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全体を細かく理解している中心の一人の重要性

ある人が飛行機の設計を全てできる人は世界に数人しかいない、みたいなことを言っていた。

どういうパーツが必要で、どう組み合わせれば空を飛ぶのかはこれまでの飛行機の歴史を辿れば理解でき、似たようなものを作れるかもしれない。

でも、飛ぶ、ことを厳密に理解しそのために必要なこと、効率的に飛ぶことを理解し、飛行機を設計するには、物理だけでなく、材料や工学的な知識やららとてつもなく広範な知識と経験がもとめられるだろう。

この前者の後者の違いが一流と二流ではないか。前者は真の目的がブレずにそこを起点に全体の詳細を把握し、必要なことを全面的に行っていく。

私はこれは経営や芸術でも同じだと思う。

世の中には一見うまくいっているような会社やアーティストは沢山あるが、それは前者的に、市場の見つけ方や経営方法を学び形式が先行した取り組みであることがほとんどだろう。成功はするが、どこかで息詰まる。沢山のIT起業家といわれる人がここに属す。

逆に後者的な経営者は、どうやったら作りたいものが作れるかが起点になっているので、ずっと施策を取り続けることができる。未来のAI社会を最初からずっと見つめている孫正義さんや、本当に良い衣服を理念に行動しているユニクロの柳井さんなどがよい例だろう。

見様見真似で、なんとなく材料を用意し作ったカレーは美味しくはなるが、感動はない。おいしい、を自分で判断できて試行錯誤できる人がそうした本物に到達できる。

こういう先頭に立つ一人の存在が本当に重要だと感じる。

全ての仕事を一人でやる必要はないし、そんなことできない。各分野の専門家の協力を得てでないと大きなことはできない。

でも、だからといって、各分野が独立して存在するわけではない。

プロジェクトは一つの目的があってそのためにいろいろな人が力を合わせて行うものだ。企画、契約、マーケティング、プロジェクト進行、開発、会計、支払いなど全てが独立したものではなく一つのことの側面である。

この一つ一つの最終的なクオリティにうるさくなれる中心の一人がいないと会社も芸術も、プロジェクトもうまくいかない。

うまくいっているようにみえているのは、偶然にすぎない。

感動するもの、長期的にうまくいくものは、こういう一人の存在が必要不可欠だ。私もそういう仕事をしたい。


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