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課長のキャリア戦略-「新版 はじめての課長の教科書」に学ぶ(12)

組織で課長といった中間管理職になった後のキャリアをどう考えるべきか?これは意外に悩ましい問題です。

現場感や専門性を手放すことに対する恐怖や、現場の充実感が忘れられないという望郷感は現場で成果を残してきた管理職ほどある思いでしょう。管理業務を雑用としてしか受け止められない未成熟さも相まって、若干現実逃避とも言えなくありませんが、こんな瞬間は誰にもあるものです。

こうした管理職になった後をどう考えるべきかは、「新版 はじめての課長の教科書」でも取り上げられています。「第5章 課長のキャリア戦略」にある「8 つの戦略」は以下のようなものでした。

1.自らの弱点を知る
2.英語力を身につける
3.緩い人的ネットワークを幅広く形成する
4.部長を目指す
5.課長止まりのキャリアを覚悟する
6.社内改革のリーダーになる
7.起業を考えてみる
8.ビジネス書を読んで学ぶ

8つの粒感は若干バラバラな感じもしますが、いずれも内容は納得感にあふれます。総じて言えば;

己を知り、世間を知り、  真上だけでなく斜め横も視野に入れて、更なる高みを目指そう

ということだと私は解釈しました。自分でもそうありたいと思います。

結果、管理職になる意味とはどう受け止めるべきなのでしょう?

単なる出世の手段なのでしょうか?自分としてはこの章の序文を引用せずにはいられません。

リーダーシップの本質は、価値観や雇用形態を超えて、周囲の多くの人々から「この人と一緒に仕事をしたい」と思われることにあります。
課長という地位は、そんなリーダーとしてのキャリアを歩み出したばかりのリーダー1年生です。
課長から、さらに上の地位を求めるということは、自らの中のリーダーシップを学び育てていくことに他なりません。


リーダーシップはあらゆる場面に求められる素養であり、リーダー以外のメンバーにも求められます。管理職を望まないキャリアもあってよいことは間違いありませんが、リーダーシップとはどういうことなのかということから、リーダが受けるプレッシャーや逃げ場のない感覚。批判だけすればよい「野党」ではなく「与党」として現実に向き合わなければならない立場は、人間を磨く上で誰しも一度は経験しておいて損はない仕事だと私は思います。

管理職を経験し、まずはその役割に没頭してみる。そして、そこでしか見えない景色を見てみた上で、自らの素直な気持ちに向き合い身を委ねてみるのが、最も納得感のあるキャリア選択なのではないか。無難な結論になりますがそう思います。

参考書籍

組織の管理職としての振る舞いが網羅的に学べます。文字通り初めて課長など管理職になる方、管理職を目指す方におすすめの書籍です。

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