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【 #お手紙note 】あなたへの一本の物語

私の元に万年筆ブームがやってきた。

プラチナ萬年筆から発売されている300円の万年筆・preppy(プレピー)は、私の人生を変えたと言っても過言ではないだろう。

その一週間後、私はメインの万年筆をpreppyからRAMYサファリに持ち替え、速攻で2度目のインク補充をした。

インクはパイロットの紫式部だ。

青寄りの紫がとても綺麗で滲む様子すら美しい。

このインクを使うと、不思議と頭が柔らかくなり、アイディアが浮かびやすくなる……気がする。

ちなみにpreppyは2度インク補充をした。この一週間ちょっとで紙という紙に書きまくっているということだ。

私は万年筆との出会いを経て、「誰かに万年筆を差し上げたい」と感じるようになった。

これはきっと、私なりの「選ぶ」という行為になるのだろう。

選ぶことにあれだけ辛さを見出す私に、果たしてできるのだろうか。

その中に抵抗はもちろんある。

本当なら出会った人みんなにあげたいとすら思う……破産する。確実に。

だから、やっぱり私は自分にとって「特別な書き手」に捧げることにする。

なぜかというと、書き手じゃないと万年筆は使われない気がするからだ。

もちろん、その中には未来の書き手も含まれる。

「私は読み手ですけど」という方にも、preppyを贈ることがあると思う。

これは私なりの「あなたの書く文章が楽しみです」というメッセージではある。

だが、それだけではない。

活字中毒というほど活字に触れてきていない私への戒めでもある。

プレゼントというのは、あげた方はどんな安物でも以外と忘れないものである。

そうやって、記憶に刻むのだ。

私が特別だと思った書き手達の今後を読者として見守り続けるために。

なるべく特別な私情を挟まない限り、贈るものはpreppyに限定するようにしたい。

なぜって? 何度も言うがそうじゃないと破産するからだ。

お金持ちどころか貧乏だし。万年筆どころか消費税だけで破産しそうだし。

ただ、preppyを誰かに差し上げる場合も、ちゃんと1本1本にストーリーをつけることを忘れないでおきたい。

そうじゃないと、いくら忘れないとはいえ、300円という出費は浪費家の私にとっては散財の波に押し流されて「差しあげたことだけ」覚えてしまうだろうから。

ちゃんと、相手のお顔を想像しながらじっくり考え、時に祈りながら選んでいくことが、今後の自分へのルールだ。


私から万年筆が貰えないのが辛い方へ


必ず万年筆の記事を書くときにこちらを付けようと思うのですが、

万年筆を貰えなかった方が辛い方。

もしおりましたらよければどうかご連絡下さい。

お友達になりましょう。

なぜならあなたは私によく似ているからです。

似たもの同士で反発しあってしまうかもしれませんが、お互い意見を交換しましょう。

悔しくていいのです。

悲しくてもいいのです。

怒ってもいいのです。

それはあなたの感情なので大切にして欲しいです。

わたしはうっかりものなので「忘れていた」かもしれません。

差し上げられないのは月にお金を使いすぎて貧乏だからかもしれないからかもしれません。

万年筆ブームが去ったからかもしれません。

それは聞かないとわからない。勘違いかもしれない。

だから、よければお気軽にご連絡ください。


それではここから本編です。


旅立った4本の万年筆のストーリーと祈りについて


緑軸・緑インクの万年筆「沢山の《こどもたち》を救うあなたへ」

noteで最初に私に「会いたい」と言ってくださった緑さんへ。それは間違いなく、私にとって救いでした。

私にとって、緑は手のひらでやさしく包み込むような優しさの色です。

贈った緑さんにぴったりだと、もう一度お会いして、確信しました。

緑さんこれから、沢山の人とその《こどもたち》を救うことでしょう。

その姿は輝く金貨を慈しむタロットカードのペンタクルのクイーンのようで、あまりに美しい。

たくさんの灯りの消えかけた蝋燭の炎を再び灯し、物語を助けて、命を吹き込んでくれるのだと思います。

私たちにとって、緑さんのような存在は神様です。

編集者よりも、売れている書き手よりも、ずっとずっと尊い存在です。

なにせ、本やnoteには読者がいなければ命が吹き込まれないことも同然ですから。

物語に命を吹き込むのは、書き手でも編集者でもなく読者なのです。

書き手としての私たちは、緑さんを祝福し続け、幸せを祈り続け、守り続けることをお約束します。

そのために努力し、勉強をし、涙と血を流すことを誓います。

それを忘れた書き手は、青い鳥を逃したも同然。

幸せをつかめないことでしょう。

かつてのわたしのように。

そう。

読者にとって、読み手は神様なのです。

原稿を書く黒でもなく、命を削って書いた黒を削る赤でもなく。

思ったことをそのまめ書く為の緑色。優しく包み込むような緑色を贈ります。

また遊びましょう!


