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ポスト安倍の市場とは?

ポスト安倍首相がだれになるか、下記投稿に簡単には書きましたが、結局数週間したら判明しますし、詳細はメディアにお任せをし、この投稿では安倍首相辞任による、金融市場の反応と次は?について書いてみます。

2020年8月28日の安倍首相が辞任の意向を表明、とニュース速報(午後2時過ぎ)が流れると、東証は一時600円程度(3%近く)の下落、そして午後3時の引けも前日比で下落(326円安、1.61%下落)でした。同時にドル円も速報後に50銭ほどの円高ドル安、その後も傾向は続き、米国時間での引けは前日比で1円以上の円高ドル安に。

安倍首相の目玉政策は、所謂三本の矢、と説明していた『アベノミクス』かと。第一の矢は所謂金融緩和、という日銀による大規模な量的緩和政策でした。その後の第二、第三の矢の成功度合いや進捗度合いは何とも評価が分かれますが、少なくとも第一の矢は、日銀黒田総裁を始めとして、放たれたことは確かです。

日銀の量的緩和政策により、為替では円安に振れ、市中の国債取引は蒸発してしまい、国債金利は一気に0%もしくはマイナス金利に触れ、東証のJ-REITやETF買いも見られ、債券側はバブル?状態へ、そして株式などリスク性資産への投資を促すように仕向けられた、と解釈するのが一般的でしょう。

そこでポスト安倍で一番の注目は、日銀黒田総裁(2023年任期)の後任でしょう。黒田総裁と同じようなキャリア(東大卒、大蔵・財務省出身、財務官とADB総裁経験者)で、という脈絡から行けば、中尾武彦さん浅川ADB総裁でしょうし、日銀内からであれば、雨宮副総裁、ということでしょうか。でも中尾さんは、これから3年後の就任となると、現場から離れて長くなってしまうので、もしかして難しいかもしれないですね。

流れとしては、黒田総裁下での量的緩和をどこまで続けるか、また購入しまくった資産を償還含めて、どう市中に戻していく(売却していく)か、でしょうが、米国のFRBでも好景気中に上手くそのようなオペレーションができなかったので、日銀はやはり無理なのではと読むのが現実的かと。従ってFRBがゼロ金利を長期的に容認する、という新指針にもあったように、今後も大きくは、中央銀行の資産購入動向に注目、といった流れでしょうか。

なので、短期的にはFRBの量的緩和により、円高ドル安が進み、株高が継続?となるのかと。ポスト黒田の日銀総裁は政治よりであれば、量的緩和を継続が妥当でしょうが、そうでなければ、量的緩和縮小方向?か。縮小なら、円高ドル安が継続しそうですね。また中長期的には、デジタル通貨など違う金融の進化の道に導くことが、今度の日銀総裁のマインドや政策に求められることかと思います。(もはや金融政策だけでは注目されない?)


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