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甲賀三大仏「櫟野寺」比叡山と三十三間堂!坂上田村麻呂!破損仏「阿弥陀寺」神護寺・薬師如来立像風味!【甲賀シリーズ】
2016年に東京国立博物館で行われた「擽野寺展」に4カ月で21万人が集めた仏像寺!この甲賀は忍者だけではなく神社仏閣の地でもある!その代表作はココだ!甲賀三大仏の1つで、比叡山延暦寺建立のための木材供給地だったようです。なるほど!金が集まり、良い仏像の予算ができる!ということですかね。また櫟野寺から200~300mほど東に「阿弥陀寺」があり、この寺にも平安前期に造られた本尊・阿弥陀如来坐像が安置されている。(※要事前予約)
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参拝記録:2016年、2018年、2019年
※2019年は博物館!
2018年10月
33年に1度の御開帳!!と言いたいところだが、最近は正月・春・秋に公開されているので、行く気は無かったのだが、2018年は、東京国立博物館や大阪市立美術館に寄託している四体の仏像も本堂奥の宝物殿に戻される。二十体の重要文化財が本堂に勢ぞろいするのは、約80年ぶり!!
変更履歴
2022/05/22 初版
▼HP
▽櫟野寺(いちいの観音様)
▽阿弥陀寺
なし
▼アクセス
▽櫟野寺 :滋賀県甲賀市甲賀町櫟野1359
▽阿弥陀寺:滋賀県甲賀市甲賀町櫟野1173
▼本尊
※後述「▼見どころ」参照
▼見どころ
▽櫟野寺(らくやじ。いちいの観音様)
2016年6月1日から2018年10月まで拝観を休止していた「いっくさん」。その間、東京国立博物館へ出開帳し特別展で21万人集めた。この数はあの京都有名寺「仁和寺展」と同じ来館者数。ということで、修復終了し、33年に一度の御開帳!!参拝しました!!
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![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69632410/picture_pc_2e2db11f2efa0790f7e5443f129d5bd7.jpg?width=800)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69632418/picture_pc_d3926ae7afb098ea02ad8c5aaab3d9cc.jpg?width=800)
2018年は2回目の見仏ですね。今回は東京国立博物館の展示説明を譲り受けたようで、宝物館が美術館風味になっていた!!大報恩寺もそうなればよいなと思いつつ。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69632352/picture_pc_bf7775b5585b703cfe9e89cc4ceb0fc7.jpg?width=800)
→本堂:秘仏「十一面観音坐像@重文」
数年前から春と秋に秘仏公開しています!!秘仏「十一面観音坐像@重文」は平安末期の一木造り。丈六の十一面観音坐像は珍しく、京都・三十三間堂など作例が限られている認識。小さい坐像や立像は多いのだが、これだけの大きな仏像があるかというと、ここ周辺が用材の宝庫だったかららしい。
一木造
木の真ん中は成長などするので割れることになるため、仏像では木の外側を利用する。つまり、鎌倉以降に一木造りの丈六がないのは、大木が簡単に取れなかったということが言えるのかも。
さて、本尊と2年ぶりの再会です。私にはやさしく微笑んでいる仏像に見える。相変わらず独特の作風で、定朝・慶派・円派・院派とは違う作風に見える。ちょっと達身寺(私のNOTE)につながりを感じる仏像でもある。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69632470/picture_pc_9e3fb7ca821a585cbaf59101e242a06b.jpg?width=800)
↑本堂:脇侍は左「地蔵菩薩坐像@重文」と右・甲賀三大仏「薬師如来坐像@重文」
落ち着いた仏像だが、平安時代作でありながら保存状態の良さに驚かされつつ、この地域仏師のレベルの高さを感じた。本尊十一面観音は近江系の仏像を感じ、薬師と地蔵は京・奈良風味で有名仏師作だろうと思わせる代物である。公式HP(仏像の写真あり)より櫟野寺末寺の油日岳奥の院・詮住寺の本尊のよう。
→本堂:弥勒如来坐像
2018年は東京国立博物館など寄贈している仏像が帰郷しており、すべてが揃うのは80年ぶり!!注目は「弥勒如来坐像」で、降魔印を久しぶりに見た。顔は京都・清凉寺の「清凉寺式釈迦如来立像@国宝」に似ており、宋風の作例となっている。このことから元々は違う寺の本尊だったと推測されている。その寺は大鳥神社の神宮寺であった「河合寺」を指す!!
