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きな臭さ?と考えるか

米スタートアップ企業が活用していた地銀破綻

シリコンバレーバンクと呼ばれる、米国の地銀が破綻しました。背景や簡単な流れはこちらにかかれておりますので、引用させていただきます。

シリコンバレーのエコシステムの中核を担う金融機関といえる。2008年にはイスラエル、12年には中国で合弁会社を設けるなどグローバルにテック企業の資金需要をつかむため拠点を広げてきた。日本に拠点はないが21年にあおぞら銀行がSVB関連の投資ファンド、SVBキャピタルと提携した。新型コロナウイルス下の金融緩和に伴うカネ余りで、スタートアップは資金調達を拡大した。21年の米国のVC投資は過去最高となった。資金の余ったスタートアップがSVBに預金した結果、22年3月末の預金残高は前年同期比6割増の1980億ドルとピークに達した。預金が増える一方、株式で十分に資金調達していたスタートアップへの融資需要は低かったため、SVBは運用先として住宅ローン担保証券(MBS)など有価証券の購入にあてた。米連邦準備理事会(FRB)が22年3月に利上げを開始し、急な金利上昇に伴い保有する債券の含み損が想定を上回って拡大。含み損を考慮するとすでに実質債務超過の状態にあったとみられている。SVBファイナンシャル・グループは8日、一部保有債券の売却に伴う18億ドルの損失計上と、普通株発行などによる22億5000万ドルの増資を発表した。23年2月末時点で150億ドルの現金を持つなど流動性のある状態を強調したが、巨額損失を出しての債券売却と増資が信用不安に拍車をかけた。9日に株価は前日比6割安と急落。増資に失敗し、身売り先を模索したもようだが、10日に経営破綻と事業停止に至った。

日経電子版

長くかけるようになったTwitterで、この件に関して簡単にツイートいただいている、私の友人の投稿もリンクしておきます。

米地銀破綻は2008年以来

リーマンショックとして記憶されている2008年には、Washington Mutualという米国地銀が破綻して、その際はJPMorganという米国の巨大銀行がWashington Mutualを買収しました。

最近は他の話も。。

SVB破綻以外にも、実はここ最近は返済不能と訳される、デフォルト関連でのワーディングが、リーマンショックの際にも扱われた、証券化商品関連で発生する事象も増えてきたようです。下記も一つの例です。

もちろん2008年からは学んでいるので、そこまで大きな影響にならないかと

リーマンショックが二度と起きないように、グローバルでは大型銀行の資本比率を高める施策が取られたり、証券化商品への透明性確保や証券化商品発行マネージャーも同じリスクを取るように、など多くの施策は取られております。

一番難しいのは、SVBの破綻が運用資産の含み損から来ている点

含み損の大きな要因は、FED(米国の中央銀行)による急激な利上げにより、利回り上昇(債券価格下落)へ動いたことであり、これは元々FEDが米国のインフレ低減や景気後退を目論んで進めている政策であります。ですので、FEDの目的としない、所謂副作用な形が今回のSVB破綻へとつながったわけです。

次の矛先は何処へ?

”含み損”は多くの米地銀が背負っている悩みである点、また日本でも多く見られている点、そしてインフレ2%への低下が見込まれていない米国経済において、FEDの金融政策が短期的に変更がないと思われる点、結構複雑怪奇な現在の形態は、この景気後退を長引かせて、少しFEDがコントロールの難しい方向へ向かわせているようにも感じます。


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