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49歳が2年間の転職活動を経て、終了の兆しが見え始めてきたので振り返る

こんにちは。やなけん(@yanaken8787)です。

実はここ2年ほど、転職活動をしています。

転職活動と言っても、ゆるっと活動していた期間がほとんどで、実際の本格的な活動期間は2023年4月からの約9ヶ月間です。この期間のうち、特に気合を入れて活動し始めたのが11月から。

かなりしんどかったし、くじけて自分を見失ってしまいそうになりましたが、なんとか活動の終わりが見えてきました。

このタイミングで、

どんな考えや姿勢で活動を進めたのか?
具体的にどんな行動をしたのか?

振り返っていきたいと思います。

40代、50代の皆さんにとって、一つの事例として参考になれば幸いです。

自分を見失う

僕は28歳で結婚、31歳で子供を授かりましたが、30代、40代前半は生活のため、生きるため、前だけを見て必死で働いてきました。紆余曲折ありましたが、責任ある立場を任せてもらう機会などもあり、仕事に誇りとやり甲斐を持って働いていました。

そんな中で、外部環境発端の転機が訪れたのが2020年の冬、46歳の時です。

仕事の環境と役割が大きく変わり、拠り所としていたものをすべて失ってしまいました。まったく仕事が面白くない日々。

自分は何をしたいのか?
自分は何ができるのか?
自分は何者なのか?

完全に自分を見失いました。

「どうしたらいいかわからない」という状態は非常に苦しく、つらい日々です。

毎日無気力で、毎朝、起きて会社へ行き、終業後は特に何をするわけでもなく帰宅して寝る。最低限の生活をこなすだけの日々がしばらく続いていました。

このままではダメだ…

そう思い、話したいと思った数人に声をかけてオンラインで話を聞いてもらい、何をすべきかが少し見えてきました。

それは、「自分を知ること」です。

キャリアコンサルタント界隈だと「自己理解」という言葉で片付けられてしまうのですが、自分を知ることって結構大変です。ですが、客観的に自分を理解することが非常に大事だと思いました。

何から手をつけたらよいのやら…そんな風に思いながら、自分探しの旅を始めました。

その当時に書いたnoteがこちら。

今読んでも、完全に迷い人の記事ですね…

※ 2020年冬からの3年間は、家族に「暗黒の3年間」と名付けられました。

Will、Can、Mustで考える

キャリアプランはWill-Can-Mustのフレームワークで考えると考えやすいと言われていますが、教えに従い、経歴の棚卸しという意味も込めてCanから洗い出しました。

自分は何をしてきたのか? できるのか?(Can)

この辺りは、職務経歴書にも影響してくる話なのですが、

まずは自分が、

これまでの人生で何をしてきたのか?
大切にしてきた想いや信念は何か?

書き出して、自分を知ることから始めました。

書き出すにあたっては、パソコンやスマホを使うのではなく、ノートとシャーペンを使用して手書きで思いつくままに書き出しました。特に、仕事への取り組みで「大事にしてきたこと」は、入念に書き出していきます。これらを後で時系列に並び替えしますが、まずは手を動かして脳を刺激しながら今までの経験をアウトプットするのが大事かなと感じています。

仕事以外にも、ライフワークとして取り組んでいる事があれば同様に書き出します。

手書きでなんとなく書き出したら、PCで清書しながら時系列順に並び替えします。この作業をしていると、「ああ、この頃は大変だったな」「そういや、こんな事もあったな」と色々と思い出してきますので、適宜追加していきます。

こうして出来上がったものが、職務経歴書の土台となり、自分を知る手掛かりになっていきます。文字に書き起こしてこれまでの経歴を俯瞰して眺めてみると、「意外に色々な事を経験してきて、こんな風に考えていたんだなぁ〜」と発見があり驚きました。

自分は何をやりたいのか?(Will)

職業上の昇進や限界が見え、モチベーションが低下したりする状態のことを、キャリアプラトーと言うそうですが、30代後半から40代、50代の役職定年時にキャリアプラトーを迎える人が多いようです。

中高年の場合は、「人生半ば(中年)の過渡期」「ミッドライフクライシス」と呼ぶことが多い時期。これまでの前だけを向いて歩んできた人生から、進む道を軌道修正したり、新たに切り拓いたりする必要がある時期だそうです。ふむふむ。

特に40代後半になると、気力と体力がガクッと落ちてきているのを実感しますので、60歳に向けて何を取捨選択していくのかを吟味する必要があると考えました。取捨選択していく中で念頭に置くべきことは、お金のこと。

具体的には、

子供の学費
住宅ローン
日々の生活

です。

この3つがなんとかなるレベルで取捨選択を意識しました。

その中で自分が60歳に向けて、

何を生活の中心に置きたいのか?
何に携わりたいのか?

