統合型マーケティング・コミュニケーション(IMC)とは〜マーケティング・マネジメント第16版を読む
第12章 マーケティング・コミュニケーション 4回目は統合型マーケティング・コミュニケーションについてです。
前回までの記事はこちらです。
マーケティング(ブランディング)において、最も重要なことは一貫性です。
全てのマーケティング施策は、提供物のポジショニングを強化するためにあります。
ポジショニングとは?についてはこちらを参照してください。
どんような施策でもポジショニングを強化しないものは戦略目標達成のためには無意味であり場合によっては悪影響を与えるものになります。
IMCとは、顧客とのコミュニケーション・ツールを統合的に管理して一貫性を保持しブランド価値の向上に努めましょう、というものです。
常識的にはわかる話なのですが、担当者の好みとかで気づかないうちに別の方向に行ってしまった、みたいな話はよくあるので最初にしっかりと管理基準は設けないといけません。
IMCには水平的、垂直的、インターナル、エクスターナルの4つの方向性があります。
水平的とは、マーケテイングの全ての行動とコミュニケーションを統合します。
垂直的とは、企業の全体的な活動の目標との結び付けです。
インターナル統合は、社内各部門間の情報共有のことです。
エクスターナル統合は、外部の協力者との調和を指します。
コミュニケーションはどうしても属人的なところもあり一人歩きするのでしっかりと目線合わせが必要ってことですね。
統合型コミュニケーションが機能するためには、効果的で効率的なコミュニケーションプログラムである必要があります。以下の基準を用いて各プログラムを評価します。
カバレッジ:どこまでのオーディエンスに到達できるのか?
貢献度:消費者にどの程度販売を誘発するまでの貢献を及ぼすか?
共通性:共通の連想がどの程度強化されるか?
相互補完性:コミュニケーションのオプション間でどの程度の関連性が生まれるか?
適合性:初めて知る人と知っている人の双方に対しての有効性は?
コスト:コスト的に効率的か?
上記の基準で最適なコミュニケーション・ミックスを検討するわけですが、そのためには各コミュニケーション・ツールの媒体の特性を知ることが必要になってきます。
主なコミュニケーション・ツールは、広告、オンライン・コミュニケーション、ソーシャルメディア、モバイル・コミュニケーション、イベントと経験、クチコミ、パブリシティとパブリック・リレーションズ、パッケージング、人的販売です。
まとめ
統合型マーケティング・コミュニケーションについてと、その評価基準を説明しました。
IMC自体は当たり前のようですが、顧客とのコミュニケーションが少しでもズレると提供物のブランド価値に大きな影響がありますのでそれだけ重要になってきます。
次回、ザクっと各コミュニケーション・ツールについて説明します。(特に、デジタル関係)
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