見出し画像

最強(たぶん) 漫画で漫画術5

コマ割ってなんだかんだ3 モンタージュとアクション1

コマ割りを考えていくとなるとモンタージュが大切で、モンタージュっていえばエイゼンシュテインの出番です。
セルゲーイ・エイゼンシュテーイン(1898~1948)はソ連の映画監督。『戦艦ポチョムキン』(1925)や『イワン雷帝』(1944、1946)が代表作。彼は映画のモンタージュ理論を確立して実践したのでした。


モンタージュはmontageというフランス語で、原義は「組み立てる」。映画の基本的な編集テクニックで、あまりに基本なので編集することと、ほとんど同じ意味になっている。
同一の画像が前後に続く画像で意味を変える、というとややこしいですが、映像ってのは組み合わせると別の意味が生まれるって考え方です。
これがモンタージュの考え方である。
日本の漫画は基本、モンタージュの考え方に沿って作られている。

例を見ましょう。
A図は男が笑ってる。
これにB図を続けると男の笑いは赤ん坊を見てにっこりした笑いになる。

A図→C図ならどうか。




シャツを脱ごうとした女の子をみて、にやりとする、そういう顔になる。

A図→D図では?
公園のベンチに座ってる飼い犬と飼い主。同じような顔してるのをみて思わず笑っちゃった顔、になる。
アハハと高らかな笑い声かもしれない。



このように組み合わせによって笑い声まで変わって感じる。
これがモンタージュの考え方です。

実はこれ、漫画のコマ割りにはとても大切な考え方です。
次回以降さらに語ります。

写真はエイゼンシュテイン。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?