見出し画像

価値と報酬のバランスの回復〜ウェブ3や令和的価値観はキャピタルゲインと相反する〜

世間の億万長者と言われる人は多くの割合で、キャピタルゲインで財を築いている。

主に、企業を創業し、筆頭株主として時価総額を高めた人たちだ。

株価は、将来の収益を現在価値にしたものだという理論があるが、ざっくり言えば、期待値である。

企業価値は、投資、投機に晒されて値動きするので、実体と乖離することがある。つまり、その事業のベネフィット享受者への価値より上がったり下がったりする。

創業者がキャピタルゲインを得ることはいいことか?

というか、社会的にみて正当なのだろうか?

ウェブ3や令和的な価値観は、キャピタルゲインと相反する。

根本的な本質に迫ると、創業者が成功できるのは、初期のステークホルダーのおかげといえる。それは、社内の協力者だけでなく、その初期を支えたお客さんやメディアなどで取り上げた人たちもそうだ。

こういうアーリーアダプターのおかげで成功しているのに、キャピタルゲインを独り占めというのは、フェアではない。令和時代はここにメスを入れている。

たしかに、リスクテイクをする人が「起点」にならなければ、その事業は存在しない。

でも、その起点の周りにはその決意をサポートしたり、始めてから後押しした人はたくさんいる。

それなのに、ゲインを独り占めしていいのか?

そういう現実的な観点が、多くの人に共有されているのかもしれない。

そうなると、今後は、莫大に稼ぐには、専門性を身に着けたプレイヤーの方が主流になるかもしれない。

キャピタルゲイン金持ちが存在する一方で、フロー的な収入で大金を稼ぐ人たちもいる。年収1億円のようなコンサルや金融、弁護士、会計事務所などのパートナークラスの人達。

これは、時給的な働き方だ。

時給を5万、10万にしていけば可能性がある。

専門性や人脈など他の人では出せない生産性を売りにしている。

こちらは、提供価値に対する対価という図式が残っているので、キャピタルゲインが持つ不透明性は排除されている。

社会主義的な社会制度に移行するのは難しいだろうが、キャピタルゲイン的な稼ぎ方は衰退していく可能性もある。

しかし、ゼロから1,1から100と成長する際に、決定権とキャピタルゲインのモチベーションがある創業者の存在が何より重要だと考えることもできる。

昨今はストックオプションなどで徐々にその果実が創業者以下にも下ってきているが、今後は、初期のお客さんや様々なステークホルダーに広がっていくことを期待したい。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?