女性のためのプチ起業〜小さなお店の収益モデル
先日の異業種交流会で、好評だった話題について、まとめてみる。
その会では、女性のプチ起業家たちが多かった。
”起業”といってもいろいろとあるので、大まかに3つに分けてみる。
1.法人で起業(準備中)
2.個人事業、フリーランスで起業(準備中)
3.プチ起業(準備中)
大きな違いは、1,2は主たる稼ぎ、つまり本業なので、
やりたいこととか、好きなことはもちろん大事だけれど、
優先すべくは稼ぐこと、利益を出すこと。
3は、2寄りの場合もあるけれど、多くの場合、自己実現のためだったり、
自分の可能性へのチャレンジだったりする、自己啓発的なことが多い。
夢を叶える、好きなことを仕事に…みたいなことで、女性たちも多い。
私はそこに、頑張れば出来るよ!夢は叶うよ!みたいな、精神論だけではない、
実際にお金をどう引っ張ってくるのかを強かに考える要素も持ち込みたい。
でも、そういうスタンスは、ちょっと引かれるかもな、と思いながら参加した先の交流会は、メモを取って熱心に聞く人が続出したくらい好評だった。
話した内容は、そんなたいそうなことでもなく、やりたいことをどう収益化するか、どう展開していくかという、ありきたりなこと。
多くのビジネス書やグーグルに溢れているそれらは、今のところ、何かを始めたい、彼女たちにはあまり届いていないようだった。
例えば、普通にビジネスモデルを考える時、アロママッサージをやりたいとして、それなりにお金を払ってそのスキルや知識を手に入れたとする。
イベントに出店してみよう、と10分500円くらいの設定をしたりする。
そこから60分5000円くらいのリピーターをつけたとして、月にどれくらい稼動するのかを考えると、最初は1〜2件からのスタートだとする。
コースによっては1万円を超えるものがあったとして、まずは20人くらいの顧客をつけたら…みたいな計算(希望)だとしても、
次の集客への仕込みや、各種SNSの管理運営などやることは永遠にあり、多分最初からそういう時間は考慮されていなかったりするので、早速行き詰まる。
収益を出す時間に思ったより専念できず、諸雑務に忙殺されることになる。
これ、結構女性起業のあるあるで、昔、通っていた起業塾でも講師が話していたし、実際私の周りにも多い。
「いや、でもお金のためにやってるんではないんで…」みたいな反論も多いのだけれど、
お金のためではないんならなおさら、どうやってその諸雑務をする時間、自由な時間を維持するのか、その分の収益を担保できるような不労所得や資産などがあればいいのだけれど…と思う。
私も実際、お金よりも高尚な理念のために、NPOやボランティアなどの企画やイベントに関わったけれど、よくもってそれは1年くらいなもの。
好きなこと、やり続けたいことであればあるほど、やはりお金のことは避けて通れないし、時間や計画などの計算やシュミレーションはしておいて損はない。
さて、ここからやっと本題へ。小さなお店の収益モデルについて考える。
ここは私が実際経験した店舗の収益モデルを例にあげる。
そのお店のターゲットは20代から40代くらいまでの、美容やダイエットに関心のある女性。食品からサプリ、化粧品などを揃えている。
商品を大まかに分けると下記の3つになる。
◾️集客商品 頻度:高 原価:60〜80%
パンやお菓子などの仕入れ商品、利用頻度が高く、低単価なもの。
◾️定番商品 頻度:中 原価:50〜60%
シャンプーなどの消耗品、他社コスメや自社商品(PB)など。
◾️収益商品 頻度:低 原価:30〜50%
自社コスメやサプリなど。
私が着任した当初の商品構成は、集客商品と定番商品の構成比率が高く、
自社商品(PB)が自社コスメ共にかなり売れていなかった。
つまりそれって、今、(勝手に)売れているものだけで売上が構成されているということで、お店の独自性が低い。流行に左右されるし、競合店に簡単にマネされる。
一時的にはTVで取り上げられた商品が、バカ売れしたりもするけれど、お店の経営は不安定になる。
そこは、もう自社コスメの店に変えるくらいの変化がないと潰れるな、と思ったので、スタッフの再教育から始め、商品の入れ替えもし、収益商品が売れる導線を作った。
結果的に、利用頻度の低い高単価商品(収益商品)がメインになったので、売上と客数は減ったけれども、利益は増えた。