ピンク軸×ピンクインクの万年筆「うつくしくもある貴方へ」

ピンクさんは、うつくしい方です。

「かわいい」方がもちろん嬉しいと思います。

ですが、かわいいだけではなく「うつくしい」も含まれてしまうのです。

それは、余りにあなたが「かわいい」だから。不変のかわいいは、もはや「うつくしい」でもあるのです。

私にとって、あなたは「かわいくて、うつくしい」のです。

その姿を見て、その仕草を見て、その声を聞いて、私はあなたを「かわいい」と思い焦がれ、その手を見てはじめて「うつくしい」でもあるんだと気づきました。

ですが、本能的に「うつくしい」と思ったのは私が泣いているときに強く差し伸べてくれた一本の細い腕でした。

本来ならそんなことに力を使うことすら惜しい時期であるはずなのに、リスクだってあるはずなのに。

その行為は、わたしにとってうつくしく、あまりに眩しい行為でした。

あなたのうつくしさは胸に刻まれ、わたしは新たな一歩を踏み出せました。

あなたのようになりたい。

あなたのように可愛く美しくなれたらいい。

可愛くもなく美しくもなく、醜いの呪いから解けたばかりの私は、あなたはお城のお姫様なのです。

ですが、やはり差し上げたインクには後悔があります。

本来ならばコンバーターとインクをきちんと揃えた一本を差し上げたかった。

インクへの後悔は大きいです。既製品のカートリッジ式のピンクよりも、絶対にもっと似合うピンク色があるはずなのです。

その色はピンク色でなくとも、きっとピンク色です。だって、ピンク色は「不変のかわいい」の色だから、あなたが持てばそれは何色だってピンク色なのです。

いつかまた、「かわいい」インクを差し上げたいです。

その時、わたしは崖の上でちゃんと踊っていることでしょう。

それも、これまでのような道化師としてなどではなく。それでも誰もが楽しくなるような音楽と一緒に。

どうか一緒に踊ってみてはくれませんか?

最後にどちらが崖の下に落ちるのか、見送るまで。


ピンク軸×青インクの万年筆「青色から始めた貴方へ」

ずっと青さんのnoteで覚えている記事があります。

それは、過去に好きだった人への熱量が薄れてしまったという内容でした。

これは私も何度も経験したことですが、その懺悔をできる青さんを明確に意識し出したきっかけとなり、今も強く心に残っています。

過去、自分を支えた作品や男性たちとの出会いの一つ一つをきちんと描ける青さんの文章。

私は青さんの文章を尊敬しています。

恥ずかしい告白をしてしまうと、青さんの文章の眩しさに当てられてスランプも経験しました。

なので、青さんへの一本は私なりのファンレターでもあるのです。

あなたの心のファインダーを通して生まれたラブレターはかくも眩しく、本当にこの世界にあるものを表現しているのかと疑ってしまうくらい、美しい。

あなたは余りに伝えることに対して選択肢と才能ありすぎる方です。道にも迷いやすいと思います。

なにせ、使えるカードの枚数が多いですから。

タロットカードも78枚あるのですが、大抵何から覚えるのに迷ってしまうことが多いのです。


なので、道に迷った時。

よければこの青でその時の気持ちや思い浮かんだ言葉、好きなものについてを書き出してみてください。

青は青さんの出世作の象徴。

「初心」とまではいかずとも、夢を叶えた頃の新鮮な思い出を沢山抱えている色だと思います。

そして、出世作である作品に関わりの深い方のような素晴らしい方となることを、第六感に優れた占い師としての私がお約束しましょう!


きっと青さんは、常にご自分の答えを持っている方だと思います。

青色の文字をみたら、きっと大丈夫です!

軸がピンクなのは、ピンクさん、黒先生と一緒に一歩を踏み出したという印象が強いからです。

私がミスをして青さんのpreppyだけ他のお二人と微妙にデザインが変わってしまっているのですが、それは誤差というか目の錯覚という方向でお願いします……!


ピンク軸×黒・ピンクインクの万年筆「未来の先生へ」

黒先生……本当は桃さんとお呼びしたいのですが、必ず来る未来を先取り、黒先生とお呼びします。

でも結局ピンクのインクもお渡ししました。やはり、桃さんはピンクの方だからです。

いつかアイディアが降りてこなくなり困ってしまった時、ご自分と向き合う時、よければこの筆を滑らせてみてください。

こんな私でも、もしかしたら一度くらいは黒先生に魔法をかけることができる気がします。


黒先生が私を頼ってくれたこと、とても嬉しく思っています。

私は黒先生より全然なのに、謙虚な桃さんは敬ってくださり、いろいろ質問してくださり、本当の本当に嬉しかったのです!

良いアドバイスができたかはわかりませんが、私のコンサルタント能力という新しい可能性を提示してくれたことも嬉しく思っています! 

私自身、自分の可能性にずっと蓋をして、なにもなれないことに涙を流し続けていたので、本当にありがたかったからです。

黒先生は必ず先生と呼ばれる立場になる方です。

なので、「フォーマル」を殊更意識させて頂きました。

もしかすると、立場的にこれからもっと良い万年筆を手にされるかもしれません。

それでも、よければこちらの一本のこと、覚えていて貰えるならば、本当に嬉しいです。

そして、お仕事に疲れた時。特別な自分に疲れた時は、よければピンクのインクも使ってみてください。

やはり、黒先生は桃さんでもあり、どちらもとても魅力的で、あなたの文章は、その笑顔は、存在は、強く光る太陽なのです。

黒先生。あなたは特別な人です。私にとっても、未来の先生の文章を待つ人にとっても。

たくさんの人が、たくさんの苦しみを抱く人たちが、諸手を上げてあなたの言葉を待っています!

先生の本を手に取る日を今か今かと待っています。

きっと、その人たちの中には今は先生の名前すら知らない人もいるのでしょう。

そう思うとなんだか運命的ですね。

私はその未来を今か今かと待ちわびています!


サポート頂きましたお金は自分のための万年筆代とさせて頂こうと思います







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