なんでパートナーが欲しいの?

バツ2後、初の出会い

現妻とつき合う前にも、いくつかの出会いの機会はあった。当然、現妻と結婚しているということは、それまでの出会いは全て別れているということである。で、その別れは全て私から切り出している。今後、しばらくはその辺りの話をしてみたい。前提として2回離婚してからというもの、結婚しようというモティベーションが皆無になったことが挙げられる。結婚どころか、恋愛関係すら築こうと気すら起きなかった。


2回目の離婚が成立した時、既に私は東京に拠点を移していた。別居期間が長かっただけに1人暮らしのようなものだったが、実際に紙1枚の届け出が成立するだけで、独り身を謳歌できる開放感が満ちてきたものである。その時、住んでいた街で行きつけの小料理屋さんがあった。一人息子の名前を店名にしたシングルマザーが営む小さな店だった。彼女とは年齢が一緒、息子
さんも私の娘と同じ歳でよく話がはずんだ。
なじみのお客さんである一組のご夫婦と知り合ったのは、私が通うようになって3か月ほど経った頃である。ご主人は私よりも1つ上、奥様はだいぶ下に見えた。何でも奥様はご主人行きつけのキャバクラで働いていたらしい。そのせいか、奥様は非常に会話上手で、私がバツ2であること、一人娘がいること、その他諸々の個人情報が彼女の手に渡った。

その日を境に、Lineにご夫婦からの連絡が頻繁となる。ご夫婦の話はとても楽しかったし、奥様はかわいかったし、お会いすることは迷惑ではなかった。ただ、呑みに行く都度、いつも別の女性が加わることとなった。聞くと奥様が勤務する介護施設の同僚とのことだった。おとなしくて、いつもニコやかに微笑んでいる人だった。奥様の友達でご主人とも親しくしているようだった。


つき合いを断ったら説教された

週末毎に呑むようになってから1か月ほど経った頃である。ご夫婦から自宅に遊びに来ないかとのお誘いを受けた。休みにご自宅にお邪魔するのは少し気が引けたが是非に!とのお誘いに応じた。ご自宅での食事は大変に楽しく、時間があっという間に過ぎた。(奥様の話術が抜群で、極論するとただでキャバクラに行っているような錯覚に陥ることさえあった。)酔いが相当回った頃、「Yちゃんのこと、どう思う?」と聞かれた。Yちゃんとは、呑みに行く度に同席していた奥様の同僚である。「Yちゃんは、YASHITOさんが好きみたいだよ。」私はその場で丁重にお断りした。理由を聞かれたので率直に話した。


そうするとご夫婦が異口同音に「そんなんじゃ、彼女なんてできないよ!」と説教が始まった。それを聞き流しつつ、なるほど、これが固定概念の押し付けか、モラハラというやつかと考える自分がいた。


一人では幸せになれないのか?

まず第一に、私は彼女なり、次の結婚相手が欲しいとは一言も言っていないのである。それどころか1年以上の別居期間に区切りがつき、名実ともに独り身になった状態を心底楽しんでいたのである。もっというと彼女は私のタイプでもなんでもなく付き合う相手として見れなかったのである。(これに対してはバツ2という、ただでさえ条件が悪いのに贅沢だと言われたが、バツがなかろうと、いくつ付いていようと好みのタイプはあるのである。)
そして最大の違和感は恋愛なり結婚なりが幸せにつながるという先入観である。パートナーがいないと、子供がいないとといった幸せは複数人数を以って初めて成立するとという前提が嫌なのである。
タイプでもない相手と付き合ったり、変に気だけを遣い、ストレスだけを溜め、相手の愚痴を同棲友達で繰り広げる定期的な婚活なぞ、論外なのである。

では、次回はそんな私が婚活に出向くことになったきっかけとその結果を振り返ってみたい。

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