世情不安と妖怪
妖怪と聞くと何を思い浮かべるだろうか。少し前の『妖怪ウォッチ』ブームから、妖怪のキャラクター化に拍車がかかっているようだ。元々、マンガやライトノベルを中心に、2000年代から妖怪が「敵対するもの」から「共存するもの」に変化しつつあり、その中で主に「萌えキャラ化」というかたちで妖怪のキャラクター化が進んでいたが、『妖怪ウォッチ』の登場が決定打となったようだ。こうした妖怪のキャラクター化は江戸時代から始まっていて、鳥山石燕の『画図百鬼夜行』などで今まで「もののけ=物の怪(気)=気配」であった妖怪が一気にビジュアル化された。
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