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5A顧客獲得ファネルとは?〜マーケティング・マネジメント第16章を読む

今回から第18章 顧客ロイヤルティの構築に入ります。

マーケティング活動のゴールは売上・利益/マーケットシェアの獲得であると考えがちです。

それも正解ではありますが、最終ゴールではありません。

マーケティングのゴールは顧客価値を高めて顧客満足を獲得する、そして、ロイヤル顧客に育成することにあります。

新規顧客を獲得することも大切ですが、一度買っただけですぐに別のブランドに乗り換えられている(離反顧客)と意味がありません。

新規顧客を獲得するための労力(コスト)は、既存顧客を維持するよりも大きいと言われています。

また、満足した顧客がリピーターになってくれるて、周りの人やSNSでおススメしてくれると企業のPRよりも大きな効果を生むことが期待できます。

ロイヤルカスタマーが基盤となって支えてくれることで、競合との新規顧客の獲得競争に足を引っ張られることなくブランドの強化に努めることが可能となります。

5A顧客獲得ファネルとは?

効率的に新規顧客を獲得顧客維持に努めるためには顧客獲得のプロセスを把握する必要があります。

どのような道筋をたどって購入、ロイヤル顧客になるのかまでをたどって表したものが下の5A顧客獲得ファネル(漏斗)です。

5Aモデルは接続性時代のカスタマージャーニーとして、コトラーの「マーケティング4.0」(邦訳版2017年)で紹介されています。

顧客が以下のような5Aの道筋を辿ります(カッコ内は顧客感情です)。

認知:
たまたま(ネット検索など)で、良さそうなブランドを見つける(知っている(まだ冷静)

訴求:
興味をもって惹きつけられる(良さそう!(ちょっと熱がこもる)

調査:
もっとよく知りたい。周りの人や口コミを探す(これは絶対いい!(確信


行動:
追加情報で感動が強化、買うことを決断(購入ボタンをポチッとするだけ

推奨:
周りの人に勧めたい、場合によっては自慢したい(”推し活”するぞ(ファン状態)

従来のカスタマージャーニーとのもっとも明らかな違いは最終地点に推奨があることです。

顧客ロイヤルティが高まるとブランドと一体感が生じてアイデンティティの一部となります。

5Aの道筋はすべての顧客が同じように通過するわけではありません。どこかのプロセスを飛ばすこともあります。

基本的なプロセスとして、道筋をできるだけ外れないよう(離反の防止)に通過させて(コンバージョン率の向上)、最終ゴール地点で留まらせる(顧客維持率の保持)ことがマーケターの役割となります。

まとめ

顧客ロイヤルティを構築するためには、新規顧客の獲得と既存顧客の維持のバランスを保つ必要があります。5A顧客獲得ファネルは、顧客をロイヤル化するまでのプロセスを評価する上で有効なツールとなります。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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