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揺れる天秤、冬の幕開け

晴れていて風が気持ちいい。

夏の終わりと秋の初めの素晴らしさが完璧に重なりあった日。と川上未映子さんがTwitterで言っていた。本当にその通りだとおもう。なんて素敵な文なのだろう。

酔った週末の夜、一緒に飲んでいた友人から告白され、のりと勢いに任せていいよと返事をした。勢いがないと彼氏なんてできない予感がしていたしていたのでちょうど良かった。ついに私にも彼氏ができた。

ずっと片思いだった人のことは頭から吹っ飛んでしまってはいないけれど、ここ最近は惨めったらしい湿った片思いしかしていなかったので、会えばいつもかわいいとか好きだとか、ラブな言葉を沢山言ってくれる彼の方が一緒に居てすごく楽だ。それに気分が良い。

彼のことは猛烈に好きと言うわけではないけれど、だんだん好きになっていけそうな気がする。彼の服の袖口の汚さが目に付いたとき、以前の私だったらきっと、デートに袖口汚い服着てくる人無理と思っていたと思うけど、そうではなく、この汚れた袖口を丁寧に洗濯をしてあげたいな、と素直な気持ちで思えている自分の母性と、優しい心に気が付いた瞬間、この恋がちゃんと軌道に乗りそうだと思った。


と、ここまでの文を下書きに保存していたんですね。そして昨日彼が初めて私の家に遊びにきたんです。当たり前のことなんですが、玄関で彼が靴を脱いだんです。そしたらその靴が臭かった。そして非常にめちゃくちゃ足が臭かったんです。どうしよう。袖口が汚い、そして足も臭いとなると手に負えないかもしれない。歯磨きも乱暴者の歯磨きの仕方だった。海賊か、山賊か、とりあえず、私のブラシが動くスピードの2.3倍位早く動かしていたから思わず目を逸らしました。無理みな香りがぷんぷんしてくる。自分の母性は縮んで、理性がだんだんと大きくなってきそうです。

天秤が頭に浮かんだら恋は終わりなのかな。天秤のお皿の部分に、彼の優しさと足の臭さとか、比べるものではないおもりをそれぞれに乗せて比べようとする性格の悪さは自分の問題ですな。

みなさまはどんなふうに恋をしているの、誰かに相談したくなった夜でしたグッナイ

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