難波大社「生國魂神社」 いくたまさん【大阪】【天王寺区】
現在の大阪城付近に生島神・足島神を祀ったのが始まりで延喜式名神大社。一般的には「いくたまさん」と呼んでいるが、正式名称は「いくくにたま」で「難波大社」とも称される。大阪城を築く際、現在の地に移転し「生國魂造」様式という唯一無二の社殿を持つ。とにかく摂社・末社が多い。
大阪三大祭りもある。
大阪三大祭りの一つ「生國魂祭」とは? 地元に愛されるお祭りの魅力を聞いた
変更履歴
2023/10/06 記事リンク(https://www.homes.co.jp/life/cl-column/cm-culture/44315/)
▼HP
▼アクセス
大阪府大阪市天王寺区生玉町13-9
※境内左手に6台程度の駐車場あり。
▼祭神
※後述「▼見どころ」参照
▼見どころ
▽本殿
祭神は「生島大神(いくしま)」と「足島大神(たるしま)」で、相殿神に「大物主大神」。
生島大神と足島大神は、古事記に登場しない神で、一説には、難波の地主神ではないかと言われているが、平安時代の宮中では、大八洲(日本国土)の神霊、国土にあるものを生成し充足する神様として、別格の扱いを受けていたよう。
▽天満宮
本殿に向かって鎮座する「天満宮」。祭神は菅原道真公。学問の神様だ。
▽住吉神社
こちらも本殿に向いている「住吉神社」。祭神は住吉三神(底筒男命・中筒男命・表筒男命)。祓いの神、航海の神、交通安全の神、和歌の神で、いくつものご利益を頂ける。
▽皇大神宮
本殿と並列に、すなわち東向きに鎮座する「皇大神宮」。天照大御神を祀る。
▽精鎮社
階段を下りてすぐの左手にある。祭祀はオオクニヌシの長男坊「事代主神」と「比咩大神」。元々は弁財天とのことから、比咩大神は「市杵嶋姫命」と考えるのが妥当と思われる。
▽浄瑠璃神社
「近松門左衛門」をはじめとする、文楽(浄瑠璃)関係者が祀られているという。
▽家造祖神社(やづくりみおや)
祭神は「手置帆負神(たおきほおい)」、「彦狭知神(ひこさし)」。岩戸隠れ神話で、岩戸から出た天照大御神が入ったという「瑞殿みずのみあらか」という御殿を建てた神様。工匠守護の神とされる。
であるからして、建設業界からの信仰を集めている。新築一戸建てを予定している人も、こちらで工事の無事を祈願されてはいかがだろうか。
▽鞴神社(ふいごじんじゃ)
祭神は「天目一箇神(あめのまひとつ)」、「石凝杼売命(いしごりどめ)」、火の神「香具土神」と珍しい神様が。
天目一箇神は「天の岩戸」で、鉄鐸を造った神で「目一」は鉄を扱うときに片目をつぶるから来ているようだ。石凝杼売命はアマテラスが岩戸に隠れたときの八咫鏡を作った神様。
中を覗くと、本殿前に銅や鉄などの鉱物を溶かすときに使う鞴ふいごが設えてある。神事で使用するものと心得る。
▽城方向八幡宮
「きたむきはちまんぐう」と読む。当時は大阪城の方向を向いて鎮座していた。すなわち北向きであるからして、城方向と書いて北向きと読むそうな。祭神は八幡大神(応神天皇(ホンダワケ)、神功皇后、玉依比売命)である。
▽「稲荷神社」
祭神は「倉稲御魂神うかのみたまのかみ」。こちらに祀られている「倉稲御魂神うかのみたまのかみ」は、日本三大稲荷のひとつに数えられる佐賀「祐徳稲荷神社(ゆうとく)」の分霊だそうな。
祐徳稲荷神社は、漆で仕上げた極彩色の本殿、神楽殿、楼門の美しさが日光東照宮のようだということで鎮西日光とも称される。
ちなみに、日本三大稲荷は、伏見稲荷大社(京都)、祐徳稲荷神社(佐賀)、笠間稲荷神社(茨城)である。
▽源九郎稲荷神社
祭神は「源九郎稲荷大明神」と「八兵衛大明神」である。源九郎稲荷大明神は大和郡山市の「源九郎稲荷神社」からの分霊と思いきや、「奈良県吉野からの分祠」とある。今まで勘違いしていた・・。
▽鴫野神社(しぎの)
一番奥に「鴫野しぎの神社」が鎮座する。一見して「蛇神」もしくは「龍神」が祀られていると思わせる雰囲気である。もともとは大阪城の北東「弁天島」という中州にあったらしい。現在のOBP辺りであろうか。淀殿の信仰ことのほか篤く、頻繁に参拝されたと聞く。
鴫野神社の裏手に、「御神木」があった。前述の通り、祠に近づくにつれて、明らかに「蛇神」もしくは「龍神」が祀られていると思わせる雰囲気(水気、湿った土の香り、まとわりつく湿気的な雰囲気)この御神木、白蛇の棲み処なので「巳さんの御神木」と言われている。やはり「蛇神」であった。
▼旅行記
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