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ザ・眼鏡職人

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那覇のビッグメガネから、眼鏡のマニアックな世界をご紹介します。一番目立つブランドアイコンというファッションアイテムであると同時に、ライフスタイルを左右する大切な医療ツールでもある…
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#眼鏡

一見オラオラのメタルエッジ、実は……。というメガネ業界の物語。

尖った印象のメタルエッジというフレーム。モードストリート系を意識したかのような個性的なデザインです。「渋谷系のデザイナーさんが生み出したブランド」と言っても違和感なし。 ところが製作しているのは、アイテックという会社。経済産業省の地域未来牽引企業に選定された表面処理の技術を誇る企業です。 なぜにメタルエッジ? 昭和23年、福井県鯖江市で創業したアイテック。表面処理加工メーカーとして眼鏡業界と共に成長してきました。メガネの企画販売を開始したのは昭和60年です。以来、質の高

メガネにも生まれ育ちがあります

ビッグメガネ那覇は、メガネの修理依頼をよくいただきます。当店お買い上げはもとより、他店、他県購入フレームもお受けしているのですが、先日持ち込まれたフレーム破損について「???」というケースがありました。ご紹介しますね。 片方のテンプルが折れたケースです。お客様が購入店(たぶん量販店)に持ち込んだところ、取り換えたいなら同じメガネを丸ごと一本買ってくれと言われたそうです。つまり、買い替え要請ですね。 そこでお客様は、ビッグメガネ那覇に修理依頼されたわけです。費用は5千円前後

時代に翻弄されたカール・ツァイス

ドイツのツァイス(カールツァイス)は、精密光学のパイオニアとして、170年以上にわたって光学技術の分野をリードするレンズメーカーです。メガネ、顕微鏡、医療機器、そしてプラネタリウムなと高精度なレンズを世界に提供しています。 創業は1846年。ロベルト・コッホが1876年に、カール・ツァイス製の顕微鏡を使って炭疽菌を発見したことで知られていますが、それ以外にも多くのノーベル賞受賞者たちが同社の光学機器を活用してきました。 日本では、東郷平八郎が発売されて間もないカール・ツァ

安くなったレーシック手術だけど

最近、レーシックによる視力矯正手術の価格が下がってきましたよね。保険適用外の高価な手術から、私たちの手に届く矯正手術となりつつあります。 保険適用外であっても、学割や紹介制度などの割引制度を取り入れている施設があったり、かなりお得価格も。しかも、レーシックは確定申告で医療費控除を受けることが可能です。 施術する施設によっては、7~8万円から20~30万前後とバラツキがあるものの、視力回復のための選択肢の一つであることは間違いありません。 レーシック手術で気を付けてほしい

修理して大切に使う時代ですね

最近、コロナの影響なのか、ビッグメガネでは修理依頼が増えています。地元沖縄だけでなく、遠方のお客様からも届きます。 そんなビッグメガネの修理の写真をどどーんとご紹介。 まずはテンプル丁番の修理 続いて、メタルフレーム、ロー付け修理です。 さらにグッチセルフレームの鼻盛り修理です。 9999フォーナインセルフレーム リム切れ修理 でもって、クリックリーダーのクリングス取り付け修理です。 さてさて、一番の難題がやってまいりました。アランミクリです。専門ショップで断ら

あなたに似合うメガネの形

メガネは、フレームのちょっとした違いで、掛けている人のイメージを大きく左右します。 ビジネスパーソンに見えたり、ミュージシャンに間違えられたり。若く見られたり、老けてみられたり。メガネは、人のイメージをガラッと変えてしまう力を持っています。 自分の好きな色と、自分に似合う色が違うように、自分が好きなメガネと自分に似合うメガネが違う人も多いはず。 でも、メガネの特性を知っていれば、選ぶのが楽になるはず。似合うメガネが分からない方のために、メガネフレームの形とデザインをご紹

痛い目に合う前に眼科に行こう

ビッグメガネ那覇ではコンタクトレンズを定期的に注文されるお客様も多く、「いつものやつを」で、コンタクトケア製品などとともに各地にお送りしています(*^^)v。 HPで説明していなかったので、「この店はコンタクト、扱っていないのかな?」と誤解されそうですね。まずいぞ、ということで、コンタクトのお話をひとつ。 度が入っていてもなくても、目に直接つけて使用するコンタクトレンズは、適切な管理が必要なため、心臓ペースメーカーや人工関節などと同じく、高度管理医療機器に指定されています

第三のレンズで眼疾患を防ぐ

■紫外線とHEV(高エネルギー可視光線)最近の研究で、加齢黄斑変性を引き起こす犯人が分かってきました。加齢黄斑変性とは、眼の中の黄斑という組織が壊れ、最悪の場合失明してしまう眼疾患。紫外線とHEV(高エネルギー可視光線)が原因です。 こうした目のダメージを軽減するために、各レンズメーカーが開発したのが、「第三のレンズ」と呼ばれる高機能レンズ。 実は、従来型のレンズの光線軽減は400nmまででした。しかし、目に有害な光線は420nm! ビックメガネに来店されるお客様で、屋

新里店長の自己紹介

大手メガネチェーンでの勤務を経て、店の構えは小さくとも心意気はビッグにと、新宿西口の一等地にビッグメガネをオープンしたのは今から25年ほど前でしたか。以後、通算40年にも及ぶ眼鏡一筋の人生を歩んでおります。 12年前、ふるさと沖縄に戻り、新宿時代よりも更に小さなビッグメガネを那覇に再現、残りの人生もまた眼鏡を通した人との出会いを楽しむことに致しました。 この間、様々な病気も経験。「本来ならば再起不能」と主治医が驚くなか、眼鏡職人としての矜持を胸に、小さなビッグメガネを維持

沖縄のメガネ職人

ビッグメガネは小さな眼鏡店那覇市の中心地に、かつて二中と呼ばれた県立那覇高校がある。かつては沖縄県知事を筆頭に政治家、経営者、医療、学術関係者など、沖縄県をけん引する人材を送り出した地元の名門校として知られている。 那覇高校の正門横に建つのが城岳同窓会館。学校卒業者たちの同窓会事務局であり、また、現役生徒たちに自習室などを提供している。この会館1階の奥に、小さな眼鏡店ビッグメガネ那覇がある。もちろん、店主は那覇高校の卒業生。 もともとは、東京・新宿駅前で開業していた、業界