自分らしさを発揮してこそ勝てる。
レベルの高い世界に入ることのメリットに、
「自分の能力の限界を知る」ということがあります。
自分が何をしても勝てない、
そもそも次元が異なるレベルで凄い能力を
持っている人に出会えることは宝物の経験です。
どういうことか?
<うわっ、凄い。あかんわ>
仲間の実力を見て「これは凄い。あかんわ」って
思ったことはありますか?
私も人生で何回かありますが、
はじめてこの経験をしたのは高校生の時です。
中学校の時に学年で一番走るのが早かったので、
地元(京都)の高校で陸上部が最も強い洛南高校に
進学して顧問の先生に頼み込んで入部しました。
同校の陸上部は名門で近年では全国優勝をする程で、
日本人で初めて100mを9秒台で走った桐生選手の
出身クラブでもあります。
そんなところに、胃の中の蛙(アマガエル)の私が
飛び込んだのです。
アフリカのサバンナに放たれたペットのトイプードル
みたいなものです(笑)
入部して初日の思いましたね。
関西各県でトップクラスの選手だらけで、
全国レベルの人達もいるのを目の当たりにして…
「うわっ、凄っ!」「あかんわ、これ」
陸上競技ですから個人の記録を出すことが第一ですが、
一方でクラブなので部員として部に貢献することも
とても同じくらいに大事です。
俺はどないして貢献するのか?
<自分の特長は?>
競技種目で存在感を示せるものはあるか?
100M?…絶対無理。ムキムキの群れにモヤシの俺。
200M?…俺が100Mに到達するころに皆ゴールするやろ。
400M?…種目はこれを選んだが、
ま、ゴジラとアマガエルで勝負にならん。
どないしよか???
苦しい練習をしていると、
見えてきたことがありました。
一流の選手でも同じ人間で、しんどい時には気分がふさぐ。
練習も後半で疲れた時にあと一頑張りする時、
気が進まないんです。
皆、地面に寝っ転がって後一走りする為に
起きようと思っても起き上がれないんです。
そこで、私は最後の力を振り絞って走り始めるんです。
すると、他のメンバーもバラバラと起き上がって、
走り始めます。
で、まぁ、10M位走ったあたりで次々に抜かされるのですが(笑)
プロモーターですね。
他の人を元気づけて動かす...かっこよく言えば。
ただ、これは今も私の強みで、
他人を動機づけることを出来るのが私の特長です。
それが仕事における強みでもあります。
<どこで勝負をするのか?>
仕事も同じですよね。
直接的な実績を上げることは当然求められます。
同時に、組織で働いている限りは、
自分は組織にどんな貢献が出来るのか、
とても大事です。
で、勝ち負けで語るのは好きではありませんが、
誤解を恐れずに言えば、仕事は経済活動で、
勝ち負けがつきます。
儲かったか、損したか。
競合に勝ったのか、負けたのか。
で、負けたら、あかんのです。
負けたら消えていくだけのシビアな世界ですよね。
ビジネスって。
勝てない戦いはやらない。
どこで、何で勝負をするのか。
自分だけの強みは何か?
自分しか知らん世界は何か?
そんなことを自問して、
自分が戦うフィールドを見出すことが
大事やと思います。
人は誰でも、そんな特別な強み、
他の誰にも負けない特長を持っているはずです。
(2021年7月5日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
プロフィール
・好きな仕事を見つける為には、自分の価値観の把握から。
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