売上に応じて支払う契約の家賃や販促費は減り、原価率が下がったので、残る収益はグンと上がった。そして、その仕組みは代が変わっても継続した。
副産物として、レジと品出しのスキルしかなかったスタッフが、商品の仕入れやコスメの販売、カウンセリングのスキルが身についたので、三方良しだったんではないかと思う。仕入れ額が減ったメーカーを除いては、だけれども。
この小さなお店のビジネスモデルの考え方は、いろいろと応用がきく。
例えば、小さなカフェを出したいのであれば、よっぽど集客の期待出来る地域でないならば、カフェや食事の回転だけでは厳しい。
何か収益性のいい商品やサービスが必要だ。入り口としての集客商品はカフェでも、定番商品や収益商品にどれを組み合わせるのか、お店のカラーや自分の嗜好などから選定する。
◾️集客商品
コーヒー、スイーツ
◾️定番商品 ◾️収益商品
コーヒーなどの物販/持ち帰り商品の物販/収益性の高い商品(化粧品やアパレル)の物販
壁や棚をギャラリー貸し/講座などに時間貸し
ブログ記事などの収益化/情報誌の広告収入/イベント企画の収入…などなど。
プチ起業の際、この商品構成だけでも考えておくと、次の手が打ちやすいし、
どこに拡大すべきか、みたいなことも明確になるので、無駄に、手広く人脈広げないと!と焦らなくてもよくなる。
先のアロママッサージも商品構成を考えてみると、下記のような展開も考えられる。
◾️集客商品
イベント出店:アロママッサージ(低単価)
◾️定番商品
アロママッサージ(中単価)
アロマオイルや化粧品などの物販、通販
アロマ講座の開催(対個人)
◾️収益商品
アロママッサージ(高単価)
アロマ講座の開催(対団体や企業)
オンラインのマネタイズ(アロマの有料記事、オンラインサロンなど)
物販や講座を開催してみたり、顧客の対象を普通は、BtoCの中でいろいろ設定するのだろうけど、
収益性や安定性を考えた時、BtoBにも展開出来る要素があると、単価をグッとあげれるし、売上予測も立てやすくなる。
その分、対個人に提供しているようなクオリティでは、話にならないから、
提供するスキルの向上や、法人に入り込む営業をどうするのか、という課題もあるけれど。
あと、最近では、オンラインでのマネタイズが無限にあるので、挑戦しがいがある。
ここは私も一緒になって、プチ起業のマネタイズについての成功事例を増やしていきたいところ。
ぶっちゃけ、今のところ私にとっては、プチ起業の相談に乗ったりすることの収益性は低い。
でも、そういう、何かやりたいんです!私の可能性を挑戦したいんです!みたいな思いに触れられるのは、とっても楽しい。
私はたぶんかなり人に恵まれていた。
若い頃、社長の話が面白い!と気がついたので、経営者の話をたくさん聞きに行きたいと、いろんな交流会に参加したり、人からも紹介してもらえたりして、経営者の貴重な話、アドバイスや相談にたくさん乗ってもらった。
何かお返しがしたいとずっと思っていたけれども、小娘の私に返せるものなどない。でも、あまりに心苦しいので、直接何か出来ませんか?とその中の一人に聞いたことがある。
そうするとその社長は笑いながら、
「逆に私が若いあなたにしてもらうようなことがあるようでは、まずいよね。もっと頑張らないと(笑)。私も若い頃はたくさん応援してもらえた。こういうのは好きでやってる。だから何も返さなくて全然いいのだけれど、もし、何かしたいと思うのなら、あなたが将来出来る時に、出来ることをやったらいいと思うよ。」というような、金言をいただいた。
その頃から比べると、当時の社長たちに誇れるようなことはまだ成し得ていないのかもしれないけれど、たくさんの経験の中から、少しばかり世間の世知辛さや人の痛みが分かるようにはなったと思う。
なので、これから私も、経営者たちから学んだたくさんのこと、自分で経験して頭打ったことなど、それを必要としてもらえる人たちへ、少しずつ届けていけたらと思う。
プチ起業コンサル、みたいにビジネスモデルの相談にも乗っていこう。
ちょうど占い師でもあるので、何するかを決める前の段階、自分の可能性や適性、人生の方向性などの相談にも乗れる。それ、どんどん歓迎。
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きっと、煮詰まっていたとしても、幾つになっても、何かを始められる可能性はまだまだあるんだと思う。
いつも応援ありがとうございます♡