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建築に込められた想い。時代をこえて受け止めたい

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建築には、それらを作った人の思いが詰まっている。そんな思いを感じることができればと、建築を見に足を運びます。
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2022年7月の記事一覧

英検の試験会場のビルのコンセプトはBig Tree

梅田からの楽しい散歩も、そろそろ子供と待ち合わせ の時間だ。今日の目的は上の子の英検の試験会場への 付添である。大阪中之島美術館を後にして、待ち合わせ 場所へ向かい、すぐ側のダイビル本館を横目に進む。 久しぶりにダイビル本館の近くまで来たので、横目に 見るつもりが、つい建物の中まで散策を。時計の針は 11時過ぎで、気がつけば程よい時間に。待ち合わせは 11時30分。遅刻できないので脇目はほどほどにして。 時間通りに上の子と合流し、試験会場へ向かう。梅田は とてもややこしく

道路にまたがって建つビルもある

3月末に久しぶりに大阪へ。昨年4月に福岡に来る までは、なじみのあった風景も少し懐かしく感じる。 博多駅から新幹線に乗って、JRに乗り継いで大阪駅 までやってきた。その日は、帰省するタイミングに 合わせて、上の子の英検のテストの付添いでもあった。 せっかくなので早めに到着。昼の待ち合わせまでは、 時間があるので、さっそく街をぶらりと歩くことに。 JR大阪駅を南側へ降りる。正面の大きなビルは大阪梅田 ツインタワーズサウスという阪神百貨店とオフィスビル の複合建物。外壁に配置

反復によってつくられるかたち

九州芸文館は楽しい所だ。周囲の建物やアート、それと どこまでも広がる空と、のどかな山並みの風景がある。 建物の配置はアートのようにも見える。広い敷地には もうひとつの付属建物のアネックス2が建っている。 こちらは九州芸文館と同じ隈研吾建築都市設計事務所 による設計。この建物は三角形の板を組み合わせて、 拡張、縮小が自由にできるワークショップスペースと なっている。小さな部材の反復で全体が作られている。 建物の美しさは反復される素材や形にかかっている。 部分から全体へ、反復

佐賀県にある2番目のドコモモへ

大隈記念館を後にし、もう一度、佐賀公園を目指して 自転車を漕ぐ。佐賀市内を縦横に走り回るのも楽しい。 進んでは止まりと、小回りの利く自転車の良さがある。 さて次は、佐賀県にある2番目のドコモモへと向かう。 ドコモモとは、モダン・ムーブメントにかかわる建物 と環境形成の記録調査および保存のための国際組織の ことで、ドコモモ本部はオランダにある。日本支部は 1998年に設立され、2022年6月に新たに14件を追加、 現在264件が選定されている。しかし、その中でも、 やむなく取

デザインの力を楽しんでいこう

心地よい空間でそばを頂いて、おなかも心も満たされた。 なんとか雨は持ちこたえ、引き続き自転車での旅は続く。 デザインされたものを見るのは楽しい。建物やサイン等、 そのデザインに至った理由などを想像するとなお楽しい。 ほどなく斬新な建物が見えてくる。佐賀県歯科医師会館は 低層のホール棟と、フロアが積層されたようなオフィス 棟からなっている。水平ラインで建物は細かく分節され、 庇のずれによって、立体感のあるデザインとなっている。 この庇が高さ方向、水平方向にランダムに配置され

最高のクリエイティブを目指して

今年3月の週末は、自転車三昧の楽しい日々を過ごした。 今回の自転車はウルトラライト7。コンパクトで小回りが 利くので街中を走る時はこれを利用している。降り立った のはJR佐賀駅。先週に続いてまた佐賀県にきてしまった。 佐賀市内を自転車で巡るのは今回が初めてである。自然 の中をサイクリングするのも気持ちよいが、街をゆっくり 走るのもよい。興味のあるものが見えてきたらスピードを 落とし、歩くくらいの速度でゆっくりとペダルを漕ぐ。 ふたたび自転車に乗り走り出す。その繰り返しも楽し

建物についての好きを考えてみる

福岡に来て1年が経ち、この4月に好きについて書き 出してみた。好きの理由はなんとなくというものも 多い。でも、きっと何かの好きに通じる要素があるの だろう。もっとその要素に意識を向けてみようと思う。 昨年7月、博多の天神にあった三菱地所アルティアム の最後の展覧会に訪れた。「絶望を覆すことができない 恋を正義とせよきみが死んでも残る花。」 という題名 は最果タヒさんの詩によるもの。そこで購入した著作 の「好き」の因数分解では、以下のように語られている。 どうして好きなのか

佐賀の魅力に触れる旅

武雄温泉から始まった佐賀での楽しい自転車旅。 いつものように、予定はどんどん変わっていくが、 それもまた楽しい。旅先で初めて見る風景や建物 とのであいが面白い。気になる所にはまた来よう。 だいたい、いつも予定通りにはいかない。いろいろ 気になるから仕方がない。やはり行って、自分の目 で見て初めてわかることもある。そこに漂う香り、 ざわめきや静けさなど、行ってみないとわからない。 帰りの電車に乗るために、田園風景の中をひた走る。 雲行きが怪しいなと思っていたら、案の定、雨が