たり前」になってくる。

企業は常にその先を考えて行動し続ける。

終わりはない、人間はすごい。


顧客は知的で、さらなる知識を求めていると思いなさい

この言葉には顧客へのリスペクトを感じる。

求められる知識を与えるためには

ぼくらは学び続けなければならない。

「顧客のほうが知っている」

情報がたくさんあるがゆえに

働く人よりも顧客のほうが詳しかったりする。

これはもう避けられない。

商品だけでなく、知識も一般化していく、

そしてスピードはどんどんあがる。

現に興味を持って2時間ほどネットで調べれば

かなりの知識を得られる環境にある。
(情報の出処には注意が必要)

そんな中で顧客の知的欲求を満たすためには

数時間では身につけられないスキルや

尖った専門性を発揮する必要がある。

もしくは言葉にできない感覚、空間、

それを創造し続ける。

一つの企業のストーリーから

たくさんのことが学べる。

それは一人のストーリー(人生)から

たくさんのことが学べるのと同じようだが

…少し苦味が強いものだ。


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#読書 #推薦図書 #物語

#ブランド #時間 #空間
 
#ジョンシモンズ #小林愛

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