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ガチャ運が悪かったではすまされない

「国ガチャ」「時代ガチャ」だってある

今年の流行語大賞のひとつに「親ガチャ」という言葉があります。
そもそも、私たちはこの時代に「ヒト」に生まれることすら選んだわけではありません。そして人はまだ地球を離れて生きることはできません。
その中で、日本に生まれた私たちは、良い「国ガチャ」を引いたと言えるのかもしれません。

15歳まで義務教育を受けられるシステムがあり、道が整備され、蛇口から水が出て、医療も受けやすい環境にある。もちろん個人差はあります。生き辛さを抱える人も多くいます。でも、生きるハードルが低い国だと言えるのではないでしょうか。

クーデターってどんなこと

11月。東京都内の私立中学生の皆さんに、イベントでガチャカードを引いてもらいました。クーデターと聞いても、よくわからないと思ったのです。
いつもと同じ平和な朝が来ると信じていたのに、ある日、突然日常が奪われていく。

「夜、父親が連行され、翌朝、遺体で戻る」「外で遊んでいた弟が撃たれて死ぬ」
これが今、ミャンマーの人々の暮らしの中にある現実です。カードをただ引くみたいに、突然自分に不幸が襲いかかる。それが、クーデターなのです。

軍によって村が焼き尽くされたチン州タンタランの様子を伝えるTwitter

「自分の国でないから関係ない」「その国に生まれたんだから仕方ない」それで済ませてよいことなのでしょうか。私たちの国は永遠に平和なのでしょうか。これから先、海外で暮らすかもしれない。誰にでも起こりうることだと思います。

きっと伝わる だからためらわずに伝えたい 

ミャンマーにゆかりのある高校生

イベントでは、ミャンマーの民族問題、日本のODA、クーデターがなぜ起きたのか、そして危険な場所であってもジャーナリストが取材を続ける意味についてなど、たくさんの講師の方にご協力を頂き、お話していただきました。そして国際社会の中で、自分に何ができるのかを中学生と一緒に考えました。

「いつかミャンマーに行ってみたい」「僕が今度はミャンマーを伝えたい」「若い人たちの力が必要とされている」など、ご紹介しきれないほど、たくさんのポジティブな感想を頂きました。

私たちは無関心ではなく、知る機会がないだけ。だから、多くの人から話を聞きたい。そして、ためらわずに伝えたいと思います。  (野中 優那)

                            


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