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「好きを磨けば生き方が変わる」株式会社国宝代表取締役・理学療法士/国宝孝佳インタビュー

こんにちは!
理学療法士 安田です。

様々な活動をされているセラピストの方から
どんな経験をしてきたのか、
これまでに培ってきた価値観や
仕事に対する想いをインタビューしています。

安田彩夏公式LINEはこちら▶︎https://lin.ee/QfnxiYf

今回は、山本秀一朗さんよりご紹介いただきました
株式会社国宝代表取締役/
インクルーシブデザイン協会代表理事である
理学療法士 国宝孝佳さんにお話を伺いました!

※本記事は5分〜7分で読めます。
※動画視聴も可能です。
 (記事の最後に動画があります。)

国宝さんは、病院での約10年間の臨床経験から
障害者の就労の厳しさの現実と
収入の少なさを課題と感じ、
株式会社国宝を設立。

一方で障害者の不便な体験を活かし、
障害の有無に関わらず、
誰でもオシャレに着れるシャツなどの
インクルーシブデザインを取り入れた
製品を障害者と共に作り上げている。

自身が起業した経験をもとに、
チャレンジしたいセラピストが臨床経験と
生活費・社会的補償をキープした上で
独立準備ができるようにサポートしている。

個別性を尊重し、一人一人の魅力を引き出す
人柄から老若男女問わず、頼られる存在。

小さい頃から、もの作りや自分で新しいものを
作り出すことが好きだった国宝さん。

自分の「好き」を磨き上げてきたからこそ、
そして理学療法士として真っ直ぐに患者さんと
向き合ってきたからこそ、今がある。

国宝さんから学ぶ

「好きの磨き方」

セラピストとしてちょっとびっくり面白いエピソードも
ありました^ ^

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子供の頃から続いている「好き」
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病院で10年程経験してきた中で、
病院の中だけで患者と向き合うこと以外にも
たくさんできることはあるのではないか?

当時、病院外で専門性を活かして活動している
セラピストはほとんどいなかった時代。

これはチャレンジしてみる価値があるのではないか。
最初はそう思って起業の世界へ飛び込んでみた。

しかし、現実はそう甘くはない。

職人だからこそいいサービスを提供するだけでは、
起業してもうまくいくわけではない。

自分の得意を活かして病院へ営業に行ったり、
オシャレな抑制着を制作して持っていくなど10個ほど
事業を立ち上げてはうまくいかなかった。

そして見つけた

「好きだから、続いてきたもの」


好きじゃないと続かない。
これだけ色んな仕事がある中で、
我慢してやることもないし、
我慢が入ったらどこかで詰まってしまうよ。



国宝さんは子供の頃から、
ゲーム好きのピコピコボーイ。

そして当たり前にいつもしていた『運動』
みんなで一緒にやるってことが好きだったという。

学生時代にも、病院や科を跨いで医療職が集まる
スポーツ大会を70回ほど開催してきた。

病院を越えたつながりは、患者さんが転院するときの
申し送りを電話で伝えることができる関係性へ。

そうした連携から患者さんの信頼も厚く、
働く医療職がどこか活き活きして働けるように。

大切なことは、「どうやっていくか」を
知っているかどうか。

これを知らない限り、事業はうまくいかないという。

面白いにも2つあるんです。
「funny」と「interesting」

学生時代はFunny(スポーツやゲーム)に夢中で
やってきたけど、今はinteresting(興味深いこと)
仕事として選んでやってきた。

それが好きで続いている今の仕事かな。

では国宝さんはどんな経験から、
好きを仕事にできたのだろうか。

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好きを磨く方法
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師匠を見つけること。


起業して病院外の世界に出てから、
師匠となる人に出会えた。

病院の時は先輩や上司という関わりだから
師匠という見方ではない。

僕の場合は、仕事の師匠と、遊びの師匠がいる。

まずはその人が朝起きて、何をするのか、
人と会う時にどんなことを用意していくのかなど
師匠からいいところを参考にしてやってみた。

1人の人からだけ学ぶより、

色んな人のいいところを見て、
吸収していくことが大事。


遊びの師匠から学んだことは大きかった。
スポーツはもちろんビリヤードや、
モリで魚をついて火を起こして焼くなど
知らないことを色々教えてもらいました。

最初は仕事と遊びを分けて考えてましたが、
楽しいと思うことを
どうしたら仕事にできるか
考えて
今となってはそう思うことが
仕事になっていますね。

まさにこのインタビューからわかる
「先人と出会い、話を聞き、吸収する」

このたった一つの出会いが、
人生を大きく変えるかもしれないのです。

大きなことをしなくてもいい。
ただ悩んだり、未来を考えているのなら、

話を聞いてみよう。
楽しいことを、とことんやってみよう。


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好きが仕事へ、そして社会貢献へ。
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40代〜50代の片麻痺の方々に出会ったことが
あるだろうか。