→本堂:平安時代の十一面観音破損仏@重文×3、聖観音立像@重文×7、木造吉祥天立像@重文×3、木造地蔵菩薩立像@重文×2
残念ながら破損している平安時代「聖観音立像@重文」と「十一面観音立像@重文」が安置されている。それぞれ保存状態は悪く、唐招提寺や達身寺と同様に腕の部分は喪失している。それでも重文なのは顔だ!!鼻がシュッとしており、口元ぷっくりしている。これを『甲賀式様式』という説明があった。最近のトーハクの”仏像流行らせ作戦”が凄いな(笑)。
最後に、兵庫・丹波&丹波篠山地域の達身寺に工房があったように、この地域にも工房があったと思われる。
→本堂:弥勒菩薩坐像
ちなみに一番のお気に入りは県重文ですが「弥勒菩薩座像」。久しぶりに仏像はがき@150円を買ってしまうほど良い感じで、はじめは清凉寺式釈迦如来で座像!?と思ったぐらい驚かされた。
→本堂:「田村毘沙門天」と「薬師如来坐像@重文」
この田村毘沙門天(公式HP(仏像の写真あり))は体型がズングリムックリで斜めを向いている、面白い仏像なのだが、坂上田村麻呂作という噂が。。この薬師の目線は上向きで目が合う場所はない。。どういう想定で安置するつもりだったのだろうか・・。
→境内
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69632883/picture_pc_55e506d583f9a93cab18f255b13d1a6c.jpg?width=800)
最後に、写真の通り土俵が寺内にあるが、基本、相撲は神社にあるんですがね。昔は神仏習合の場所だったのでしょうか?破損した仏像は廃仏毀釈の名残??
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69630730/picture_pc_d7916899b1428d2ebe210cb249093dd7.jpg?width=800)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69630797/picture_pc_90edd65ca08bf80ac15a0ea6c29eaab0.jpg?width=800)
やはり、神社があったようですね。その名は「若一王子祇園社」なので、スサノオ。今は白鳥神社に合祀された。
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69633130/picture_pc_2e73d9bb636267a92c98fbef2b89445d.jpg?width=800)
→2018年参拝記録
最後に、今回は境内に店が多く出されていた。ひとまず、名物「新サンマ寿司@1000円」と「マッタケおにぎり@500円」GET!!その後は歩いてすぐある事前予約必須の「阿弥陀寺」で「阿弥陀如来@重文」を見仏。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69634537/picture_pc_87f97405c1de22c734b6ca9e0b475e7e.jpg?width=800)
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69634568/picture_pc_4b6d5e0634fbd2a536196f7b01379b36.jpg?width=800)
▽阿弥陀寺
事前予約必須!!櫟野寺近くにあります。重文「阿弥陀如来」の顔は京都の神護寺の薬師如来立像風味で、定印などは定朝様式と時代の移り変わりを感じられる仏像!ちょっと堂内で騒ぐと怒ってきそうな雰囲気です。歴史的には近江最古級の定印の仏像なのだそうな。
そして神護寺風味と答えたが、実際に「薬師如来立像」が安置されている。延暦寺などに大木を供給した地域なので、それなりの仏師を招いて仏像を作ることもできたかと思う。
▼旅行記
▼セットで行くところ
▼仏像展
▽東京国立博物館 特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」
▽2019年 MIHOMUSEUMで「紫香楽宮と甲賀神仏」
MIHOMUSEUM「紫香楽宮と甲賀神仏」に重文の櫟野寺式仏像たちが出展。トーハク大盛況で有名寺になり、存在がある「十一面観音立像@重文」「聖観音立像@重文」「地蔵菩薩立像@重文」が展示されていた。さすが!と同時に元塔頭「阿弥陀寺」から「金剛誕生釈迦仏立像」と「薬師如来立像@重文」も出展。
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