考えた時に行き着いたのが、これまでの接客やチームづくりを通じて楽しさを感じてきた、「人を後ろ支えし成長や成功を後押しすること」でした。

この4年間、飽きもせず取り組んできたコーチングやキャリアコンサルティングがまさにそうだなぁと思いました。

コーチングやキャリアコンサルティングは、60歳以降も続けられそうな仕事ですし、アメリカを始めとした海外のトレンドが5〜10年後に遅れて日本に入ってくることを考えた際、役立つ能力・職業なのではと考えました。

この年齢が求められること、するべきこと(Must)

当初はコーチングやキャリアコンサルティングに関係する仕事を中心に仕事探しを行い、エントリーしていました。

コーチングは3年以上の経験がありますが、キャリアコンサルティングに関してはコーチングに要素を取り入れているものの、実務は未経験のため、書類選考をほとんど通過することができませんでした。

ほとんど…というのは、中には内定を頂いた会社もあったのですが、とても49歳が許容できる(学費、住宅ローン、生活費)給与提示ではなかったため辞退したのです。独り身で最低限の生活でよければ問題ないのですが、守るべきものがあると難しい選択でした。

自分自身の過去の経験から、

どんな自分の経験が活かせるのか?
どんな職種や業種で経験が活かせるのか?
どんな役割や動きを求められているのか?

需要を知る必要があると、ずいぶん時間が経過してから気づいたのと同時に「自分のやりたいこと」を理解されるのは、通常は20代までなのだなぁと学びました。

それでも、自分の想いは胸に持ち続ける必要があるとも感じました。なぜならば、自分の芯(アイデンティティ)となるものだからです。

具体的な考え方・姿勢と行動

前置きが長くなりましたが、ここからは、僕がどのような考え方・姿勢を取りながら行動をしてきたのか、具体的に書いていきたいと思います。

あくまでも一例ですので、「ああ、こんな考え方もあるんだな」と捉えてください。

考え方・姿勢

まずは、いつも自分に言い聞かせていた(?)考え方と姿勢は以下の通りです。

  • 未来は今の延長線上にある

  • どんな経験でも学ぶべき事がある

  • 自分がハッピーになる転職を絶対にする!

  • 意志あるところに道は拓ける

  • どんな経歴でも自分に興味を持ってくれる会社は必ずある

  • 不採用でも、自分に能力が無かったりダメな訳ではない

  • もし失敗しても何もしないより悪い状況になることはない

  • 人生の他の選択肢にもオープンになる

  • 今後の人生において「働く」をどのように位置づけ、どのように折り合いをつけていくのか? 多くを求めすぎない

基本的な土台となる考えとして、「今の行動が1年後の自分をつくる」「自分を必要としてくれている会社やポジションは必ずある(実際にその通りだった)」と、強く意識しました。

この意識は自分の心の安定を保つために非常に役立ったのと、半歩でも一歩でも前に進むにあたって、気持ちを奮い立たせ勇気づけてくれました。

そして、なによりも自分が希望したり思い描いている仕事を目指すのはもちろんのこと、「自分が考えもしない選択肢にもオープンな姿勢をとっていくこと」がとても大切だと、後に痛感する事になります。

行動

実際に行動した内容は下記の通りです。

  • 自分の経歴などの棚卸し

  • iPhoneリマインダーを活用した、毎日の意識付け

  • 赤裸々に相談できる人と出会う

  • 色々な人の話を聞く

  • 転職サイトへの登録(リクルートエージェント、duda、ワークポート、Green、Wantedly、ハローワーク、indeed)

  • 毎日細切れでも良いので、30分〜1時間を転職活動に費やす

  • ランニングやマッサージなど、ストレスを軽減させることをする

経歴の棚卸しは前述した通りですが、その他の解説をしていくと…

iPhoneのリマインダーを活用した意識付けは、考え方や姿勢でも書きましたが、「人生の他の選択肢にもオープンになる」という一言を、毎朝7:00にスマホに通知しました。思い込みやこだわりなどで自分の選択肢を狭めないために毎日意識するためです。

この考えは、アメリカの教育心理学者であるクランボルツ教授のプランドハップンスタンス理論の本に書いてあった一文です。プランドハップンスタンス理論とは「キャリアは偶然の要素によって8割が左右される。偶然の要素を引き寄せるように働きかけ、積極的にキャリア形成の機会を創出する」というもの。

それを一言で表したのが、「人生の他の選択肢にもオープンになる」です。

そして、赤裸々に相談できる人と出会い、苦しい胸の内を吐露して気持ちが楽になったり前向きになれたりして救われました。

僕はコーチ、キャリアコンサルタントとしてライフワーク活動をしていますが、自ら体感しました。愚痴や弱音を散々聴いてくれた皆さんには感謝しかありません。

主にキャリコン仲間で協力頂けた方とシニアジョブスタイルかながわというところで、キャリアコンサルタントに話を聞いてもらいました。たまに自分に合わないアドバイスもありましたが、活かせそうなものを取り入れ、取捨選択しながら進められたと思います。

