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2022年映画ベスト10

 今年自分が観た映画の中から、公開された作品に絞ってベスト10を選びました。あなたがお好きな映画はありましたか? もし鑑賞前の作品があれば、年末年始のお供にしたり今後の鑑賞予定に書き込んだりしてお楽しみくださいませ。(以下、鑑賞時期順です。)

 まずは、上半期ベスト10でも取り上げた映画から。


1.アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド


2.フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊


3.ナショナルシアターライブ『ロミオとジュリエット』


4.林檎とポラロイド


5.インフル病みのペトロフ家


6.ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス

 心がズタボロになったので、単独で感想文を書いています👇


7.PLAN75

 衝撃は2022年圧倒的一位。もう二度と観たくないし好悪で語れる物語ではないけれど、一度は観て頂きたい本当にいい映画。
 高齢者映画大好きな私の心をズタボロにした本作の感想も、単独で書いています👇


 次からは、下半期の映画から選んだ作品です。


8.アフター・ヤン

 映画ファンにはお馴染みA24が送る、AIロボットとその家族の物語。”優しく穏やかな性格の、アジア人の見た目をしたお手伝いロボット”という人間のエゴの塊みたいな存在が、彼らの中にどう作用していたのか/作用するのか……。AIに「無がなければ有も存在しない」と自然に言わせる脚本の妙が光っていました。A24らしいお洒落さの中に、命とは・魂とは・人とは……という、残酷さや美しさを内包しています。
 また、音楽に坂本龍一や小林武史と言った大御所だけでなく、MitsukiやRYHEが使用されているセンスも良いです。


9.ペルシャン・レッスン 戦場の教室

 WW2中にナチスに捕まったユダヤ人・ジルが、生き残るために「自分はペルシャ人だ」と名乗ったことをきっかけに、ナチスの大尉にペルシャ語を教えることになるが、ジルはペルシャ語が喋れるわけではない……。
 そんなハラハラする展開の中で、ジルがいかに偽物のペルシャ語を作って行くのか。ジルと大尉の間に生まれるものは、決して双方向の友情ではなく……と、とにかく戦争の悲惨さが伝わって来る、非常に残酷で心が震える映画。ありきたりなお涙頂戴の方向性に振り切ることだって出来る設定なのに、決してそちらへ流れないところに、製作陣の確固たる意志を感じます。それ故の感動が体中に染み込んでくる名作です。
 物語の終わり、私はジルの声に聞き入ってしまいました。鑑賞後の余韻がとんでもなかった……。


10.ミセス・ハリス、パリへ行く

 これだよ……これだよこれこれぇ!!! シニアコンテンツが大好きな私が、そういった作品に求める者の全てが詰まっています。
 いえいえ、もちろん別に高齢者映画に思い入れのない人にだってお勧めしたい。人生が退屈だ・好奇心が枯れて来た、そんなあなたに観て頂きたい、ミセス・ハリスの冒険譚。
 彼女の場合、淡々とした日々に彩りを添えるどころか突き動かしてくれた存在はディオールのドレスでしたが、きっとあなたの(そして私の)人生のどこかに「自分にとってのディオールのドレス」が現れる時が来るかもしれません。そうなった時に気付ける、ミセス・ハリスのように目を輝かせて手を伸ばせる自分で居られたらいいなと思いました。

 また、本作は講談社文庫より1979年に刊行された『ハリスおばさんパリへ行く』が原作で、2022年に角川文庫から加筆修正版が出版されています。嬉しいことに、私は抽選でムビチケと共に頂戴しました。
 本と映画で内容が違っているところも多いので、自分にとって最高のミセス・ハリスの物語はどれかな~と思いながら接してみるのも楽しい作品です。

 この映画に触発されて、東京都現代美術館で2022/12/21から開催の「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展に思わず足を運んでしまいました。美しいドレスに魅了された主人公の気持ちを追体験出来て、楽しかったです。

劇中で登場した「BAR」がありました。
シンプルだけど美しい…!
ミセス・ハリスが見ていたものと似た色味のドレスを探しては、ワクワクしておりました。


 2022年は、マーベルにミニシアター系にと良作が盛りだくさんでした。2023年も今から楽しみな作品がたくさんあるので、自分にとっての「好き」を見つけていきたいです。



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© 2022 Aki Yamukai

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