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映画『アウシュビッツの生還者』で人の恐ろしさを見た

先月、時間があったので立川で映画を観た。

特に何を観るか決めずに行ったのでフィーリングで決めたが、良い映画だったので紹介する。

主人公はアウシュビッツ強制収容所から生還したハリー・ハフトという人だ。
映画は彼の息子が、父親の半生について書いた実話を基にしている。

監督は「レインマン」、「グッドモーニング、ベトナム」のバリー・レヴィンソン。
主演はベン・フォスター。僕は知らないが、「ダヴィンチコード」の敵役で売れた俳優さんらしい。

やっぱり、衝撃的なのは強制収容所での話だ。

彼が生き残れた理由は格闘技が強かったからだ。
それをナチス将校に認められ、ナチスが主催する賭けボクシングに出場させられ続けた。

この賭けボクシングは同じ強制収容所に入れられたユダヤ人同士が、死ぬまで殴り合うものだ。
中には苦楽を共にした友人もいる。

でも、お互い死にたくないから、やるしかない。
試合の放棄は死を意味する。

彼は強制収容所で生き別れた恋人と、必ず生還して再会する事を約束した。
だから、多くの同胞を死に追いやってでも勝ち続ける必要があったのだ。
結果的に彼は生還することができた。

しかしハリーは脱出後、それがトラウマとなって大いに苦しむ。

同じ人間が、とんでもないシステムを作り上げたものだ。

考えてみると、僕が働いている会社だって歪みはある。社会には大小さまざまな悲劇が今も起こってる。

人間にとって恐ろしいのは、同じ人間という皮肉。
そんな事を9.11の同時多発テロが起きた日に考えてしまう。

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