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「鰯化」から「海豚化」する人々

先日オリンピック・パラリンピックが終わったこともあって
ふと、リオオリンピックからの5年で何か変わったことはないかなと
思い少し考えていました。

それでいうとやっぱりこの5年間の中で最も話題になっていた人といえば
アメリカ合衆国前大統領のドナルド・トランプ氏かなと思います。
正直、まさかトランプ氏が大統領になると思っていなかったので、
びっくりしたことを今でも覚えています。

このリオが終わって少ししたときの時代は
トランプ大統領が就任してから
ものすごい勢いでナショナリズム化が進んだように思います。

グローバリズムとか自由主義とかかっこいいことを言っているけど、
自分の暮らしは一向に良くならない。
そのときに、いい人だけど何も変わらないよりも
何かを変えてくれそうな人を選ぶ

という人が多かったという状況だったんだと思います。
それは日本も、色々な問題がありながらも経済を成長に期待ができる
安倍元首相を選ぶ点で同じような国民の心境だったのかもしれません。

これは、個人レベルでの不安の裏返しであり、
将来の不安や広がる格差などに対する閉鎖的な意識で集団に属し全体で動く
、例えるなら人類の鰯化現象という表現が近いかもしれません。
このような意識の中では、自分で色々考えて楽しめるコト消費やカタ消費(楽しみ方を工夫する)などが時代の真ん中であったかと思います。

そんな意識を世界的に大きき変えたのがコロナの影響です。
日本では最初はマスク不足やデマによるトイレットペーパーの買い占めなどトランプ時代からの不安が最高潮に達して、信じられないくらいの自分主義になりました。が、その不安の解消と共に、コロナという全国民共通の問題を抱え、世界的にも共通の問題を抱え、更には1年以上コロナの状況が続いていることにより、恐怖という感覚が薄まりマンネリ化してきたことで、

・全員一律の脅威にあることで格差意識が縮小した
・行動制限を受けたことで不安よりも刺激欲求が強くなった
・個の利益だけではなく、社会、世界など視野が広がった

などの影響もあり、コロナに対する不安はありつつも
コロナのある生活をどう前向きに生きていくのかということを
考えており、消費意識はかなり高まっています。実際、ソニーなどかなりの上場企業で過去最高益を更新しており、特に製造業が好調ということでいうと、今までモノを持つよりも体験などのコト消費が大切
リオオリンピックの頃には言われていたものが、体験ができない結果
モノ消費が消費意識の高まりのはけ口として高まっているということではないかと思います。

ただし、モノ消費は一瞬のはけ口にはなっても、例えば旅行できないとか
外に出かけられないというフラストレーションを完全には解消できません。
最近行動規制の緩和も議論されていますが、今溜まっている欲求はかなりの量で、またモノ消費からコト・カタ消費への大反動が予測されるので、通常の体験とかではなく、かなりエクストリームな体験を今から考え
用意しておく、準備しておくことが次の消費をつかむには大切かもしれませんし、先程の鰯化と比較するなら自由に楽しむ海豚化のような状況になるのかもしれません。

最後まで読んで下さりありがとうございました。

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