見出し画像

インフルエンサーマーケティングを考える ー第1回 インフルエンサーとは

最近、テレビのバラエティ番組などで「インフルエンサー」という肩書きで出演している人を見かけることが増えました。SNSで多くのフォロワーを持ち、YouTubeでの動画再生回数を稼いでいる人たちが、自分たちをインフルエンサーと称しています。しかし、「インフルエンサー」という言葉を日本語に訳すと「影響を与える人」になります。どの分野に対して影響力を持っているのかを明確にせずに、自らをインフルエンサーと名乗るのは、少し傲慢に聞こえることもあります。

ちなみに、ChatGPTに「日本を代表するインフルエンサー10人」を挙げてもらったところ、以下の名前が出てきました。

  • はじめしゃちょー

  • ヒカキン

  • Kizuna AI

  • てんちむ

  • 水溜りボンド

  • Fischer's

  • 明日香

  • 吉田朱里

  • 山本一郎

  • 宮迫博之

ChatGPTは、基本的にYouTuberとしての活躍度合いでこの10名をピックアップしたようです。個人的には知らない人も含まれており、彼らから何らかの影響を受けることはないと思いました。もちろん、それは私が彼らのターゲット層に含まれていないことが要因です。

マーケティングにおけるインフルエンサーとは、「商品の購入に影響を与える人」のことを指します。もう少し具体的に言えば、その人が推薦することで売上に直接貢献する人や、その人が利用していることがブランドイメージの向上に繋がる人のことです。したがって、自社の商品やサービスに対して、誰がインフルエンサーとなるのかを見極めることが重要です。私のような顧客層には、ChatGPTがリストアップした10人のインフルエンサーがどれだけ推薦しても響くことはないでしょう。

インフルエンサーマーケティングが重要視される背景には、企業の「中の人」(つまり企業の社員)の言葉の重みが弱まっていることが挙げられます。SNSなどでユーザー同士の対話が可能になり、消費者が「中の人」よりも同じ消費者の意見を信頼する傾向が強まっているためです。この傾向が、インフルエンサーマーケティングを重要な戦略要素として位置づける要因となっています。

例えば、作業服からアウトドアブランドへと飛躍したワークマンは、2023年にカリスマインフルエンサーを社外取締役に起用し、大きな話題となりました。今後、自社のプロモーションだけでなく、製品開発にもインフルエンサーの声を取り入れようとする企業が増えていくことでしょう。

インフルエンサーマーケティングは、今やビジネスの成功に欠かせない戦略の一つとなっていますが、その効果的な活用には慎重な戦略設計が必要です。本記事では、インフルエンサーという存在の定義とその役割を確認しましたが、今後もさらに掘り下げて、インフルエンサーマーケティングの成功事例やその影響力を検証していきたいと思います。次回以降、より具体的な事例やマーケティング戦略に焦点を当て、中小企業でもできるインフルエンサーマーケティングについて詳しく考察していきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?