オーナー企業創業者の出口戦略とは
以前もどこかの投稿で書いたと思うが、ここ数日でいくつか関連した話題を再度見つけたので、もう一度書いてみようと思う。
①日本電産の創業者の永守会長が、去る6月にCEOの座を後任の関社長へ譲ったはずなのに、やはり業績について社内幹部に直接連絡をしている、とのこと。創業者として、また大株主としての気持ちは分かりますが、何度も失敗した同社の適切な後任探しは、やはり困難なんでしょうね。
永守氏は今年7月の決算会見では、後継のCEOとなった関氏の説明を安心して聞けたため「次回からは欠席する」と話していたが、10月26日に予定する決算会見には出席を予定している。
②こちらは①と同列に、というわけではないが、ヤマダホールディングスの三嶋社長が体調を理由に今月末で辞任され、再度創業者で会長の山田CEOが社長業を兼務する、ということ。まず三嶋社長の体調についてお大事になさってください、と共に、本当の理由はどういうことかは分かりませんが、結果的に創業家が入らないと再建は難しい、ということでしょう。
ユニクロの柳井さんも何度も後任選びを失敗し、ソフトバンクの孫さんも何度もうまく行かず、大いに苦労されている、と理解しております。もちろんここまでの大きな上場会社まで成長させ、百戦錬磨戦ってきた創業者ですから、その悩みや信条をちゃんと共有できる次世代の経営者も多くはないでしょうし、私のような凡人には到底難しいエリアでしょう。
一方で米国のIT大手である、所謂GAFAM(Google, Amazon, Facebook, AppleとMicrosoft)のトップはFacebookを除き交代をしており、その後も成長しているわけです(成長ペース等は各社全く違うが)。同時にDellやスターバックスなどは、上記日本企業のように、創業者が戻ってきて、その後再度成長サイクルへ、と移っていきました。
会社の信条・使命に基づく経営を数十年されてきて、その後はやはりアマゾンのベゾスのように、宇宙とか行くぐらいにならないと、再度経営に関与しなくてはならない、という大手企業の創業者ならではの宿命?なのか、悩みだと察します。