作りたいものがない人はつまらない、という話
私はよく誰かの就職や転職の相談に乗るときに、次のように聞く。
仕事をするなら次のように沢山の観点があるが、
あなたにとって、
どの観点が重要なのか?
・プロダクト(その組織(会社)が作っている)
・年収
・肩書
・勤務地
・人事制度
・働いている人々(同僚、上司、経営者など)
・業界の伸び率
・勤務時間
・ストレス度合い
などなど。
こういういろいろな観点の中で、あなたはどれの優先度が高いのか?
その優先度で決めていけばいい。
つまり、人は無意識にもいろいろな観点で自分に最適な仕事を選んでいる。
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話が変わってしまうが、
ただ、
私個人の意見でいえば、
「プロダクト」で仕事を選んでいない人が理解できない。
というより、
もしプロダクトを優先したら就職は考えずに、起業という選択肢になるだろう。
物作りが一番おもしろい。
私が言っているのは物理的な物に限らない。サービスもそうだし、芸術だってそうだ。小説でもいい。
あなたの名前で一つのまとまりとして、発表できる何か。
村上隆は芸術の世界共通のルールを次のように述べている。
世界で唯一の自分を発見し、その核心を歴史と相対化させつつ、発表すること
これは芸術に限らずものづくりすべてに当てはまる。
村上さんのポイントは、自分のオリジナルを歴史や文脈の中にみんなが理解できる形で位置づけ、それを表現することである。つまり、マーケティングだ。
ものづくりとは、自分を歴史の中で位置づけることといえる。
この意味でのものづくりはとても難易度が高い。
さて、タイトルの件について考えたい。
結局、こういう意味でものづくりをしていない人は面白くない。
もちろん、どう生きるかは個人の自由だが、あくまで私が傍から見ていてそう思うということ。
その理由はなにか?
おそらく、ものづくりをしていない人とは、自分との接点が見いだせないからではないだろうか。
本当の意味でのものづくりは、歴史の文脈に位置づけることだから、それができている人とは、歴史や社会を通じて自分とのつながりを想像することができる。
そうでない人とは、世界が異なり、ある種のフィルターバブル状態だ。
いずれにしても、何かを作ろうとして動いている人はいきいきしているし、ものづくりのために、常に前向きである。
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