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南都七大寺!東の東大寺!西の「西大寺」清涼寺・長谷寺など仏像学校!?真言律宗の総本山【奈良西ノ京シリーズ】

真言律宗総本山。南都七大寺の1つで仏像好きはお得感がある寺。764年、藤原仲麻呂の反乱鎮圧を目的に、孝謙上皇は四天王の造立を発願された。鎮圧後の翌年に称徳天皇として重祚された女帝が「鎮護国家」の思いを込めて創建された勅願寺で、叡尊の寺とも言える。
 仏像は愛染明王坐像@重文、叡尊坐像@国宝、清凉寺式釈迦如来立像@重文、文殊菩薩騎獅像@重文、千手観音坐像@重文、吉祥天立像@重文、宝生如来坐像@重文、阿弥陀如来坐像@重文、長谷寺式十一面観音立像@重文、四天王立像@重文とよい仏像を勉強・堪能できるところでもある。

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変更履歴
2023/08/13 メディア情報追記(「2023/08/13」でページ内検索)
2022/11/22 初版


▼HP

▼アクセス

奈良市西大寺芝町1丁目1-5

▼祭神・本尊と脇時

※後述「▼見どころ」参照

▼見どころ

 混迷する奈良時代末期、国の鎮護の為の天皇は四天王を造立する。創建当時は100以上の堂・塔が並んでいたが、焼失などを繰り返し、現在のものは江戸時代以降のもののようだ。

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 古都・奈良の代表格の1つに東大寺が挙がるだろう。その双璧が西大寺なわけだが、いまいち知名度は低い気がする。本来は境内は東大寺並みに大きかったが、残念ながら土地開発などで分からなくなt5ている。そんなことをまとめた記事を先に紹介します。

奈良時代聖武天皇(701~56)が発願した東大寺と対になる存在として、娘の称徳天皇(718~70)が建立した「西の大寺」、西大寺。その建立当時の姿が次第に明らかになってきた。
(略)
奈良市・平城宮跡の一角にある奈文研平城宮跡資料館で、「よみがえる西大寺金堂院」と題した公開講演会が開かれた。集まった聴講者は200人以上。中でも注目されたのが、今年3~4月にあった住宅建て替えに伴う発掘調査の報告。弥勒菩薩(みろくぼさつ)を本尊とした「弥勒金堂」の基壇(土台)跡が、発掘調査で初めて確認された。
(略)
西大寺の財産を記録した奈良時代の文献には、弥勒金堂は東西約32メートル、南北約20メートルの重層の建物とある。田中さんは、その規模や外観は、2018年に再建された興福寺中金堂とよく似ていたと推定している。

見えてきた奈良・西大寺の創建時の姿 住宅開発で遺構破壊の懸念も
https://www.asahi.com/articles/ASR8B6S0YR6RPOMB009.html
↓全文はこちら(2023/08/13

 毎年、春と秋に4つのお堂で特別公開される。拝観料は1000円で、有名な仏像から、有名な寺の様式の仏像と国宝・重文の宝物を一気に見ることができる。

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 真言律宗総本山の寺院で、奈良時代に孝謙上皇(重祚して称徳天皇)の発願により建立。南都七大寺の1つ。寺の参拝は10年ぶりかで、仏像は2017年の「西大寺展」ぶりかな。駐車場代が200円か300円です。

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 車はここに停めて、近くの薬師寺、喜光寺、唐招提寺など歩いてもよいかも。頑張って、秋篠寺までいくのもよし!!

 境内は公式HP参照で!
 2022年4月1日から拝観券の運用が変わっています!ご注意を!!

▽愛染堂・大師堂・

 愛染堂は秘仏「愛染明王坐像@重文」と「興正菩薩叡尊上人坐像@重文」となる。

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 有名な愛染明王といえばここの「愛染明王@重文」である。元寇を追い払った奇跡の明王で、小さいながらもパワフルさを兼ねている。衣服の切金や彩色が綺麗に残っており、京都・浄瑠璃寺の吉祥天立像@重文と並ぶ貴重な仏像で、運慶の孫にあたる康円作!最後に、高僧・叡尊坐像@国宝が安置されている。

