見出し画像

中間管理職にとっての自己管理の大切さ-「新版 はじめての課長の教科書」に学ぶ(6)

はじめての課長の教科書』から課長に必要な8つの基本スキルを引用してみます。各スキルの詳細は是非本書をご覧ください。

1.部下を守り安心させる
2.部下をほめ方向性を明確に伝える
3.部下を叱り変化をうながす
4.現場を観察し次を予測する
5.ストレスを適度な状態に管理する
6.部下をコーチングし答えを引き出す
7.楽しく没頭できるように仕事をアレンジする
8.オフサイトミーティングでチームの結束を高める

こちらの8項目ですが、どれも部下の「心」を取り扱うスキルです。中間管理職とは部下の心と向き合う仕事であるということがわかります。最後は自分が頑張ってなんとかするが通用しない中で、組織として成果を出すことが求められるのが中間管理職の難しさでもあります。

そんな中で多くの課長職の方々がプレイングマネジャーである点は見逃せません。自らの担当実務と管理職業務を兼任する中で心と時間、双方の余裕を確保することはとても難しいのが実情です。

ただ自分のことに精一杯で余裕のない状態で部下に向き合うと、部下に良い影響を与えらないどころか、最悪の場合マイナスの影響を与えかねません。部下の良きマネジャーとなるためには、まず自分が自身にとっての良きマネジャーとなることが何より大切だと言えるでしょう。

いわゆる自己管理スキルと言われるかもしれませんが、管理職はメンバーだった頃以上に、自分のメンタルと時間の使い方について責任をもってコントロールすることが大切だと言えるでしょう。

ただ管理職になる年齢になると、こうした自己啓発の類の自己管理などは今更感や恥ずかしさなどがあるかもしれません。昔はそうした本を手に取った人でもいつの間にか忘れてしまっている人もいるでしょう。ひょっとすると、自己流と力業で成果を出し管理職の地位に上り詰めた方もいるかもしれません。

ただ管理職だからこそ、自己管理を改めて見つめ返すべきだと私は思います。もしそこに不安があるのなら、諸先輩方の英知が詰まった書籍が道しるべになるでしょう。もし「何かおすすめは?」と聞かれれば、迷わず『7つの習慣』をおすすめします。同種の本を多く手に取ってきましたが、やはりこの本に戻ってくる気がしています。

部下に余裕を向ける心と時間の余裕がないという方は、
1)主体性を発揮する
2)目的を持って始める
3)重要事項を優先する
この3つの習慣を再確認できるとよいと思います。時間と心に少しづつ余裕が出てくれば、部下に心を配れるようになるはずです。

自分のしくじりからの体験談ですが、自分よりも部下を優先させるという自己犠牲感だけでは長期間は持ちません。管理職はチームの最重要リソースである自分自身のコントロールに最大限に気を配りましょう。

ちなみにこの7つの習慣はプロジェクトマネジメントにも応用できるはずだと思い過去以下の記事を書きました。よければこちらも読んでみてください。

参考:新版 はじめての課長の教科書/ディスカヴァー・トゥエンティワン
酒井穣 (著)
第2章 課長の8つの基本スキル

あわせて読みたい

中間管理職の苦悩への招待
マネジメントとリーダーシップの共存
部下のモチベーションをどう上げるか?
価値観の通訳という言葉へのもやもや
ルーチンワークと例外業務

「#毎日リーダーシップ」とは?

みんながリーダーシップの本質を知り、何らかの領域でリーダーシップを発揮できるようになれたら最高だなと思い、日々学んだり考えたことをこのハッシュタグ「#毎日リーダーシップ」でつぶやいています。良ければフォローしてみてくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?