宛てのない手紙が届いた日
おととい、こちらの記事:「みんな気づいて! 色んな人が結婚してる」をあげたらとても嬉しい出来事が起きた。
ある読者さんからツイッター経由でDMが来たのだ。
その方は、記事についてとても共感するという内容と、ご自分の今に関することをお話してくれた。それを受け、控えめに言って幸せすぎて死ぬかと思った。
おそらく、「自分のことを書く」ことにおいて、想定しうるなかでも最も諦めていた類の最も嬉しいリアクションだった。
例えば、その瞬間家にトラックが突っ込んで死んだとしても、それは不幸などではなく、最高の最期になったと断言できる。いただいたDMを読み終わった瞬間、本気でそう思った。
大多数に向けてインターネットで自分の考えた文章を公開するということは、ボトルレターを広い海原に流すような、途方も無い行為だ。
確かに検索上位に引っかかったり、バズったりすれば閲覧数もどっと増えそうなものではある。だが、それはたまたま流したボトルレターが貴族の子供に拾われて領主様の目に触れる……みたいな、シンデレラストーリーじみた奇跡のようなものにも思える。(毎日投稿の初回記事:「収入の少ない女VS消費税10%」でスキ数100を達成することができたため、そういった意味で私はたぐい稀なる幸せを掴んだ存在でもある。)
だが、この文章公開というものは、有名になることよりも「読んでほしい人に届ける」ことの方が遥かに遥かに途方も無いことのようにむずかしいことである。
特に、恋愛弱者やアスペルガー、ブス連載などの、私が内面をさらけ出してまで書きたいテーマはこのnoteや日々の生活に於いては決して日向の存在ではなく、そういう人悩みを抱えた人が、インターネットで暮らす上でその悩みを顕在化させてくれるケースは稀だ。
きっと、それらを抱えた人は、このインターネットの海で、自分のことをさらけ出さずに生きているのではないだろうか。それが可能なのもインターネットだ。インターネットでぐらい、リアルの自分に縛られずに自由に生きたい。それは当たり前のことだ。
そういった意味でも、DMをくださった方には感謝に絶えない。本当の自分の姿を教えてくれたこと、それはとても勇気の要る事だったのではないかと思う。本当にありがたい。
さて、私の書くことは、人によっては「こいつの言ってることはわからん」で終わるのではないだろうか。
特にブス連載は、知り合いに「いつも言ってるけど矢御ちゃんはブスじゃないって」などと苦笑いされた。
違う、そうじゃない。そんなことを言ってもらいたいがために痛みに苦しみながらあれを書いたのではない。
私は自分の主張がこうも届かないものなのかと奥歯を噛んだ。
そう、私は悔しかったんだと今この瞬間に思い知らされた。
私の文章が届く人はきっと限られている。
普通に暮らして、自分の幸せに気づかない人にとっては「なんでそんなに苦しそうなんだろう」とか「意識が低いから悪い」なんて思われる可能性も高い。
なぜそのように思うかって?
それは私が中身をさらけ出した時、実際に受けてきた仕打ちだからだ。
苦しくて苦しくて助けて欲しい時に、私は酔っ払った女に「女性器にあぐらをかいている」と言われたことがある。そして私は「その女の言っていることが正しい」と勘違いし、見事にマウントを取られてしまった。
その後も私は様々な女にマウンティングされ、何度も何度も泣かされてきた。
今でも許せない。その人たちだけではない。簡単に他人に主導権を委ねてしまった私が。
ともかく、そんな今までの経験から、「なんか大変そうだけど頑張って」と思われたり、酷い場合は「変な演劇にハマるイタイ女(魅力なし)」と認定され、「珍種の生き物を発見した」と言わんばかりにギャグにされてからかわれると思っている。
「そんなことはない」「あんたの抱える幻覚だ」「考えすぎ」と思われるかもしれない。だが、世間や世界は私にとっては意地悪で利己的で、私は何度もボロボロに傷ついてきた。バラバラに吹き飛ばされてきた。
何気ない一言で不安と出くわす瞬間や、破天荒なギャグキャラとして自分を偽ったシーンは、決して少なくない。
私の人生はそういった人でまみれていた。私の行動パターンを理解してくれる人はおれど、私の核に近い内面に触れようとしてくれる人は、決して多くはなかった。
そういった経験からどうにか生き延びた私が、記事というボトルに詰めて書いた手紙は流した血をインクにしていた。
そんな手紙が、読んでほしい人に届いた。
それは、noteで書く。noteで毎日書く。noteで恋愛について書く。このプロセスを踏まなければ決して叶うことのなかった願いだ。
これほどまでに嬉しいことはない。
血で汚れた、お世辞でも綺麗とは言えない手紙を、嫌がることもなく、奇異の目で見つめることもなく、同じく自分の思いを綴った手紙で返してくれた方への感謝を込めて、私は言いたい。
生きていてよかった。書いて良かった。
本当にありがとうございます。
矢御あやせは私と一緒に仕事をしてくれる企業様を募集しています。
詳しくは「コンプレックスだらけのアラサー小説家・矢御あやせを企業ブログで使ってみませんか!?」をご覧ください。
もちろん、通常のライター業の依頼も大歓迎です!
ご連絡は ymy87.5108@gmail.com まで。お気軽にご相談ください!
サポートありがとうございます! 頂いたお金は「私の進化」のために使わせて頂きます。私が大物になったその時はぜひ「矢御あやせは私が育てたんだ」と自慢してください!