【netflix地面師】ハリソン山中がサイコパスだという設定が違ければ…
※ネタバレあり、注意
先日、netflixで地面師を一気見してしまった。
夜20時くらいから?だったか、深夜2時半まで即効で見てしまった…(生活自由か!)
それだけ面白く引き込まれてしまったからなのだが、
今日は感想をまとめたいと思う。
というかシンプルに1つだけ残念だったところを伝えたい。
深夜3時くらいまで一気見したので面白さやエンタメ性は満点に近いが、あと一歩詰めてほしかった。
それは、
ハリソン山中が、サイコパスキャラという設定である。
これで、全てが台無しになりかねない。
諸悪の根源であるハリソンは、ただ、人の恐怖に怯える顔や、地獄に堕ちる人生を眺めてエクスタシーを感じるサイコパス。そんなキャラクターにしか描かれていなかった。
なので、ハリソンラスボス型の世界観であり、このラスボスを倒せば平和になるような短絡的な演出になっていた。残念。
もっとハリソンがなぜそういうことを繰り返すのか?社会でどうハリソンの人格を形成されていったかを想像されるようなストーリーがほしかった。
そもそも、あそこまでサディスティックな行動を取るのは、サイコパス以外に説明がつかないので、グロテスクや恐怖をエンタメ化するなら、その筋でもいいのかもしれない。
途中、綾野剛との対話で、
「所有概念など人間が作った愚かな幻想だ」
のような深い考察を披露していたのに、結局はサイコパスであった。
せっかく所有概念から戦争が、争いが生まれることを指摘したなら、もっとそこを突き詰めてほしかった。
つまり、
そうした幻想に対して一喜一憂する青柳のようなビジネスパーソンや社会全体を嘲り笑うようにした、人間社会のあり方に疑問を呈する危険で社会悪であるが真のある活動家として描けたと思う。
大ボス倒せば平和的な浅い作品の部類になってしまったので、大変残念。
また、個人的な演技のうまさも面白さを際立たせた。ピエール瀧の関西弁の強気な裏社会の不動産ディーラーや、ぎらぎらした失敗と成功を行き来する山本耕史にはとても見せられた。つまり感情移入したり、こちらの感情が揺さぶられるようなリアリティを出していた。
また、エログロ表現のバランスが悪かったと思う。たまに、物凄いのが2,3ある感じw最後の青柳立ちバック急過ぎだろうw
以上、みなさん、是非1度見てみてください!
1日で見れます。