彼らは復職したり、再就職したくても、
ボタンが止められずワイシャツが着れない。

再就職先が見つからないことが非常に多い。

社会に障害者にとっても便利なものがない、
社会復帰する仕事が見つからない。

「障害を負った自分はゴミだ」と悲しむ患者。
「どう雇用していいかわからない」と悩む企業。

患者はせっかくリハビリを頑張って、
不便な思いをして生きている。

その不便な思いをしたのは
あなただけなのだから、
それを価値として活かそうよ。


インクルーシブデザイン協会を立ち上げたきっかけは
病院時代に出会った患者の退院後を目の当たりに
してきた課題。

そして自分が子供の頃から好きだった「ものづくり」
社会に貢献できる方法がやっと見つかった。


当事者と一緒に工場へ出向き、
例えばペットボトルのキャップにおいても
片麻痺の方が実際に開ける動作を見せて、
まだ片手では開けられないよねってことを
確認してもらう。

ならばもっと改良が必要だとか、
障害者だけでなく、
お母さんが赤ちゃんを抱っこしたままでも
開けられるようにしようとか、
一緒に考え作り上げている。


当事者からは
「自分の体験がこんな風に活かすことができるなんて
思ってもいなかった。本当にありがとう。」

そんな声が何より嬉しい。


こんなに楽しい仕事を
作ることができて、
理学療法士でよかったと
心から思う。


これだけ色んな仕事があり資格を活かせるのだから
我慢して嫌なことをやる必要はない。


病院時代の僕は、
右麻痺の方が左側にあるボタンを押せないとなった時に、
壁に紐を張り巡らせて
右手て紐を引っ張ったらボタンが押される装置を作って
自立できるようにしたりしてた。

病院ではリスクを回避するために受け入れられなかったが、
患者さんからは
「自立して帰ることはできなかったけど
本気で向き合ってくれたことが嬉しかった。
ありがとう。」と言ってもらえた。

ちょっと変わっていることをしていたかもしれないが、
本気で患者と向き合うということが大切なんだ。

みんな違って、
みんないいじゃない。

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インクルーシブな社会を目指して
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実は〇〇なんだよ。

実は片麻痺でも切れるように
ボタンに細工がしてあるんだよ。なんて風に、
知らないとわからないような細工を
当たり前にしたい。

障害者も別のものを用意してほしいわけではない。

インクルーシブデザインの大きな目的は、
理解してもらうことです。

共感する、対話するという
キーワードがあります。

商品を通して、
ボタンを止められない人がいるんだな。
寒い日に服の前が空いてて寒そうな人がいたら、
もしかしたら
「止められないのかもしれない」

そんな視点を一つ持つだけで
世の中が
みんなに優しい心を持つことが
できるのではないかな。

「人が好き」
「モノづくりが好き」
「困っている人を見過ごせない」

ただ好きなことを磨いてきた。

大好きな理学療法士という専門性を活かして、
社会に貢献できることを見つけた。

あなたは、どんなことが好きですか?

専門性の魅力は何ですか?

外の世界を知ること、出会うことから
自分の好きが磨かれていき、
自分らしく仕事ができる方法を見つけた。

決して「運」ではない。

誰にでも可能性やチャンスがある。
そして個性や魅力がたくさんある。

あなたがあなたの魅力を見つけた時、
見える世界が変わるかもしれません。

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国宝さんからメッセージ
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答えを探して
外の世界を探そうとする人がたくさんいるけど、

答えは自分の中にしかないし、
自分の将来はあの山を越えたところにあるのではなく、
自分の足元に埋まっていることが多い。

あなたが今、立っている場所が、

あなたが立つべき、場所だから。


それを信じて、
自分と向き合って欲しいなと思います。

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壁に紐を張り巡らせてボタンを押す装置
これには驚きと、
ワクワクが止まりませんでした。(笑)

みなさんは、国宝さんの話を聞き、
どんな感情になりましたか?

「なんか楽しそう」
「なんか面白そう」

私はインタビューをした時、こんな感情でした。

幼少期から続いていたのは、
「スーパーに行くと鼻歌が出ること」

それはいくつもの材料が、カレーになるのか、
ケーキになるのか、ハンバーグになるのか、
そんなことを考えている時間が好きなんです。

それぞれの個性がミックスすることで
新しい何かが生まれる。

これを仕事に置き換えると、
まさしく今やっている「インタビュー集」だと
思いました。

私自身も、国宝さんとお話したことで、
こんなふうに自分の好きや、得意を
仕事に置き換えられるようになりました。

みなさんは、
幼少期から自然と続いていること、
何がありましたか?

思い浮かんだことを、具体的にしてみましょう。

あなた自身の魅力や
好きなことが見つかるかも・・!

<国宝孝佳>

◆株式会社国宝
https://kokuho.co

◆一般社団法人インクルーシブデザイン協会
https://inclusive-design.jp

◆国宝孝佳-障害特性研究所-(オンラインサロン)
https://kokuho-salon.com

◆一般社団法人インクルーシブデザイン協会note
https://note.com/inclusivedesign

◆国宝孝佳Facebook
https://www.facebook.com/t.kokuho

◆国宝孝佳Twitter
https://twitter.com/kokuho_mono

◆国宝孝佳Instagram
https://www.instagram.com/t.kokuho/?hl=ja

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現在国宝さんの記事を掲載した
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