見出し画像

【うつ病治療】カリフォルニアロケット体験談【体への影響は?】

私自身、難治性うつ病であると診断を受けています。そこで試した治療法がカリフォルニアロケットというもので、半年に渡り薬物療法を続けてきました。

カリフォルニアロケットの服薬から現在の結果と、その後の計画を記しておこうと思います。


カリフォルニアロケットとは?

カリフォルニアロケットというのは難治性うつ病の薬物療法です。気になる方は、前回の記事に記載しているので読んでください。

1年半前、双極性二型から、難治性うつ病と診断が変わり、薬も大きく変わりました。その際、私は、カリフォルニアロケットと呼ばれる難治性鬱病の患者に主に用いられる薬物療法を行いました。

カリフォルニアロケットという薬物療法について簡単に説明すると、二種類の異なった作用機序を持つ抗鬱剤、①SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)と②リフレックス(ミルザタピン)を同時に服薬し、セロトニンとノルアドレナリンを増やそうというモノアミン仮説に則った難治性うつ病の薬物療法です。

主に動けないレベルの鬱病の患者さんが対象で、私もそれに当てはまっていました。動けないというのがどのレベルかと言うと、私は1年半以上引きこもり、寝たきり状態。歯磨きも出来ないし、お風呂は半年に一回入れるかどうかというレベルでした。

カリフォルニアロケット療法の効果

結論から言うと、カリフォルニアロケット療法は私にはかなり効きました。

勿論、全ての人に同様の効果があるとは言えず、私の体験にしか過ぎないのですが、私は1年半この薬物療法を行い、徐々に回復しつつあります。

意欲が湧くし、ひどい鬱状態は緩和される。確実に自身の鬱状態が改善されていると実感しています。

うつ病の薬物療法について詳しくはこちらの記事で。

カリフォルニアロケット療法のメリットとデメリット

難治性うつ病の薬物療法であるカリフォルニアロケット、私が服薬していた薬は、イフェクサーSR220mとミルザタピン30m。

これらの組み合わせがカリフォルニアロケットの定番ですが、良いところもあれば悪いところもあるのが、精神薬、ひいては全ての薬に言えることです。

ここでは、それぞれの薬の良かった点と悪かった点をメリットとデメリットとして以下に箇条書きで列挙することにします。

メリット(良かった点)

・意欲が湧く
・落ち込みがかなり減る(情緒面の安定、不安感の軽減)
・前向きな思考になる(抑うつ状態の回復)
・自発的に行動しようと思う(行動が出来るかどうかはまだ先…)

デメリット(悪かった点)

・体重の増加、食欲増進、つまり太る。(ミルザタピンのせい)
・日中も眠く、だるい(ミルザタピンのせい)

リフレックス(ミルザタピン)はヒスタミン受容体に効くため、この二つの副作用が顕著だと思われます。(花粉症の薬で眠くなるのと同じ)

・性欲減退(イフェクサーのせい)
・中途覚醒が増える(イフェクサーのせい)

※こちらは所謂SNRIの副作用。セロトニンの再取り込みを阻害することで、性欲が減退したり、ノルアドレナリンを増やすことで、中途覚醒が増えるのだと思っています。

この悪かった点、つまり副作用では、リフレックス(ミルザタピン)の体重増加が顕著で、私は半年で約10キロ以上体重が増加し、最初のほうは飢餓感に襲われ暴食していました。

食事を控えていても代謝が悪くなるらしく、一向に痩せず、太り続けていました。これが私にとっては一番のデメリットでした。

病みサーでは、ミルザタピンを服薬している方が多くいらっしゃいますが、皆さん10キロ以上、最大30キロ以上太ってしまった方の話もよく耳にします。落ち込みが少なくなるのはかなり体感できます。(希死念慮などは殆どなくなり、考え方がフラットになりました。)

カリフォルニアロケットからの脱却。

リフレックス(ミルザタピン)の副作用、体重増加と、次に厄介だったのが、日中の眠気です。

私はADHDなのでコンサータを63m服薬していますが、それでも日中常に眠く、かなり身体にだるさを感じていました。

なので、現在ミルザタピンは抜いて、イフェクサーSRのみを服薬しています。小タイトルである、カリフォルニアロケットからはこれで脱却したことになります。

ただこれも、自身の体調が改善されてきたからであって、本当にうつ状態がキツイ時はミルザタピンにはかなり助けられたのだと思います。

イフェクサーSRの副作用

次に現在も服薬している抗うつ剤、所謂SNRIである、イフェクサーSRのほうの副作用ですが、有名な副作用である性欲減退はやはりありました。

ただ、正直服薬する前に想像していたほどではなく、性欲がなくなるわけでもなければ、むしろ鬱が良くなるにつれて、性欲は戻ってきています。

私がどうしても、SSRIやSNRIなどの治療に取り組めなかった最大の理由としては、この性欲減退が怖かったのがあります。

しかし、想像よりずっとマイルドで鬱状態が良くなるにつれて性欲も戻ってきている実感があるので、気にしすぎだったな。と今は思います。勿論、個人差は絶対あると思うので、私自身の体感の話です。

