がん様々 10 副作用の管理人になるための必須事項
がん患者による、がん患者のための、
がん治療マニュアル
2章 抗がん剤治療開始
13 AC療法 第3回目 ハンバーグサンドを食べていざ!
3回目の抗がん剤投与前のランチをハンバーグ定食にしたいと考えていたのですが、なかなかお店が見つからず、情報提供依頼をしたCさんからハンバーグサンドイッチ情報をいただきました。
この東銀座にある「アメリカン(店舗名)」のサンドイッチ、目を疑うほどのすっごいボリュームで、なんと、食パンを一斤使うのです。ネットで検索して出てきた写真のあまりの姿に興味津々になり、3回目の抗がん剤治療前のランチはコレに決めました。
見るだけで胸までいっぱいになりそうな驚きのボリューム。さすがに投与前に食べきれず、投与前に3分の2、残りを投与後にも食べて、もちろん完食です。
ここまで書いてきませんでしたが、私は5年前の乳がん治療がはじまる頃まで、1.5〜2人前を普通に食べていました。コース料理の1人前では足りないくらい。
今までここに書いてきました食事量に、自分には無理…と仰天された方もいらしたかもしれませんね。私は、大食いだったのです。
3週間毎の抗がん剤治療、3回目。3回目ともなると慣れてきたようで、経過を細かくメモするようになりました。余裕がみられます。
治療による副作用などの様々な問題は、人によって微妙に症状や時期が異なります。体質による違いも現れるでしょう。患者本人が、起こる様々なことの周期や自身の対処法をつかむ手段にもなりますので、書き留めておくことは大切と考えます。
病院からいただく抗がん剤の冊子の最後に、メモする大まかな内容が書かれていますので、それをコピーして使うのも良いでしょう。私はその冊子をコピーしたものと、自分で書き留めておきたい内容を表にしたものを併せて使用しています。
余裕が出てきたところで着眼したのは、抗がん剤投与日夜〜 3日間くらいの睡眠量です。体内で起きている戦いで交感神経がとても働いている感覚で、とにかく眠気が起きない状態でした。一晩でトータル3時間ほどの睡眠でも、脳は冴えるのです。
1回目は栄養障害にあい、栄養の大切さを知りました。2回目は1回目を教訓にして、栄養摂取の仕方で1回目のような激しく辛い状態が起きなくなりました。そして、制吐剤の使い方を学びました。
3回目は、制吐剤の学びを教訓に、更に楽に乗り越えることができました。胸焼けなど消化機能の粘膜への副作用も、2回目より軽かったですね。3日目には、身体が改善の狭間にいる感覚で、だんだんイイ感じから引き戻されるときがあり、その時に吐き気のような感覚が戻ってきました。
皮膚への副作用は、後にドラマのような発見に繋がります。
4回目でその発見に繋がり、今も続く研究への道を歩むことになったのです。これは、経過の中でお話いたします。
情報が前後しますが、3回目のメモにこのような内容がありました。
『そうだっ!書き忘れたっ!
抗がん剤治療当日にまず行う血液検査で、今回は、白血球がいきなり落ちていたのです↓↓前回まで、4,600~4,800くらいで平均値内だったのですが、平均値の最低3,300を切り、2,900でした。
白血球は、赤血球のように下がったら貧血という分かりやすい症状がないので、今回は特に白血球が下がる1週間は、マスクや手洗い、人混みに超注意になりました。ウィルスや菌に通常の5倍ほど感染しやすくなるそうです。
そして、今から白血球を上げる努力をしないと、次回の抗がん剤治療は1週間延期になってしまうので、今回は運動して上げていきまぁす↑↑
前回は、正直、ウォーキングを怠っていたのですよねぇ╭( ๐_๐)╮副作用感でタクシー使いが多かった…反省ぇ!』
この免疫能を反映する白血球数。この回は内科の先生に、「次は免疫を上げてくるので、抗がん剤治療を行わせて欲しい‼︎」と懇願し先生を少しだけ困らせました。仕事と治療の両立の「気持ちの比重」がまだ仕事寄りにいて、スケジュールが崩れることを避けたい思いで必死でした。
先生に「抗がん剤治療はスケジュール通りにはいかないと思っていてね」と強めにアドバイスいただきましたが、私は治療延期を回避できた喜びで「はぁ〜い」と軽い返事をしていました。
この経験を機に、免疫を上げるべく、栄養摂取と筋肉を使うことをとても意識していくことになりました。
副作用を受けた身体と食事と身体を動かすことのバランスが分かってきたのが、3回目でもありました。
分からないことだらけのがん治療で、課題を毎回いただき、乗り越え上手な患者へとなっていくのです。
7日目のメモに視線を戻すと、『 3回目は、4〜6日目の胸焼けが辛い。3日目からの乾燥が続く。1週間経って1〜1.5時間おきに起きる』とありました。
胸焼けが軽くなったとは言っても、「つらい」だったのですね。今となっては記憶の彼方へいってしまったこの時のこと、書き留めておいてよかったです。
前向きでいると、辛さをも課題として楽しめ、新しい研究材料がやってきた‼︎とばかりに経過観察に集中しやすいので、貴重なメモです。
17・18日目には、口内炎の症状が出ていました。口内炎は多くの方に起きる副作用ですが、私はこのとき以外は起きませんでした。
3回目は免疫力が低下した状態でのスタートだったので、抗がん剤投与の一週間後頃から起こる免疫力低下も加わり、さらにダメージを受けたのでしょう。
現在は、5年前の後半の抗がん剤と同じ薬を使っていますが、この抗がん剤は、投与直後ではなく、投与数日後から2週間目の間に起こる遅延性の症状が、副作用の山場になることが分かりました。
後にお話しますが、ある症状が起きたときが山場のテッペンになることが分かり、山のテッペンを越えれば、あとは下山して行ってくれます。
ターンオーバーの法則に従って、徐々に元の身体へと戻っていくのです。
これも、書き留めておいたことで周期が見えました。周期の正確さが見えてきたのも、管理できている証拠。
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