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GRⅢx 購入後3ヶ月レビュー【作例26枚】

RICOHのGRⅢxを購入して3ヶ月が経ったので撮影した写真と共にレビューしていきます。

購入への経緯

半年間迷いに迷う

GRⅢxはコンパクトカメラながら10万円以上します。10万円以上となると、他の欲しいレンズが買えてしまうため、なかなか手が出ませんでした。
最後まで価格がネックでした。

しかし以下の点が決め手となり購入に踏み切ります。

・コンパクトなため常時持っていられる
ポケットから取り出してすぐ撮影できる
・片手で撮影できる
40mmという唯一無二のコンデジ

では、実際に購入してからの様子を写真と共に見ていきましょう。


購入から1ヶ月まで

初めての実戦は妻とのクリスマスデートでした。

普段、妻とのデートにミラーレス一眼を持っていくとなると首からぶら下げていることが多く、「デートとカメラ、どっちが優先なの?」と言われてもおかしくない状況でした。

しかし、GRはポケットに入れておけばOKです。
気になるものがあるときだけ取り出して撮影できます。

いつでもどこでも

横浜にて

普段ミラーレスで構えていると周囲の人々から警戒されて自然な光景を撮れないことが多いです。
しかし、GRであればポケットからスッと取り出しパシャッと撮るだけですからあっという間です。

ミラーレス機ではレストランでカメラを取り出すと、周囲から視線を浴びることがありましたが、GRならスマホとほとんど変わりません。
空きテーブルの後ろから撮影することもお手のもの。

最強散歩カメラ

街を歩いていると年始のお飾りを売っている店が。
GRⅢxでパッと撮りました。

ミラーレス機であれば、カバンから取り出して…とかやっている間にチャンスが過ぎたり警戒されたりしますが、GRⅢxであれば自分が見た光景の数秒後をスパッと撮ることができるのが最大の魅力です。

ウィンドウスナップも

ウィンドウショッピングならぬウィンドウスナップもお手のもの。
窓越しに大きなカメラで撮影していると怪しまれますが、GRなら、スマホ感覚でサクッと撮ることができます。

夜も条件次第で

完全に真っ暗な所では厳しいと思いますが、明るいものがある場所であれば撮ることができました。

レインボーブリッジ

どちらもISO800で撮影。それ以上は試していませんが、個人的に800までは使える印象を受けました。

購入して2ヶ月

購入してから2ヶ月。40mmという焦点距離に慣れてきたことで、メインカメラで撮っている写真もGRⅢxで撮ることが増えてきました。

コンパクトカメラなので画質は期待していなかったのですが、ピントがしっかり合っている写真においては普段メインで使用しているFUJIFILM X-Pro2やLeica Q2に劣らないことが分かりました。

購入後3ヶ月

雨の日の撮影

購入して3ヶ月が経った頃、GRⅢxで初めて雨の日のスナップを撮りました。また、当日は以下のラインナップで撮影に臨みました。

Leica Q2  28mm
GRⅢx  40mm (35mm換算)
X-Pro2  105-450mm (35mm換算)

ライカ主体で撮る予定でしたが、結果から話すとほとんどGRⅢxでした。土砂降りの中、傘を差していても片手で撮影できるという点が良かったです。

3ヶ月使って分かったこと

GRⅢx購入後3ヶ月で分かった良い点と気になる点について書いていきます。

GRⅢxの良い点は4つ

①いつでもどこでも素早く撮れる

ミラーレス一眼であれば、表に出していないとすぐに撮ることができませんが、GRⅢxならば、ポケットから取り出してすぐ撮ることができます。

街で見かける一瞬のシーンもしっかり写せます。

開店作業をする店員と街を歩く人々

②唯一無二の40mmという画角

他社メーカーで画角が40mm近くの小型カメラを見ると、ズームレンズタイプのカメラや、単焦点であってもレンズに蓋をする仕様のカメラだったりと、40mm単焦点で蓋が自動で開閉するカメラはありません。

素早く撮るのを考えると、レンズに蓋がついているタイプは外す時間が、ズームレンズはズームにかかる時間が、それぞれ余計だと思っていました。

そういった時間を省いて爆速で撮れるカメラがGRⅢxでした。

余談ですが、RICOHではGRⅢという機種もあり、こちらは28mmの画角で撮れるカメラです。
私は28mm単焦点がついたLeica Q2を既に持っていたため、GRⅢは候補に入りませんでした。

広角単焦点を初めて使うと分かるのですが、距離感を掴むことが難しいです。ストリートスナップにおいて28mmという画角は、割と近くから撮らないと「何を撮りたいのか分からない写真」になってしまいます。しかし近づきすぎると警戒されてしまう…


話は逸れましたが、28mm単焦点のLeica Q2との併用を考えたときに40mmであるGRⅢxは相性抜群だと思ったため選びました。

③片手で全ての設定が完結

シャッターを押す右手で全ての設定を完結できる点も魅力的です。
シャッタースピード、絞りだけでなく、カスタムボタンの設定でクロップも右手で直感操作できます。
雨の日に傘を差しながら片手で撮影なんていうのも気軽にできる点が素晴らしいです。

④明暗差のある場面が素敵

正直言うと、GRⅢxの色味は好みではありませんでした。普段使用しているFUJIFILMのようにフィルムライクに撮れるわけではなかったためです。
最初の頃は、GRⅢxは特徴が少ない素直な色味だと思っていました。

しかし、明暗のある写真を撮影し、レタッチをしている際に気づいたのですが、黒を表現するのに長けたカメラだと分かりました。

ライカは影や暗部のリッチな色味に惹かれていますが、時折ライカで撮った写真と見間違えてしまうほど、暗部の色味が素敵です。

Photo by GRⅢx
Leica Q2の写真
改めてGRⅢxの写真



撮影時の機動力を重視して購入したカメラだったためこれは思わぬ副産物でした。


気になる点

・動きものに弱い(連写速度とAF)
連写モードは1つしかなく、連写撮影は4.2コマ/秒。
電車等の動きものを撮った際に遅いです。
また、動きものに対してAFをパッと合わせることが苦手な印象を受けました。

動きものを撮った際はピントが合っているか確認した方がいいです。

バッテリー持ちが悪い

バッテリー持ちは悪く、1つで200枚前後です。
1日通して撮りたいなら予備バッテリーは必須です。


最後にあえて言うなら

この場所でカメラを出すのは…と躊躇して、撮影するのを諦めていたことが数多くありました。


しかしGRⅢxに出会って、そういった場面に遭遇しても躊躇なく写すことができるようになり、確実に表現の幅が広がりました。

電車の車窓から
床屋の待ち時間で
突然傘を差し出した人

賑わう駅ロータリーで、
電車の車内で窓越しに外の風景を、
床屋の待ち時間に扉越しにレトロな看板を、
突然遭遇したワンシーンで…

そもそも躊躇なく撮れる方もいると思います。
しかし私は数々の場面で周りの目を気にして遠慮してきました。
ですが、GRⅢxに出会ったから撮れるようになった場面、そして広がった表現の仕方が数えきれないほどあります。

ポケットに忍ばせるスタイルで無限の可能性を秘めるカメラ。
スナップを撮る人も、撮らない人も(普段使いでも)本当にオススメです。

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