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▽本堂@重文

 本堂には「清凉寺式釈迦如来立像@重文」に「文殊菩薩騎獅像@重文ならびに四侍者像」、「弥勒菩薩坐像」を安置。

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 本堂は叡尊が発願したもので、京都・清凉寺の釈迦如来を模刻した彫像。

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 本堂に入ると京都・清凉寺の雰囲気ですね。って、本尊は清凉寺式釈迦如来立像@重文なので当然か。全国津々浦々に存在する清凉寺式釈迦如来では清凉寺の次によい仏像。
 で、離れたところに丈六「弥勒菩薩坐像」と「文殊菩薩騎獅像@重文」が安置されている。文殊は安倍文殊院などにあるチーム文殊(渡海式文殊)となっている。

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▽不動堂(護摩堂)


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▽聚宝館

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 寺宝を展示する宝物館で、国宝1点と重文の仏像がてんこ盛りだった。一番のお気に入りは「如意輪観音半跏像」で、これ慶派じゃないかと思った。   
 見た瞬間、快慶展で出展された京都・清水寺の奥の院に安置されている「千手観音坐像@重文」並みの衝撃で、たぶん10分ほど凝視していた。その他は「吉祥天立像@重文」、五智如来の1つ「宝生如来坐像@重文」、「阿弥陀如来坐像@重文」と平安仏がこれでもかとあり、一列に横並びしており、見ごたえがある。

▽四王堂・石落神社

 四王堂は西大寺を創った「称徳天皇」誓願の四天王像をまつるお堂で、「十一面観音立像@重文」と「四天王像ならびに邪鬼@重文」を安置している。

 ラストは四天堂だと張りきって行くと「食事中」という張り紙と「30分ほどお待ちください」とのこと。な、な、奈良やな~と思う・・。ということで、昼食に行く・・。

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 本尊は「長谷寺式十一面観音立像@重文」で、御前立に不動明王が安置されていたような。周りには四天王立像@重文が安置されている。本来の本尊は違う仏像で、今の本尊は京都・法勝寺十一面堂の本尊で、十一面堂の倒壊後、亀山上皇の院宣によって西大寺に移された。


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 四天堂から奈良ファミリーに向かう途中に「石落神社(しゃくらく)」があった。西大寺の境内飛地で、西大寺の鎮守社として1242年に、西大寺・叡尊によって祀られたのが始まりとされている。祭神は薬の神様・スクナヒコを勧請したようで、叡尊らしい。西大寺と言えば御茶で御茶は元々、薬とされていたので、スクナヒコを勧請したのかも。

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▼旅行記


▼セットで行くところ

▼仏像展

 奈良西大寺の特別展です!!海龍王寺の住職曰く、かなり展示する宝物を吟味したらしく、国宝や快慶作の噂のある仏像も落選したようで「真言律宗」の「普段見られない仏像」をかき集めたらしい。。
 25年前くらいにも行われた西大寺展と比べてかなり充実した宝物とか。ただ、西大寺の仏像が全体的に少ない気がしますが、仏像とは距離感が近くて良かったです。そんな中、特に脅かされてのは浄瑠璃寺の宝物!!浄瑠璃寺と言えば日本で唯一残っている圧巻の「九体阿弥陀如来@国宝」と秘仏「吉祥天@重文」と快慶作四天王と同等の慶派作「四天王@重文」、「不動明王@重文」、「薬師如来@重文」、奈良国立博物館にいる「馬頭観音立像@重文」など美仏・名仏だらけだが、まだ隠し持った(普段非公開)のがあったとは・・・!!ふと思ったが、南山城色強いですね・・。2017年の秋に京都・南山城地域の特別公開が行われるが浄瑠璃寺・岩船寺が入っていないのは、西大寺展がこのあと、山口にあるからかな??

◆西大寺vs法華寺vs般若寺vs大智寺の「文殊菩薩」見比べ対決!!
 後期から展示なのが残念です。文殊菩薩では奈良桜井の安倍文殊院のチーム「渡海文書菩薩@全部国宝」の次に好きです。帰宅して図鑑を見ましたが、安倍文殊院を参考にしている気がするのは私だけでしょうか?逆かもしれないけど・・。後、面白かったのは「大黒天立像@重文」ですかね、ふっくらしており神仏習合感を感じる仏像だ。最後に地蔵菩薩立像は白毫寺の地蔵菩薩と似ていると思っていたが同じ宗派だからかな??


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