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介護の夜勤の実情を考える。

入所施設で介護人材の確保と採用を考える上で外せないのが夜勤です。事業者によって様々な創意工夫で人材確保の努力がなされております。

今回は私の経験も踏まえ、介護士達の夜勤に対する思いや姿勢で特に傾向として強いものを列挙しました。

又、夜勤は欠勤が出たりすると、日中よりも全体のシフトに影響を及ぼしやすいです。超責任重大な夜勤をする介護士達の事をより深く理解していきましょう!

1.入所施設の夜勤について

入所施設の夜勤を確認!!


主に、就寝ケアから始まり、眠前の服薬介助、夜中のオムツ交換や、体位交換(床擦れにならない為に、自力で体位を変えられない方の為に行う)その他、夜間急変時の医療との連携、そして、起床介助が主な仕事とすなります。

一般的に、夜勤入りが15時から17時、夜勤明けは、翌朝9時頃です。休憩は大体が2時間です。

私もかなりこたえた記憶がありますが、早番が7時に来た時はいつも天使が舞い降りてくるように感じました。待ってましたと。疲れも一気にふっとびます。

逆に私が早番に来た時は、『やっと来てくれたー』と、叫ばれました。そう、皆、早番が来るのを待ってます。別に皆嫌々とかではなく単純にズタボロに疲れていたります。

昼間の仕事同様、申し送り等で、サービス残業も多いのが現実です。お昼過ぎまで夜勤明けの職員がいることはしばしばあり、中には、夕方まで残って次の夜勤者が来てしまう事もあります。良くありませんね。

※又、厚生労働省の人員配置基準というものがあります。夜勤に関しては、1人の職員が、最大、特養では25人、老健では20人ケアする事になります。

2 .夜勤の介護職員

夜勤の介護士達の色々・・・

 
夜勤について、介護職員達の実情と傾向ををあげていきましょう。

2-1.夜勤が得意な職員、又は好きな職員

私は正直得意な方です。夜は強い自信がありましたので。しかしそんな私も明け方が、正直睡魔との闘いでした。

又、介護業界では良く〈夜勤入りのブルー〉と良く言われます。私もどちらかと言えば好きな方でしたが、それでも夜勤入りの日中は落ち着かず、何をしても心が晴れませんでした。

まずは夜勤が得意だったり、好きだったりの人の理由からあげていきます。

夜勤好きも結構多い!!

①単純に、夜型で夜勤が好きである

②先輩や上司等との人間関係からの解放

③夜勤明けの次の日は大抵休みなので実質連休になる為(明けの日は疲れて寝て終わってしまうタイプと、眠い目をこすりアグレッシブに活動するタイプに分かれます)

④たまたま働いている施設の利用者さんが夜間は穏やかに過ごしている傾向(安眠されてる)な為、日中より心身が楽と感じている。

⑤利用者さんが穏やかに入眠されていれば、時間にある程度、
 余裕がある(夜食を食べる時間もしっかりとれます)

⑥夜勤手当が出る為(5千円〜8千円)
私の施設は5千円でしたが、相場は上記になります

⑦利用者との人間関係で、夜は接点を余り持たないで済む
(仕事である以上あってはいけないのですが、残念ながらそういう介護士もいました)

⑧夜勤の相方と仲が良い、又は交際している

他の夜勤者が他のフロア等に施設には数人おります。私が駆け出しの頃夜勤を教えてくれた先輩は、暇さえあれば、彼女のフロアに行き、彼女も彼のフロアに来てました。

※基本1人で対応しているので、利用者さんに何かあった際誰もいないのは良くありません✖

2-2.夜勤が苦手な職員


反対にあまり好んでは夜勤に入りたがらない介護士も結構います。又、苦手にも色々あります。夜勤の回数が多いのはNGで、少なければOKなんていう介護士も少なくありません。

それでは苦手意識を持つ理由を列挙しました。

得意不得意はある!!

①明け方の睡魔が辛い
多くの職員は夜勤入りの日中沢山寝ている為深夜までは元気なのですが、明け方はやはり睡魔が襲います。そこからのモーニングケアはかなりの体力と気力を要します。

②共用部等全て暗くする為、怖い。
利用者さんがぬーと、徘徊してくると、正直驚かされる時もあります。しかし、忙しい時はそんな事すら怖いも何もなくなります。

③利用者さんによっては夜間でも失禁(汚物を漏らす事)、徘徊、
奇声、弄便(認知症の方が便等を壁などに塗る事)があります。しかし急変ではない事は、基本的に1人で対応、対処する為結構ハードです。

④他の夜勤者と馬が合わない。
古今東西、昼でも夜でも一緒ですね。
幸いにも利用者さんに特変なし、お変わりなしといって、忙しくない程キツイでしょうね。

⑤身体に悪い
私も経験するまでわかりませんが、普段日中仕事をしていて、週に1回夜勤入ると身体が蝕むのが実感としてありました。身体の事だけを介護士の視点で考えるならば、回数は減らした方が良いのは間違いありません。

⑥太る(女性に多い)
夜中も働いているので、お腹が空くのは仕方ありません。実際、私の周りの同僚の女性は夜勤をはじめてほとんど太りました。

⑦夜勤で嫌なトラウマがある
夜勤中に残念ながらお亡くなりになる方もおります。私の同僚も利用者さんが自分の夜勤中に救急搬送され、そのまま亡くなり相当、心に傷を負っておりました。

3.いづれにせよ重大な任務

責任重大任務!!

言葉は悪いですが、介護士達の夜勤に対する内情や心境がどうであれ、重大な任務である事には変わりません。

しかし、重大な任務であるからこそ、メンタルケア含め、介護士達の夜勤についてより一層スポットを当てて快適な労働環境を作っていきたいものです。

まとめ

介護士の夜勤に対する内情や心境も人それぞれですが、体力、労力は日中よりも使う事が多いです。より多くの施設で夜勤に対する、労働環境の改善の取り組みがされる事が期待されます。

夜勤に対するアンケート等を施設側で介護士に取ってみるのも良いかもしれませんね。





 

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