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【出前授業『名言に学ぶ人生論』】

昔、山梨経済◯友会という団体に「幽霊会員」として所属していたことがある。

ある日、不良メンバーでもある私に事務局から連絡が入った。

👤「小林さん、たまには出てきてくださいよ!小林さんに丁度良いのがあります」。経済団体である我々から学校に出向いて、経営者が直接授業をするものです。

2人1組で出向きますが、すでに決まっている副代表幹事のご指名です。
是非ともお願いします🙏🏻」

その副代表幹事は私より年下だった。ご老人経営者と組みたくなかったのだろう。

私は彼の気持ちを察して渋々応じることにした。
(その時はまだ後悔することになるとはつゆ知らずw)


県下随一の進学校の中高一貫の私立中学校、体育館には200名ほどの生徒がお行儀良く座っていた。どこかしら裕福な雰囲気で、持っている筆箱も髪飾りも田舎の貧◯人のそれとは明らかに違う。
私の母校、市立「韮崎西中学校」とは流れる空気さえ違って見えた。

もちろん授業と言えども、いくら団体の肩書きが上でも、年上の私が「トリ」を務めるのが芸ごとの世界である。

👤「小林さんの後でやるのは辛いから先に行ってきます(^^;」
副代表幹事はステージに飛び出して行った。

講話のテーマは
『ワンピースに学ぶ人生論』だと💦
(お前、すでに中坊に媚び売ってる時点で負けだぜ👉)

🎤「海賊王に俺はなる、有言実行だ!」

優等生らしき一部の生徒はメモをとって頷いていたみたいだが、ほとんどの生徒が「ハイハイ…(-_-)」とシラけた表情で全く響かなかった。

副代表幹事は45分の持ち時間を10分も早く切り上げ、「次に出てくるおじさんは面白いぞ〜」と告げてそそくさと舞台を降りた。
「小林さんのために時間を稼いでおきました!」なんて負け惜しみを言いながら。


(仕方ねえなぁ、場を荒らしやがって…じゃ、いくか!)

🎤「みんなはお金持ちの家の子。待ってる物もおじさんの田舎の子とは違う。この学校は通うのにお金が掛かる。普通の家庭の子なら、親が相当苦労して通わせてもらってるんだぞ」

生徒がキョトンとして、変なおじさんを見つめている。

🎤「だからみんなはたくさん勉強して、お医者さんや先生や人の役に立つ仕事に就いて、世の中のためになる義務があるんだよ!」

なに言ってんだ?このおっさん、ウザッ

🎤「人生はワンピースみたいにはいかないもんさ!だけどな、世の中は精一杯やった人を絶対に見捨てない、みんなもそうだろ‼️」
大阪のミナミにいる、萬田銀次郎っていう金貸しの言葉だ。

残りの時間は正しい万引きの仕方や、ダミーの防犯カメラの見分け方、商品の原価を教えてやった。質問すれば「ぷっちょ」が貰えるからみんなが手を挙げる (笑)。どこも一緒で可愛い(^_−)−☆

賑やかな雰囲気の中、
出前授業は無事終了した………はずだった💦


次の日、仕事のスーパーの取材で旧知の新聞記者と話している最中、教育委員会事務局から私に連絡があった。(そうだ俺はそっちもやっていたw)

📞「小林教育委員長、昨日◯◯中学校で授業したんですか?」

私『したよ、経済同◯会に頼まれて』

📞「教育委員長が私立の学校で授業するのはちょっと💦それよりその授業の内容が中学生には不適切といいますか、刺激が強過ぎて学校からクレームが来まして、その…」

私『確かに内容は不謹慎と言えばそのもの、使っちゃいけない言葉もあったけど、生徒もみんな喜んでたから大成功でしたよ!」

📞「こちらも一応承ったことだけは先方に伝えておきましたので、今後はひとつ…🙇🏻♂️」

私『分かりましたよ、頼まれてももうやりませんから!』

👤それを聞いていた取材中の若手新聞(全国紙)記者。おもむろにその中学校に電話をかけた(@_@) 

記者「◯◯新聞の者です。お宅の中学校は県の教育行政の最高責任者に向かって『言葉遣いが悪い』とか『話に品が無い』とか言えるほど立派な教育をしているんですか?校長に見解を求めたい‼️」と攻め込んだ。

「これくらい言ってやらなきゃ分からないんですよ!」
彼は笑っていた。

しはらくして、また教育委員会事務局から私に連絡があり『小林教育委員長、なにかしましたか?今度は向こうの校長から『先ほどの件は無かったことに🙏🏻』と詫びが入りましたよ💦」と。

☝️まったく素人には怖い世界である(^^;

すでに時効の昔話、あの時の生徒も、今はきっと人の親になってるかも…🌸

(長文失礼しましたm(_ _)m)


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