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町を代表するミートソースは現金でしか食べられない【イタリア食堂nono @埼玉県三郷市】

三郷といえばなんだろうか。ららぽーとだろうか。コストコだろうか。ピアラシティだろうか。
いずれにしろ巨大な商業施設がいくつもある街だというのは間違いないだろう。ショッピング好きにはたまらない街のはずだ。

そんな三郷市では11月からPayPayのキャッシュバックキャンペーンが始まる。キャンペーン対象の自治体でPayPayを使うと2~30%ポイントがキャッシュバックするというあのPayPay民歓喜のあのキャンペーンである。

今回はそんなPayPayのキャンペーンとはまったく関係のない、現金しか使えない三郷市のイタリアンに行って来た話を書いていく。PayPayが使えるお店の紹介だと思ってこの記事を読もうとしていた人の気持ちには同情する。

そのお店の名前は「イタリア食堂 nono」。三郷市を代表する商業施設タウン、ピアラシティのすぐそばにあるイタリアンだ。シティなのにタウンと書いてしまった。



僕がお店にやって来たのは日曜日の12時ごろ。休日のランチタイムど真ん中だ。お店に着くと当然のようにお店の前には人だかりができており、席に座れていないお客様たちが店からごった返していた。


でも渋谷のハロウィンに比べれば大したことはない。お店に行く前に家で渋谷ハロウィンの映像をニュースで見て来たが、あの光景を見る度に頑張っているお巡りさんたちをもっと労ってほしいという気持ちになる。ハロウィンの時期に渋谷に集まるヤツらには一体何の目的があるのか、いくら頭をひねっても僕には分からない。お店の前で待っている若者を見るたびに、君は渋谷に行かなくて偉いぞと勝手に思っていた。


話が逸れた。お店の入り口にはウェイティングボードが設置されており、僕の前に5組ほどのお客さんが待っているようだった。きっとこのお店はハロウィンとか関係なく人気なのだろう。僕も自分の名前を記入して待つことにした。

ここはパスタとピザを組み合わせたセットランチが名物なようで、特に僕にとって魅力的なのはおひとり様向けのランチセットがあること。イタリアンってランチに行っても結構2人前〜になっているメニューが多い気がする。そんな中でおひとり様用セットを用意してくれるのはおひとり様が大好きなぼ僕にとってはかなり嬉しい。

お店には店内席とテラス席があるようで、テラス席ではワンちゃんと一緒に食事をすることもできるよう。テラスといっても屋根がついているので雨でも安心だろう。

記名してから大体20分ほど待って席に案内された。
席に案内される時に店員さんから

「お支払い現金のみですがよろしいでしょうか?」

とちゃんと確認された。11月のPayPayキャンペーンの時期にキャッシュバック狙いでやって来た客はこの確認のタイミングで肝を冷やすのかもしれない。


案内されたテーブルに行くと、隣のテーブルには近所の工場か何かで働いてそうな4人のおじさんがいた。僕がソファに腰掛けようとした時におじさんがだいぶ大股で喋っていたのでちょっと座りにくかった。僕は隣に客来たんだからもう少し考えてほしいよなと思いつつ、広げた股の角度と器の大きさは反比例するのではないか?と自分の中で仮説を立てながらソファに腰掛けた。

お店は内装もなかなか凝っており、店内を見渡していた僕はテーブルの上の照明に目が留まった。灯りの周りがスプーンとフォークで囲まれている照明は未だ見たことがなかった。僕はその照明がとても個性的に見えたので一枚写真を撮った。その姿をベテランぽい女性の店員さんに見られてしまったが、どう思われていたのだろう。店員さんがいる方から視線を逸らすようにふと窓の方を見ると、テラス席では普段僕の時給の5倍くらいしそうなトリミングに連れてってもらってそうな一匹のトイプードルが僕の方をじっと見ていた。僕の人生は一体いつまでうだつが上がらないのだろう。

さてメニューを眺めよう。先ほど書いたとおりここにはおひとり様用のランチセットがある。僕はここに来る前からそれを頼もうと決めていた。おひとり様用の「ミラノSET」はパスタorピザに前菜、デザート、ドリンクがついて1958円だ。一人なら十分過ぎる内容だ。強いて言うなら、パスタかピザのどちらか一方しか食べられないというのは選ぶ側としては結構きつい。僕はパスタとピザのメニューと5分以上にらめっこをすることになった。

