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最高のクリエイティブを目指して

今年3月の週末は、自転車三昧の楽しい日々を過ごした。
今回の自転車はウルトラライト7。コンパクトで小回りが
利くので街中を走る時はこれを利用している。降り立った
のはJR佐賀駅。先週に続いてまた佐賀県にきてしまった。


佐賀市内を自転車で巡るのは今回が初めてである。自然
の中をサイクリングするのも気持ちよいが、街をゆっくり
走るのもよい。興味のあるものが見えてきたらスピードを
落とし、歩くくらいの速度でゆっくりとペダルを漕ぐ。
ふたたび自転車に乗り走り出す。その繰り返しも楽しい。



JR佐賀駅から程近い場所にCygames佐賀ビルは建つ。
ビルの外観は、サイゲームスの頭文字である「C」の
文字をモチーフにデザインされている。建物の外観に
はサイゲームスのコーポレートカラーである白と黒を
基調に、木目模様を焼き付けられたアルミパネルが用い
られている。そのモノトーンの色調に、リアルな木目、
そして立体感のある形状はかなりのインパクトがある。


ビル内に設置されているCygames佐賀スタジオでは
「最高のクリエイティブを九州から」のビジョンのもと、
ゲームの企画・開発・運営が展開されている。代表作は、
「神撃のバハムート」「グランブルファンタジー」等。

最高のクリエイティブを目指す会社であるサイゲームス
のミッション・ステートの一つに、みんなでたくさん
ゲームをやると掲げられている。誰よりも面白いゲーム
を作る人は、誰よりもたくさんの面白いゲームをプレイ
しているはずであるとのこと。共感できる言葉である。
他の分野でも同様で、その分野にどれだけ没頭できるか
によって生み出されるものの質は変わってくると思う。

※Cygamesホームページ参照

最高のクリエイティブは人を惹きつける。
日常を彩る。喜び、感動、新たな物語が夢を開く。
細部に宿る情熱。過去と今をつなぎ、希望をつくる。
(動画内のメッセージを参照)

日常の彩りは、日々の暮らしを豊かにすると感じている。


建物をぐるりと一周まわってみる。この建物のように
敷地の中央に建っていて、四方から見ることのできる
建物は稀である。それが、この建物をより象徴的なもの
にしている。4面の道路に面した建物は、Cの文字を連続
させるというモチーフにより、それぞれの面につながり
を持たせつつ、各面は変化のあるデザインとされている。

非常に難しいことが、すっきりと成立している。初めて
の自社ビルにかけられた想いは、並々ならぬものである。

動画でその形状もよくわかる


建物の設計は、香川県の有限会社 富永建築設計事務所
である。事務所のコンセプトには、以下の記載がある。

単にモノをつくることで、終わる「モノづくり」ではなく、
出来るまでの過程を語れる「モノがたり」が、建物をつくる
上で、重要な意味を持ちます。

デザインされたものは、結果として形で評価されるが、
その形が生み出される過程の言葉や物語に惹かれている。
古今の優れた建物に込められた想いを味わっていきたい。

※有限会社 富永建築設計事務所 ホームページ参照

富永建築設計事務所の設計である武岡皮膚科クリニック
は令和3年度 香川県建築士会の優秀賞を受賞している。
象徴的な曲面の壁がつくる外観で、内部には豊か空間が
広がるシンボリックな建築。素材感やランドスケープ
も美しく、クライアントとの物語を感じる建物である。



世の中には、まだ見ぬ素晴しい建物がたくさんある。
すばらしい建物との出会いを期待しつつ、ふたたび
自転車に乗る。さて次の目的地を目指し出発しよう。

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