目覚めよ日本人!という主張の浅はかさ
よく、次のような主張を聞く。
目覚めよ日本人!
日本人よ覚醒せよ!
日本再興!
日本を強くする!
強い日本を取り戻せ!
今日はこれに突っ込んでいきたい。
なんで日本という単位なの?
なんで、日本という単位で、他を出し抜くことを目指すのか?
日本には1億3千万くらい人がいるけど、みんなと連体してる?
あなたがブチ切れたくなるような人が大勢いるかもよ?
見ず知らずの人と連体できる?
日本人とクズより、中国の良い人と連帯したいと思う人も多いのでは?
なんで日本という単位なの?
都道府県じゃだめ?
あなたの会社や家族だけでもいいのでは?
日本が経済トップに躍り出てどうする?
そもそも何で他を出し抜かないといけないの?
出し抜くと出し抜かれた敗者が生まれるで。
おそらくこれを言う人の多くは、高度経済成長期、世界を席巻した日本企業のようなものを、「今でもまた同じようなことができる」と考えて言っていると思う。
ただ、それができるかどうかは置いておいて、
それやってどうなんだよ?と聞きたい。
そもそも高度経済成長はよかったのか?それまで天皇主義から一気に市場経済至上主義に取り憑かれ、一夜にしてポリシーを変えた日本。それで成果を出したことを誇れるのであろうか?
国全体で強くなろうとした動機をみんな理解しているのか?私はわからない。
例えば時価総額が100兆円を超えるような企業が10社くらい出たら、覚醒日本主義者は満足なのであろうか?
だとすれば、今のアメリカのような状態が望ましいのだろうか?
格差は著しく、しょっちゅう銃乱射事件が起こり、海外の政治にも干渉するような国?
さっさとAIや宇宙分野で成果を出せ
今、何かしら大きく世界や社会を変えるポテンシャルを持っているのはAIや宇宙分野だろう。
松尾豊さんが描くようなマルチモーダルな処理ができるAIに身体が実装されれば、人間のあらゆる能力を凌駕する存在ができる。
宇宙の謎や神秘にも迫っていける。
さらには意識、クオリア問題にも。
そのような大きく本質的な課題を全世界で追えばいいじゃないか。
目覚めよ日本人とか言っている評論家とか、コーチング、コンサル会社とかは、自分がこの大きな問題にチャレンジすることを諦めているだけじゃないか?
中途半端に年収を上げる手伝いをしたところで日本は変わらない。(それをやるのはいいが「日本覚醒」とかでっかいことを言わずに、、もっと小さい課題に取り組んでいるという自覚をもったほうがいい)
そんなことをしているより、このAI宇宙分野などでできることを探したほうがいい。
それが難しいのはわかるが、大きなことをやっているような勘違いをしないで、客観的に自分を理解したほうが良いだろう。
と、まあ理想論を語ってみた。
現実的には日本の枠組みで考えることの実用性はわかるので、そういう進め方も良いと思うが、それが理念であれば、普遍性はなく、やる気はわかない。
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