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「デジタル社会の消費者像」日経記事(やさしい経済学)

日経新聞のやさしい経済学に近畿大学玉置了教授の「デジタル社会の消費者像」が連載されました。SNSによって消費者の声を聞きやすい環境となり、また、消費者も声を上げやすくなりました。一方で、ステマや誹謗中傷などさまざな問題も起きています。SNSの上手な活用方法、付き合い方を考える記事になっています。

第1回:インターネット、スマートフォンを通しての交流(SNS)は、人々をつなぐ代表的なものとなり良くも悪くも様々な影響を与えている。個人、企業、社会にどのような影響や課題を与えているのかを考える。

第2回:デジタルのつながりは消費者主体の社会を形成した。製品・サービスの新たな活用方法の発見や顧客と企業との共創、流通(消費者間売買)、口コミなどが売上に大きな影響を及ぼす。企業は消費者と対等な関係を築き、個別ではなく社会としてとらえる必要がある。

第3回:デジタル上での消費者同士のコミュニケーションは、口コミとして認知段階に影響し、その製品の価値を高め、企業やブランドに先端ニーズの発見の手助けとなり、社会を動かすような大きな力となりうる。

第4回:スマホによって消費者間の交流は容易になり、ライトユーザーを含めた発信、1人の発信者と個別の読者の交流という感覚、写真・動画の投稿、「いいね」ボタンという簡便なリアクションといった変化をもたらした。

第5回:「いいね」やリポスト、スタンプといった反応はデジタルの活性化を促す。リアクションは賛同や支持、応援、そして、自己表現の手段となる。リアクションは良い面だけではなく、人間関係や精神面に悪影響を及ぼすこともあり投稿が永遠に残るという問題も生じうる。

第6回:ネット上にはウソや誤情報があふれており、悪意のないものもあれば、あるものも存在する。特に、個人のスペースでの”つぶやき”は簡単に発信でき、また、ウソは真実よりも広まりやすいので、信頼性への注意が必要となる。

第7回:消費者同士のつながりは自分の居場所、生きがいとなることがある反面、逆にオンラインのコミュニケーションが孤立感や心痛を生むこともある。匿名であることによって攻撃性を高め、極端な意見を生み出してしまいゆがんだ口コミへとつながってしまう。ファン同士の競争や対立を生むことで結果として自らのブランドイメージを損ないかねない。

第8回:デジタル社会において、モノを持つこと、買うことを発信し、自己を表現し、アイデンティティを形成する場となっている。デジタルな社会は価値観の多様化する中で重要であるが、自己や他者を破壊する場ともなりうることに注意が必要である。今後は、消費者とAIとのつながりが自己や社会に及ぼす影響も課題となるであろう。

まとめ:
企業としても、個人としてもデジタル社会でのつながりを上手に活用することは必須ともいえる時代です。そのメリット、デメリットを理解して、うまく付き合いながら自己表現の場とし、自分や他人を傷つけない配慮ができているのかをつねに意識する必要があるのだと再認識致しました。

#日経COMEMO #NIKKEI

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