豊富なメニューの中から一際僕の目を惹きつけたのはミートソースだった。ただのミードソースではない。パスタメニューの一番上に堂々と君臨している「さいたま三郷ミートソース」である。どうやらあの『アド街ック天国』で紹介されたらしい。正直その右下くらいにあるカニたまペペロンチーノも気になっていたので一人客にしては決めるまでに結構な時間を要してしまった。結局ミートソースの色々グリル野菜入りの大盛りを注文した。お店の看板商品は一体どんな味がするのだろうか。

料理の提供まで30分前後かかると聞いたのでのんびりMacBookを出して作業でもしてようかなとか思っていたらなんと2,3分で前菜の盛り合わせが出て来た。おいおいめちゃくちゃ早いじゃないか。

そしてこの前菜。思っていたよりずっと量が多い。前菜といえばもっと大きなお皿に一品ずつちょこちょこっと間隔を空けて置かれているようなイメージだったが、ここの前菜は大きなお皿にこれでもかというくらいモリモリに盛られている。まあ食べてみたところ半分くらいはサラダなので他のイタリアンと比べてサラダ以外の前菜の量が特別多いかと言われればそうではないのかもしれないが、いずれにせよ見た目から魅せてくれる前菜である。前菜の内容は白身魚のフライやポテトサラダ、玉子と野菜のスープなど。正直最初の店員さんの説明で全部覚えられなかった。これイタリアンあるあるだと思う。前菜の内容、どこかに書いておいてくれたらなぁといつも思ってしまう。


そしてなんと前菜をモリモリと食べていたらミートソースが提供された。なんだ、30分くらいかかると聞いていたのに体感10分くらいで出てきたではないか。お店はもっと提供スピードに自信を持って良い気がする。

ミートソースを持って来てくれた店員さんが「○○なので温かいうちにお召し上がりください」と言われた。「○○なので」の部分は聞き取れなかった。美味しく召し上がってもらいたいのか、それとも早く帰ってもらいたかったのかどっちなのだろう。


食べてみると、ミートソースは意外とさっぱりとしたお味だ。もっと濃い味なのかと思っていた。

すごく美味しいミートソースではあるが結構ひき肉が多く肉肉しい。個人的には粉チーズがめちゃくちゃ欲しかった。ここに粉チーズさえあれば完璧なのに!という味な気がした。

そして食べ終わった時にはかなりの満腹感を感じた。そういえばこれ、大盛りだったんだなぁ。


デザートはパンナコッタ。日々パンナコッタを提供されるたびに思うのは、「パンナコッタ」という名前を考えた人は間違いなくユーモアセンスに長けているだろうということ。だって「パンナコッタ」だよ?こんなに可愛らしくてキャッチーなネーミング、ゼロベースで一体どうすれば思い浮かぶのだろうか。パンナコッタ。口にすればするほどその語呂の可愛さを実感する。語呂の話ばかりだがこのお店のパンナコッタもちゃんと美味しかった。


デザートを食べ終え、伝票を持ってレジへと向かった。このお店のお会計はお金を直接店員さんに渡す方式ではなく、スーパーのセルフレジみたいな感じで自分で機械に小銭や紙幣を投入する方式だった。この機械はあるのに現金以外使えないのかってちょっと思ってしまった。それに現金しか使えないせいでか、紙幣の投入口のそばには「1000円札、5000円札が不足しております」という悲痛にも見える付箋が貼られていた。僕は2000円を機械に投入した。


お釣りを受け取ってお店を出ようとすると、まだ待ち客がいることに気づいた。この時大体13時半ごろ。やはりこの地域では本当に人気のお店らしい。初めて来た僕からしても、メニューの豊富さ、クオリティ、値段を考えてこの人気も納得できるお店だと思う。


「都心に住んでればもう現金持ち歩かなくていいよね」って言う人も時々見かけるが、やっぱりなんだかんだでまだまだ現金は多少は持ち歩く必要があると思う。

果たして三郷が都心なのかどうか、それはまた別のお話。


今回行ったお店

イタリア食堂 nono
●住所:埼玉県三郷市ピアラシティ2-8-7
●アクセス:ピアラシティから徒歩1分
●営業時間:
平日 11:00~14:30 / 17:00~21:30
土日祝 11:00~14:30 / 15:00~21:30
●定休日:元旦
●駐車場:あり


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