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縦型は終わった。これからは"透けて浮く"映像の時代だ。

どうも、安枝です。
広告メインでコンテンツプロデュースをしてます。
春ですね。みなさんどうお過ごしですか?

今回は情報伝達に使われるデバイスのこれからについて色々と考えてみました。

はじめに

最近、縦型のコンテンツを目にすることが増えましたよね。
TikTokやInstagramのストーリーズや、Appleが発表した縦型の映画や、MVも縦型だったり。
これらは現代が「手にデバイスを持つ時代」だからと言えます。
壁画の時代は石や土で、看板の時代は木で、新聞の時代は紙で、モニターが出来てからは電気信号で人々は情報伝達してきました。
そして携帯電話の登場で、情報伝達の最適解は「人差し指から小指までの4本の指で持ち、顔の前に持ってきて親指で操作する」になりました。
そうすると「横型よりも縦型の方が重心安定するよね」「画面でかい方がよくね?」となり、縦型の画面が主流となりました。

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それに合わせて様々なコンテンツが世に登場してくるわけですが、縦動画の需要を一気に拡大させたのが、縦型フル画面でプレイするスマホゲームでした。
プレイ中の演出や、オープニングムービーなどですね。
そこから徐々にゲーム以外のアプリでも需要が出始め、昨今では縦動画専用の動画メディアが生まれたり、縦型の映画やMVも見るようになりました。

縦型は人類の情報伝達の歴史では通過点でしかない。

でも僕は、ニューノーマルにはなり得ないと思っています。

というのも、人間の目は左右に2つで、地上を見渡すために横長に進化しているため、そもそも縦の動きに慣れていないからです。
もちろん高い建造物も増えてきて、縦の動きが増えたことで目がおっきく進化してるらしいですが、そんなの人類200万年の歴史で言うとかなり最近の出来事です。
黄金比も横の長方形ですし、人類が重力に従って星の表面で生きている以上、地平線は横に広がるわけなので、横 vs 縦の戦いにおける、横の圧倒的有利は、おそらく数万年後も変わってないだろうな、と。

では、なぜ透けて浮く映像がくるのかですが、それはズバリ、スマートメガネが次の情報伝達の主流になるからです。

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2013年にGoogleグラスが出て、人々がまだ時期尚早だったよねーと思ったために、まだまだARに懐疑的な人が(正しくは、いつか来るだろうけどまだじゃね?と思ってる人が)大多数なのかなあと。
しかし、Googleグラスの最大のミスは、カメラをつけたことで「おいおい!盗撮出来てまうやんけー!」という正論の総ツッコミを受けたからであって、もうちょいプロダクトがスマートで軽くて視界を遮らないものだったら、一気に普及したと思うんですよね。

で、満を辞して出ると噂されてるのが、Appleのスマートグラス。

しばらくは文字入力やメモリの壁もあるので、Apple WatchのようにiPhoneとの両立になると思いますが、超小型チップや、フリック入力に変わる全く新しい文字入力の誕生によって、スマートグラスのみの生活が圧倒的に広まり、ニューノーマルになると予想できます。

そして、こうなるともう縦横とか関係なくなり、画角=視界になります。

とはいえ、最も重要な指標は安全性。

ではその時に最も重要になる指標はなんでしょうか。
僕は「いかに視界を遮らず、情報の密度を上げるか」だと考えます。

どんなにテクノロジーが発展して、近未来チックになっていっても、常に最優先されるのは「安全」です。
スマートグラスしてたら障害物にぶつかりましたとか、ユーザーが許すわけないですし、消費者の声がその需要を押し上げると思います。

このタイミングで、世界中のコンテンツを作る企業やクリエイターが全力で乗っかります。「うわ!先にやられた!」のオンパレード。

↑その理屈で言うとこれはやりすぎな気がする。(危ない)

透けて浮くってどゆこと?

景色と同化する映像の方向性としては大きく2つ「浮く」と「透ける」そして、トラッキングの概念です。

「透ける」は、その名の通り、絶妙な透明度を設定して(もしくはユーザーが調整して)景色も見えつつ情報もしっかり見える良いところを探る方向。映画やニュース番組のながら見にはこちらの機能が適してますよね。

「浮く」は、透過しないが、映像に適度な隙間を作って、景色に同化する方向です。なので浮いて見える。テキストメッセージ、天気予報、株価といった、短い情報の表示はこちらが適してます。

トラッキングは、道や建物を認識して、そこにアイコンが乗り続ける技術です。頭を上下左右に動かしても「目的地はここだよ!」の表示は、建物を追い続ける。逆に、メッセンジャーのような固定されるべき情報にはトラッキングは適用されません。どこを向いても一律に左下や右上やらに表示されます。(なので、記録用ではなく、トラッキング用のカメラは搭載されるのではと思ってます)

さらにその時はサードプレイスの考え方も浸透しているでしょうし、全く新しいコミュニケーションが生まれまくるんだろうなあと。

もうこれだけ聞くとワクワクしちゃうんですが、マネタイズ発進のコンテンツはどんどん淘汰される流れも加速してくるので、僕たちはあくまで、このビジネスはどんな価値を生むか?人類を豊かにするか?を考え抜く必要があります。

まとめ

そんなわけで、3年後5年後の映像制作は、だいぶ様子が変わってるだろうなーという話でした。
ただ、ブレードランナー的な未来よりも、もっとディープエコロジーで地球環境を意識したプロダクトが主流になった未来の方が見てみたいなと思う今日このごろでした。おわり。

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