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リーダーシップと「好き嫌い」

「好きか嫌いか」という感情をリーダーシップやマネジメントに持ち込むことへの是非を皆さんはどう思いますか?

恐らく0/1の会話ではなく時と場合によりますが、例えば企業経営においては、経営者の「好き」が組織を突き動かす大きなドライバーになるという意見があります。詳しくは楠木健氏の『「好き嫌い」と経営』が非常に面白いです。非常に雑な解釈ですが、経営のように正解がないことほど、正しいかどうかにこだわるぐらいなら、好きなことをとことんやった方が成功しやすいということなのかと思います。(興味のある方は以下の要約サイトをどうぞ)


一方で仕事現場のマネジメントにおいてはどうでしょう?

リーダーにとって、部下との対人関係において好きか嫌いかでマネジメントの濃度が変わることは許されません。

部下に限りませんが、嫌いではないけど苦手な人というのは誰にでもいます。この苦手な人とどう向き合うか?というのはリーダーシップを発揮する際に一定のエネルギーを費やすポイントでもあります。現実的には結構大きな課題かと思います。

部下との接し方について、自分なりに好きか嫌いか/成果を出しているかどうかで、私が思う理想的な形を分類してみました。

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(1)好き × 成果を出している 部下

自分と価値観も合っているはずなので、より信頼関係を増し自分の背中を預けられるように権限を委譲したり、仕事を任せていきましょう。

(2)嫌い苦手 × 成果を出している 部下

部下に限りませんが、その人のことが苦手なのは、
・相手が信頼に値しない
・相手と価値観が合わない
・相手に嫌われているから自分も嫌い
などが考えられます。

相手がきちんと組織で結果を出しているにもかかわらず、その人といい関係が築けていないのは大きな損失なはず。なぜ関係が築けないのか一度振り返ってみましょう。苦手なのは、その人に嫉妬をしているか自分の偏見に支配されている可能性があります。相手が自分とは違うものをもっている可能性があるので、リーダーとしては自チームの戦力として活かさない手はありません。なおこうした苦手な方との対人関係を改善するには一つ効果的なアプローチがあります。よろしければご覧になってみてください。

(3)好き × 成果を出していない 部下

自分の好感が影響して部下の指導のポイントを見極められていない可能性があります。どう指導すべきか積極的に他の管理職や同僚の意見を聞くのが良いでしょう。

(4)嫌い苦手 × 成果を出していない 部下

(3)と同様に自分の先入観が邪魔をして部下を効果的に指導できていない可能性があります。また感情が入ることで、指導のつもりが最悪人格攻撃や人格否定になっていることもあります。その人自身ではなく取っている行動や出している成果にフォーカスし、修正フィードバックを行っていきましょう。それでも改善が見られない場合は一定の判断を下すしかないはずです。


リーダーにとって最もチャレンジなのは(2)ではないでしょうか?

自分と合わないというだけで距離を置くのは合理性にかけます。自分の嫉妬が邪魔をしていないかなど心を見つめることも必要ですが、最後は人柄や道徳の問題ではなくマネジメントとしての生産性や合理性の問題として捉え、長期視点での組織成果を優先させられるように動きましょう。感情に支配されないように努力したいものです。

「#毎日リーダーシップ」とは?

みんながリーダーシップの本質を知り、何らかの領域でリーダーシップを発揮できるようになれたら最高だなと思い、日々学んだり考えたことをこのハッシュタグ「#毎日リーダーシップ」でつぶやいています。良ければフォローしてみてくださいね。

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