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道路にまたがって建つビルもある

3月末に久しぶりに大阪へ。昨年4月に福岡に来る
までは、なじみのあった風景も少し懐かしく感じる。
博多駅から新幹線に乗って、JRに乗り継いで大阪駅
までやってきた。その日は、帰省するタイミングに
合わせて、上の子の英検のテストの付添いでもあった。

せっかくなので早めに到着。昼の待ち合わせまでは、
時間があるので、さっそく街をぶらりと歩くことに。

JR大阪駅を南側へ降りる。正面の大きなビルは大阪梅田
ツインタワーズサウスという阪神百貨店とオフィスビル
の複合建物。外壁に配置された、ひし形のアルミパネルが
特徴的で低層部の百貨店をかごのように包み込んでいる。


オフィス部分は今年3月に完成したばかりである。色合い
はモノトーンで、デザインもシンプルな感じだが、角度を
つけた壁面や部分的にはめ込まれたステンレス、吹き抜け
を利用したアートなどで、空間に変化がつけられている。



また、この建物の大きな特徴として、建物の下を一般道
が通っていることが挙げられる。これは、阪神百貨店の
入っていた大阪神ビルディングと道を挟んで建っていた
新阪急ビルの建て替えを一体で開発するために、道路に
またがる建物として計画された。2011年に道路上空の
建物の規制緩和があり、この建物が国内初の事例である。


昨年の4月までは梅田で働いていたので、とにかく
ずっと工事をしていた印象がある。着工は2015年で、
2018年に1期、2022年に3月に2期が完成している。
阪神百貨店を営業しながらの2期に分けての工事で、
そして建物は道路の上にまたがって建っている。気の
遠くなるような工事内容である。2006年の阪急・阪神
の経営統合から始まったプロジェクトは行政との協議
を重ねられ、道路の上空をつなぐ国内初の建物の事例
となった。関係者の努力と執念を感じる建物である。


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