そして、イフェクサーSRという薬は、劇薬認定されているという事実に変わりないので、安易に勧めることは出来ません。

ただ、私は数々の精神薬を飲んできましたが、その中で一番効果があり、自分に合った良い薬であると思っています。

そして、イフェクサーSR単体処方になった今、一番悩まされているのが、睡眠障害です。何故かイフェクサーを飲みだしてから昼夜逆転がいきなり治り、そして、中途覚醒が酷くなりました。

恐らく上記したようにノルアドレナリンの再取り込みを阻害することに関係しているのだと思いますが、それにしても服薬して次の日から昼夜逆転が直り、この半年間ずっと朝方の生活を送っているのは、謎だなぁ…と思っています。これも個人差がかなりあると思います。

現在も割と中途覚醒が多く、睡眠障害でかなり悩まされています。

イフェクサーに関してはステップを踏んで減薬していこうと思っていますが、現在は情緒が安定しているため、減らさずに、運動療法や、認知療法などを行っていこうと思っています。

認知行動療法についてはこちらの記事で詳しく書いてあるので、読んで頂けると嬉しいです。

うつ病改善へ向けて

兎も角、良いところも悪いところもあったカリフォルニアロケットという薬物療法は私にはしっかり効いてくれました。

鬱病の寛解までの道のりも、このノートに記すつもりです。

その為の計画を以下に箇条書きにしておきますが、まだまだ出来そうにはないかなぁ…という感じです。

精神の病気は焦らずゆっくり、時間をかけて、時に病気と向き合い、そして付き合いながら、徐々に回復し、寛解を目指していくものであると思っているので、焦らずにできることから少しづつやっていこうと思っています。一応、今後の計画を以下に列挙します。

今後の計画

ジョギングなどの有酸素運動を行う
(汗を大量にかくので、お風呂にいけるかも?ミルザタピンで太ったので、痩せたいというのが一番の目的。ジムには契約したが、まだ一回も行けていない…。)

お風呂に毎日入る
(ジョギングや筋トレなどで汗をかくので、そのついでにシャワーぐらいは浴びれるかな?と期待。清潔にしていると、それだけで気分も良く、シャワーを浴びるだけでも自律神経が整うような気がします。)

歯磨きを毎日する
(お風呂入っちゃったら、ついでに歯磨きもやっちゃえ!って感じです。私は鬱が酷かった一年半歯磨きをサボりまくっていたので、現在も虫歯に悩まされています…)

資格の勉強をする
(意欲が湧いているので、TOEICや英検など資格の勉強も出来たら良いなと思っています。運動して、お風呂に入って、歯磨きして、スッキリしたら勉強できるかな?という淡い期待があります。ただやはりうつ状態がまだあるので、殆ど進めていない状態。受験勉強で英語は割と好きで勉強していたので、やればできると信じていて、頑張ろうと思っています。本音を言うと、TOEICで満点をとったり、英検一級、国連英検一級などをとれば、無職の空白期間を埋める大チャンスなのでは?と軽率に思っています。)

これらを習慣化し、薬を最終的に無くすことができればゴール。また、薬を飲みながらでも社会復帰ができれば、及第点だと思っています。

社会復帰と言えども、最初はアルバイトから始めるつもりですが、その前にしっかり上記の事を習慣化することができれば、かなり良くなったと思っていいのかな~と思っています。

認知療法に関しては、専門家を通していないので現在出来ていませんが、これまでの経験から認知の歪みを少しづつ改善しつつあります。(多分)

その考えに関しては、また次の記事で。

今回はここまで!
カリフォルニアロケット療法の結果と、現在の自分についてでした。

最後まで読んでくれてありがとう。これからカリフォルニアロケット療法にチャレンジする人、うつ病で悩まされている人、抗うつ剤の副作用について知りたい人などなど、この体験談を読んでくれた皆さんの役に、少しでも立てれば幸いです。

最後に私が運営しているメンタルヘルスコミュニティである「病みサー」について、宣伝しておきます。

「病みサー」コミュニティとしての役割

薬物治療とは別に、🔗病みサーも心理療法の支援の一環として機能しているDiscord通話コミュニティです。

病みサーでは、うつ病やその他のメンタルヘルス問題を抱える人が毎日オンラインで交流しています。

コミュニティを利用することで、孤独感の軽減、経験の共有、相互の理解とサポートなど、回復過程において有効な助けになるでしょう。

下のリンクから入れるので、是非興味があれば気軽に遊びに来てね!
あなたの参加をお待ちしてます。

現在は9000人以上のメンバーがおり、毎日どんな時間でも人がいて、気楽にお話しできる環境を作っています。

皆さん、当事者の方が多いので、リアルでメンタルについて話すことができない人、私の様に引きこもって外との関わりを無くしている人には是非、気楽に遊びに来ていただけると嬉しいです。お薬病気社会福祉制度などの情報などをまとめている場所もあります。

✅注意:この記事は一般的な情報の提供を目的としており、医学的アドバイスではありません。筆者の経験談でしかないので、信憑性もそこまでありません。参考程度に見て頂けると幸いです。もし、重度の精神的な問題や危機を感じている場合は、専門家や医療機関の助けをすぐに求めてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?