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[アーカイブ]これからのまちづくりは『コミュニティツーリズム』。つまり“人”がすべて

直近の選挙関連過去のブログを振り返って整理していて、noteに投稿できていなかった「ツーリズムとコミュニティ」についての記事も転載

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2016年8月21日

昨日は、広島県が県ぐるみで取り組む『ひろしま里山ウェーブ』という地方活性化プロジェクトのイベントに参加してきました。広島県、カープ女子のような破竹の勢いで攻めてますねw(以前も山崎亮さんを招いて東京でイベント開いてました。)

少しでもふるさと里山の魅力を、特に大都市東京に暮らす人たちに伝えたい(あわよくば遊びに、暮らしに来てほしい)と積極的に都内で活動を進められているようです。今回は広島県内の6市町の首長さんが直々に自分たちの地元自慢プレゼンをするという趣旨でした。

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皆さん公務でお忙しい中わざわざ東京まで来ているのですから、並々ならぬ気合いがこちらまで伝わってきました。何か少しでも持って帰ってもらおうと。地元の名産品のお菓子を配る自治体もありました。(ごちそうさまでした!)

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なぜ広島県に縁がないのにそんなプレゼンを聞きに行ったのか

個人的に特別広島に思い入れがあるとかではないですが(強いて言えば、原爆被害への関心と出身の友達が何人かいるぐらい)、日本にはどんなまちがあって、その“中の人”(住民・行政)がどうやって、どんな言葉で故郷を紹介するのか聞いてみたかったというのが参加した目的です。どうやって自分のまちや暮らしを伝えたら魅力を感じてもらえて、関わってもらえるかの勉強。

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それぞれ特徴のある良いまちだなと感じる一方で、(決して上から目線ではないが…)正直ちょっと想いが伝わってこないものもありました。スライドの作り込みやプレゼンの技術、やっぱり東京はクリエイティビティが高いなって思ったし、特に紙を見て書かれたことを読み上げているだけか自分の心から溢れる言葉で語っているかでは大きく違う
※現在公開中の映画『シン・ゴジラ』でも皮肉ってテーマとされていますね。

それと、地方創生で感じる違和感で、どこも自分たちだけの魅力を絞り出し、いいところアピールばかりで(もちろんそれは素晴らしいことだけども)、結局少子高齢化問題に対する“人口の奪い合い”の議論しかなされていない気がしてしまうのです。

交通と情報革命のお陰?で、世界ともタイムリーにつながるグローバリズムな現代において、島国日本はもっと全地域が物理的にも精神的にも近づいていると思います。

それはとても良いことでもあるし、可能性があることだと思うけど、もっと広い視点で、自分の自治体に人が来ればそれで良いという利己主義ではなく、もっともっと「広域行政」でものごとを考える、つながり合い支え合い与え合いの“ギフト経済”ならぬ、“ギフト行政”というあり方だって必要だと思います。

そして、中央集権、一極集中ではなく、地方それぞれがプライドを持って輝き出し、それらが有機的につながり合う「インテンショナル・コミュニティ」という概念ができあがるのが理想だと考えます。
(それぞれエコビレッジやトランジションタウン、パーマカルチャーセンターなど拠点を持ち、それらが心と信頼のネットワークで有機的につながり合う世界)

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それと、こういう地方系の話を聞いているといつも思うのが、(ぼくも同じでしたが…)自慢し合ってる自然、文化、歴史、人間らしい暮らしは、正直どこにでもそれらしいのはあるんですよね。。日本全国どこも同じ問題を抱えてるんです。

だからこそ、グリーンツーリズムでもなく、コンテンツツーリズムでもなく、ぼくはこれからは『コミュニティツーリズム』が重要になってくると感じます。つまり「あなたがいるからそこに行きたい。暮らしたい」ということ。もはやそれは“ツーリズム”でもなく、“ライフ(暮らし)”(であり”ライブ(生)”)だけど。

地域アイデンティティを守り育てつつ、その資源を活かして新しい価値を生み出そうとする“人材”が今の時代一番求められるのではないでしょうか。
と感じたイベントでしたー!

与え合いの恩贈りで巡る世の中になったらいいな。 だれでも好きなこと、ちょっと得意な自分にできることで、だれかのためになれて、それが仕事にもできたら、そんな素敵なことはないですね。 ぼくの活動が少しでも、あなたの人生のエネルギーになれましたらうれしいです。