転職サイトへの登録は、年代や業界属性によって特徴が様々です。自分の属性にあった転職サイトへ登録して、複数のエージェントと出会ってください。履歴書や職務経歴書などの修正アドバイスや面接対策などをしてくれます。自分では考えもしないアドバイスが非常に助かりました。

エージェントは積極的な人や一回限りの連絡の人など、色々なタイプと出会いました。僕の場合は超積極的1名、やや積極的2名、一回限り5名の合計8人と話をしました。1ヶ月半もすると段々連絡が途絶えてきますので、基本は自分の強い意志で進めていくスタイルとなります。

転職サイトは検索してどのような求人があるかを閲覧する情報収集の場でした。エージェントから紹介のあったものはアドバイスに従い、ちょっとでも気になった求人は積極的に応募しました。

indeedやハロワークインターネットサービスで、「キャリアコンサルタント」「コーチング」などで検索すると、意外と希望に近い求人と出会えた気がします。実際にエントリーして最終面接まで進んだ会社もありました。検索→求人発見→転職サイトへ登録 or 会社HPから応募を繰り返しました。

エージェントによってはエージェントの判断で企業に紹介されず書類選考落ちしていると感じる時があったため、そのようなルーティンになりました。信頼するエージェントはそのまま応募してました。

そして一番大事なのは、毎日コツコツ活動をする事。行動しないと状況は何も変わりません。でも、毎日コツコツ活動する事が一番しんどく苦しいです。

不採用が続くと、

「自分は社会から必要とされていないんだ」
「現状から抜け出すのは無理だ」
「もうこのままでいいや」

そんな気持ちがあふれ出てきます。

そんな時に心の支えになったり、気持ちを奮い立たせてくれるのが「自分の未来を思い描いていること」です。この姿が鮮明であれば鮮明なほど、心の支えになってくれます。

毎日、胸の中がざわついている状態でしたが、自分を励まし、家族や関わる人に応援されながら、一つ一つ活動を進める事ができました。

結果

  • 応募数:不明(多分200社以上)

  • 筆記テスト:4社(筆記落ち2社)

  • 面接数:8社(最終面接4社)

  • 内定:2社(辞退1社)

残るは上記に含まれる最終面接が1社、内定の会社にてオファー面談1社です。妻子には不安な思いばかりさせてしまいましたが、理解と協力のおかげです。

オファー面談の会社との出会い

この会社は、ミドルの転職で直接スカウトを頂きました。本格的に転職活動を再開した11月下旬のスカウトでした。

スカウトが来ていたのは認識してましたが、当初は「なんだ、あの会社か…」と返信はしていませんでした。

追加メッセージを頂いたのが3日後。

9月にプランドハップンスタンスの本を再読しており、「人生の他の選択肢にもオープンになる」の実践を、あらためて心に誓った直後でした。転職サイトにはスカウトからの内定率は10倍と書いてあったので、とりあえず話だけでも聞いてみようとエントリーしました。

エントリーから1次面接までが約1ヶ月、筆記テスト、2次面接までは1ヶ月半の時間を要しました。

2次面接は事業部長の面接で、本来は最終面接のはずだったのですが、職務経歴書に記載した、NPO法人での活動やコーチングなどのライフワーク活動に興味を持っていただき、「もし興味があればこちらにエントリーしないか?」ということで3次面接を行うことになりました。

その時の気持ちを綴ったツイートがこちら。

そして、3次面接を終えての次回のオファー面談となりました。

正直、まだ待遇も提示されていませんので決めるかどうかはわかりません。しかし、会社が実現を目指している社会のあり方などに強く共感しているし、仕事内容はチャレンジングですが、やり甲斐を持って取り組めそうです。よほどの事がなければ入社して貢献していきたいと考えています。

妻が喜んでいたので、それが一番の決め手かもしれません。

おわりに

40代後半以上の世代の転職は大変だな、若い頃のようにはいかないな…というのが率直な感想です。正直、しんどいです。

それでも時代の流れとして、私たち世代の転職は増えています。

人生において仕事は一つの構成要素でしかありませんが、かなりのウエイトを占めています。仕事が及ぼす人生への影響はかなり大きいと考えています。

充実した人生を送るには、充実した仕事が必要です。

人生後半戦を生き抜いていくために、どのように折り合いをつけて人生に意味づけをしていくか?

そのために、環境を変えることは悪いことではありません。

転職はゴールではなく、新たなスタートと捉えています。一度きりの人生を自分らしく過ごすために、仕事を充実させていきたいと考えています。

思い悩み苦しんでいる同世代の皆さん、頑張りましょう。応援しています。

それでは、また。

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